日本政策金融公庫 がみた 黒字 の出る 飲食店 の特徴とは

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日本政策金融公庫 がみた 黒字の出る 飲食店 の特徴とは

平成25年にほぼ1年間の時間をかけて、日本政策金融公庫が融資を実施している飲食店1,173社に行ったアンケートの分析結果が出ています。

まず、冷静にこのデータを眺めますとそもそも飲食店4,933企業にアンケートをお願いしたうちの1,173社(回答率23.7%)ですから少々割り引いてみる必要があるかと思います。この手のアンケートに積極的に答えるのは比較的順調にいっている店舗が中心となります。つまり本当に苦労しているところはなかなか本当の声を聴かせてくれないという意味です。いずれにせよ貴重なデータが採れています。その前提で13のポイントのなかから特徴的なポイントを選んで見えてくる実態を少し踏み込んで考えて見たいと思います。

データの分析方法について

まず、1,173社を最近1年の収支状況で3つのグループに分けています。

・「収支はプラスであり、少しずつ貯蓄もできている」グループ・・・20%

・「収支はほぼ均衡しており、貯蓄するまではいたってない」グループ・・・48%

・「収支はマイナスであり、貯蓄の取り崩し等により補てんしている」グループ・・・32%

この各グループに所属している店舗の取り組みを比較して、利益が出ているグループが取り組んでいる内容と、利益が出ていないグループが日常どのようにしているのかを対比させ、利益が出ているお店の活動状況とは何かを相対的にまとめております。

目標売上・利益を設定し、損益状況を定期的に把握している

お店の売上や利益について定期的に把握しているかどうかの質問に対しては、3つのグループに差はあまりありません。良くも悪くも売り上げは気になります。

ところが売上や利益の目標設定をしているかの質問では大きく開きがあります。プラスグループでは70%以上のお店が目標設定をしていると回答していますが、マイナスグループでは42%と大きく下回ります。

同じく係数管理の部分を見ると、人件費管理の項目で30%以上の開きがあります。食材費に関する意識でも20%以上の開きとなっています。では、どれぐらいのタームでその数値をチェックしているのでしょうか。

3グループに共通するのは約50%が1ヶ月に1回と答えていることです。ところが、プラスグループの特徴として3社に1社が「毎日」と答えている点です。

同じ計数管理でも、メニュー別の売上高や利益の把握はどのグループでもあまり人気がないようです。また、顧客リストの作成や管理についても実践しているお店は少数派のようです。

閉店する飲食店の共通点 中期売上計画がない

新メニューを積極的に展開する。看板となる人気メニューがある。

看板となる人気メニューがあるかとの問いには、プラスグループで70%もの高い回答があり、飽きが来ないようメニューの内容を定期的に変更しているかとの問いにもプラスグループは60%ものYes回答です。

これに対しマイナスグループは看板メニューについては57%、メニュー変更には36%止まりです。

また、新メニューなどの開発に積極的に取り組んでいるかの問いでは、プラスグループが80%近い回答に対しマイナスグループは60%にとどまります。

なんとなく儲かるお店の姿が見えてきたような気がします。

飲食店舗 繁盛店の メニュー について考える

スタッフとのコミュニケーションを十分に図る

プラスグループの3社に1社はコミュニケーションが十分に図れていると回答しています。その具体的な取り組みが紹介されていますのでいくつかご紹介します。

・「ありがとう」「助かります」という言葉を意識して使う。

・現状を隠さず話す。

・よく会話する。八つ当たりはしない。相手を尊重し、楽しくをモットーに。

・気づいた点は、即座に伝える。また意見を聞く。

・経営者としての意識ではなくスタッフとしての気持ちを大切にする。

非常に参考になる現場の取り組みです。

店内飲食の売上高(1店舗あたりの月間売上高)が多い

月間売上高を50万円未満から1,000万円以上まで7段階に分け3グループに聞いたところ面白い結果となりました。各グループで一番売り上げの多いゾーンは以下の通りです。

・プラスグループ  ・・・ 300~500万円未満

・均衡グループ   ・・・ 100~200万円未満

・マイナスグループ ・・・ 50万~100万円未満

黒字を出している店は一定以上の売上を上げていることが伺えます。

店内飲食以外(テイクアウト、商品販売)の売上が増えている

本来店頭販売を行うことで、ランチタイムの限られた時間内での売り上げを伸ばしたいと考えるのが一般的です。特にランチ難民が沢山出るオフィス街などはうってつけです。ところがここでもプラスグループとマイナスグループで大きな差が出ています。

プラスグループではテイクアウトを取り入れたことで来店される客数は28%も伸びています。逆にマイナスグループは17%の伸びにとどまります。

これとは別に「テイクアウトを始めたことで来客数が減った」と報告している割合が出ています。プラスグループが7%に対しマイナスグループは42%にも及びます。この数字だけ見てもテイクアウトは早々にやめた方がよさそうです。また、店内での客単価に比べテイクアウトの商品はワンコインと呼ばれる低価格帯のものです。当然客単価は下がります。しかしプラスグループは20%も客単価UPに成功していますが、ここでもマイナスグループは33%のダウンとなっています。均衡グループは、客数で言えばプラス6%、客単価は若干のマイナスとなっています。何らかのテコ入れで改善は望めそうな数字です。

繁盛する 飲食店舗 の共通点 その4【 テイクアウト 】

受動喫煙防止対策を実施している割合が「6割」

2020年のオリンピックに向かって本格的な分煙指導に入りそうな東京都ですが、このことが飲食店の売上アップにつながるのでしょうか?プラスグループで目を引くのが全面禁煙の割合が一番高いことです。分煙や喫煙スペースを設ける工夫などを約6割のお店が行っています。

これに対しマイナスグループでは約4割にとどまり、同数の飲食店が必要は感じているものの対策はなにも実施していないと答えています。どうやら、受動喫煙防止対策をした方が売上アップになるとこれではっきりしました。是非東京都が推奨する助成金なども検討してはどうでしょう。

知らないでは済まされない 飲食店「受動喫煙防止」対策 いよいよ罰則法制化へ

「常に笑顔で接している」さてその割合は

お客様に積極的に声をかけるようにしているかの問いにすべてのグループで6割の会社が「Yes」と言っています。更に、お客様には常に笑顔で接しているかとの質問では、プラスグループが8割を超えるYes回答でした。また、接客時の失敗の共有やお客様からの要望を聞く姿勢がマイナスグループに比べ15ポイント以上高く意識の高さが違います。接客業としての基本が行き届いていることが黒字の秘訣、繁盛店の原点だといえるのではないでしょうか。

繁盛店は知っている お客様から目を離すな

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