飲食店のメニュー作り 客単価の上がるレイアウト・価格設定・ネーミング

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StockSnap / Pixabay

飲食店のメニュー作り 客単価の上がるレイアウト・価格設定・ネーミング

飲食店に行き、まず最初に何を注文しようか メニュー に目を通します。お店によっては メニューブックがなくて、壁やカウンターの上に貼ってある短冊から選ぶこともあります、小さな黒板に書かれた今日のオススメを見ることもあるでしょう。

どのような料理が用意されていて、何がお薦めか分かりやすいのはもちろんのこと、その価格設定でお店の売上は随分と変わってきます。今回は、収益に直接影響を与える メニュー構成 について考えたいと思います。

はじめに

お客様はメニューのどこを見ているか考えたことがありますか?

メニュー 、日本語でいえばお品書きです。机上に置かれた文字だけのものもあれば、料理の写真が出ているもの、最近ではタブレットで選ぶタイプまで、実に様々です。今回は、そのスタイルや形にこだわるのではなく、どの順番でどのようなものを並べるかを考察します。ここには客単価を決める深い仕組みが隠されています。

カテゴリーに分けて表示する意味

お気に入りの品以外は、大抵お店に入ってから食べるものを決めるのが一般的です。ましてや初めてのお店で、店員さんがオーダーを取るためにテーブルの傍らで待っていたとしたらプレッシャーでゆっくりメニューを見る暇などありません。

なんてことにならないように調理方法や素材別でメニューを表示し、お客様が好みの料理を選びやすい工夫が求められます。

以下は、居酒屋を例にとり具体例に沿って検証します。

居酒屋を例にとるなら

調理法別>お刺身、揚げ物、炒め物、焼き物、サラダ、ご飯物

カテゴリ別>本日のおススメ、自慢の一品

これ以外にも素材別の表記方法があります。

鳥料理、お魚料理、肉料理、サラダ、ご飯物

イタリアンなどは、初めから調理法と素材の混合となります。

アヒージョ、パスタ、ピッツァ、ドリア、魚介類、肉料理、サラダ

なぜ調理法や素材などをカテゴリー分けするのか?

エスニック料理を筆頭にイタリアン、フレンチに至るまでメニュー の説明が悪いと、なにを素材に使った料理でどのような味のものが出てくるのか想像できないものが多々あります。そうなるとお客様は注文を躊躇してしまいます。それを避ける為にも調理法や素材別にメニューが構成されていた方が想像しやすいというのが理由にあげられます。結局、お客様は素材や調理法に偏ることなく食べたいという願望を持っているということなのです。

このようにいくつかのカテゴリーに分けておくと、それぞれのカテゴリーから1品づつを選べば大外れすることなく料理が楽しめると考えてくれます。お店側としてもオーダーを取る際に時間短縮になり一石二鳥と言う訳です。

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 メニュー のグループ分けが客単価を左右する

お店の「売上高」を来店された「お客様の数」で割った額が客単価です。

せっかく注文がしやすいようにカテゴリー分けしたのに、価格が不揃いでは、注文が特定の料理に集中する可能性があります。たいていはカテゴリーで一番価格の安い料理です。これでは客単価をあげられません。

これを避ける為に複数の料理を同じ値段にする工夫が必要です。

例えば、串焼きの様な同じカテゴリの別商品の場合

  • つくね・・・(前)130円  → (改定)110円
  • ねぎま・・・       120円     →  110円
  • ハ ツ・・・       100円     →  110円
  • シシトウ・・       90円     →  110円
  • 砂 肝・・・       100円     →  110円

と表示変更の前後で5本の合計額はどちらも540円で同じです。

お客様からすると後者の方が断然注文しやすいのです。なぜなら、自分が何本注文して今いくらか簡単に暗算できるからです。

上記のように、前後の価格で平均化して(改定)の様にさらに一本ごとに薄く利益を乗せれば、偏りもなく今まで以上に数は出ます。結果売上がアップします。この応用を各カテゴリーで考えて値段設定を工夫することで客単価の調整が図れます。

とは言えそれぞれのカテゴリーで一番お値打ちな料理か美味しい料理がよく出ます。お店はここでもう一工夫して、売れ筋料理の派生商品をプラス、売上アップを狙うのでsす。

各カテゴリーの価格バランスをとる

お店としては各カテゴリーから最低3品は注文してもらわないと想定する客単価に届かないとします。下記の様な値段構成にしていると一番値段の高いお刺身(お店の自慢だと思われます)を注文した人は、もう一品注文したところで追加をしない可能性があります。しかし各カテゴリーの最低価格を揃えることでお客様は3品頼みやすくなり、客単価を調整しやすくなります。

  • お刺身・・・(前)700 → (改定)600
  • 揚げ物・・・         500    →       600
  • 炒め物・・・         600    →     600
  • サラダ・・・         400    →     600

串焼き同様、前後で合計額は変わりません。自慢のお刺身が550円になればお得に見えます。これなら躊躇なく3品目を注文するでしょう。

これまで、3品目を躊躇していたお客様の客単価が@2,000円+αだったのが、改定後は@2,500円を超える計算になります。

更に上乗せを目指すなら、利幅を広げる代わりに3杯目の飲み物を少々割り引くサービスでも加えれば、もう一品注文が入る可能性も出てきます。そうなれば客単価は3,000円を超えます。

価格的に注文しやすいのに加えて分かりやすい値付けは安心感があり、注文しすぎて散財をする不安感もありません。

※この場合の客単価は、1人@1,000円程度のお酒を注文する前提です。

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スペシャルを用意する

1品は用意したいスペシャル料理とは?

食材の原価率はあげて、手間をかけて提供すべき料理をさします。このスペシャルは価格をどのように設定するかが一番のポイントです。一般的に、「客単価の3分の1まで」と言われています。仮に客単価が@3,000円なら1,000円までとなります。

スペシャルというだけに、ネーミングンは安易なものを避け、ストーリー性を感じさせる内容が重要です。例えば、

  • シェフが手間暇かけて造る○○
  • ○○産○○を使った〇〇
  • シェフが一日○○皿しか作れない〇〇

などのキャッチコピーと共に一日限定何個とすれば特別感が出ます。

さらに一工夫。1品の価格は800円程度に抑えておき2人前からの注文とするのです。そうしておけば売り上げの底上げが図れます。

人間の心理を考える

注文をする際のお客様心理として「松・竹・梅」理論があります。三段階に値段設定されていると一番売れるのは真ん中の商品だということです。この人間の心理をうまく利用して メニュー が作られている必要があります。そのためコース料理は、一瞬で把握できる配置の分かりやすさは何よりも重要です。

目で見て分かりやすいようにとプロのカメラマンが撮った写真が メニューに飾られていることも重要ですが、欲張って出しすぎると返って分かりにくくなります。

メリハリを効かせるならばスペシャルや一番よく出る自慢の一品などに誘導する工夫が大切です。

また、ただ料理の名前を書くだけでなく、素材の事、調理法など、こだわりを少し添えることで初めての料理でも食べてみようと人は思うものです。もしくは、店員に質問をしたくなるものです。そうなればしめたものです。

まとめ

飲食店で食べる、飲むという行為は、限られた予算の中で満足を得る為の経済活動ととらえることができます。決して単なる食欲を満たす消費行動というようなものではありません。料理が提供されるまでのストーリーや素材が持つ価値の消費というべきものなのです。それがつまり「人は頭で食べている」と言われる所以なのです。

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