-Summary-
- 飲食店が備えておきたい大雨対策グッズの紹介
- 突然の豪雨で飲食店が発揮すべきホスピタリティーとは
- 予行演習(シミュレーション)のススメ
梅雨の季節は毎日のように雨が降っているイメージがあります。しかし降雨量で見ると意外にも1番は9月、2番が10月、3番に8月そして6月は4番目なのです。
また、近年はシトシトと降り続く雨の中に線状降雨帯のように甚大な被害をもたらす豪雨が混じるようになってきました。この身近に迫る大雨や豪雨、飲食店ではどのような対策が必用なのでしょうか。
地下街やショッピングモール内と違い大雨の度に冠水の被害にあわれているケースもあろうかと思います。今回は梅雨時の大雨対策と飲食店の心得について考えてみたいと思います。
Contents
飲食店が揃えておきたい4つの大雨対策グッズ
①緊急簡易土のう
1時間に50mmを超える豪雨の場合、降り始めからものの数分で水はあふれてきます。地下のお店や入口のレベルが道路とあまり変わらない飲食店は雨水が侵入してくる危険があります。気が付いた時にはすでに手遅れです。
入口のドアの下は数十ミリのアンダーカットが施されており、何もしないとそこから水が店内に侵入してきます。
タオルやおしぼりで応急措置をするのが一般的ですが、すぐに水を吸って役に立たなくなります。
そんな時、紙おむつの原理を応用した簡易土のうが役立ちます。
紙おむつは水を吸い重くなる原理を応用して、入ってくる水で重くなり水の浸入を防ぐ役割を果たします。
土を入れた本物の土のうと違い、普段はかさばらずにしまっておけますから、いざという時には大変活躍をしてくれる優れものです。
また、地下のお店等は道路からの浸水を防ぐために階段の入り口付近に簡易土のうを設置すれば安心です。
②水掃除機
聞きなれないかもしれませんが、乾湿両用、つまり普通の掃除機の機能に、水を吸い取る機能を備えもった掃除機です。
野外で使うように大型のものもあればテーブルにこぼした水を吸い取るようなハンディータイプの物まで用途に合わせたサイズが発売されています。
この水掃除機があれば、浸入して来た雨水を一気に吸い取ることが可能です。
普段であれば、こぼした飲み物や嘔吐物のようなものまで楽々吸い取ってくれる優れものです。
もし掃除機を買い替える予定があるならこの機会に検討する余地は十分あると思います。
③貸し出し用傘
意外と古典的な方法ですが、飲食店で傘を常備しておき、突然降り出した雨の日でも入り口付近に「どうぞご自由にお使い下さい」と書いておいておけばリピーターが増えます。
コンビニで売っている傘のようなものでも、まとめて買えば1本100円程度で仕入れることが出来ます。
少々場所は取りますが、10本単位で買っておかれれば少ない投資で大きな効果が期待できます。もちろん、以前にお客様がお忘れになった傘を放出するやり方もありますが、広げた時に汚れていてはかえって逆効果の場合もあります。
ここは新しい傘で行きたいところです。ちなみに駅で見かける無料の貸し傘の返却率は9割前後だそうです。
④おしぼり用タオル
ここで紹介するおしぼり用タオルは、雨の中を歩いてこられたお客様用に備えておく為の物です。
濡れた鞄や衣服を拭いて頂くのにタオルだと大きすぎますし、普段からストックしておくにもかさばります。
そこでおしぼり用タオルの出番です。
ハンドタオルより少々大きなサイズで、乾いていれば水分をよく吸い取ります。ここがウエットなおしぼりとの大きな違いです。
普段はかさばらないのでスペースを取らないことと、実際におしぼりとしても利用できますのでまとめ買いをしておいてもいいかもしれません。
飲食店が覚えておきたい大雨の日の対策
雨が止むまで席を提供する
支払いを済ませて外へ出ようとしたら、激しい雨で一歩も外に出られない。そんな大雨の時もあります。
こんな時に飲食店側は、さぁ帰って下さいと言う訳にはいきません。
「小降りになるまでお座りになっていて結構ですよ」と空いている席に案内しましょう。
そのような状況で新しいお客様がどんどんいらっしゃるとは考え辛いからです。
あわせてサービスでお水でもお茶でもお出し雨が止むのを待って頂くホスピタリティがリピート客を生むのです。
豪雨や大雨の情報を提供する
すぐにやむだろうと思いはするものの、やはり何時頃やむのか気になります。そんな時に活用したいのが携帯電話のアプリです。
似た機能があるものが数多くありますが、概ね現在位置から5km以内の雨量を表示してくれるものです。また、雷の発生などを知らせる機能が併設されているものもあります。
これからさらに雨足が強くなるのか、徐々に弱くなるのかお客様に情報をお出しすることが出来ます。結構喜ばれるサービスです。
~まとめ~
東京都では豪雨や大雨、台風への対策が長年にわたって取られてきました。
それでも神田川や目黒川など今でも危険水位に達すると非難サイレンが鳴るところもあります。一時的に河川の氾濫を防ぐ為に雨水を貯めておける施設を作ったり、途中で別の川に迂回させる作戦で昨今は氾濫する事態はめっきり収まっています。
とはいえ1時間に100mmを超す大雨が降れば想像もつかないような事態が待っています。銀座や有楽町の地下街に浸水する可能性があると言いますし、皇居のお堀もあふれ出すと言われています。
このところ何十年に一度の○○という災害が頻発しています。確実に対策をたて、従業員、アルバイト全員でその時を想定してシミュレーションしておくことが必要です。