飲食店 開店前に加入すべき「3つの保険」とは

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飲食店 開店前に加入すべき「3つの保険」とは

飲食店を開店させる準備期間にさほど長く時間はかけられません。なぜなら、居抜きにせよスケルトンにせよ工事に入る為には家賃が既に発生しているからです。準備期間は当然のことながら収入がないため準備した開業資金を食いつぶす一方です。

また、オープン間近になると、食材やお酒の仕入れに思いのほかお金が出て行きチョット不安がよぎるといいます。そんな猫の手も借りたい時期に保険の事なんか考えてられるものかと言うのが一般的ではないでしょうか。保険に入らなきゃと意識がある方はまだ救いようがありますが、意外と危険なのが、お店を借りた時に火災保険に入っているからもう安心と思っている方です。

今回は、ただでさえ忙しい開店準備中に、これだけは必ず入っておきたい3つの保険をご紹介します。そのうち、そのうちと言って事故が起こってからでは取り返しがつかなくなります。お店のオープン時には保険加入が完了しているようにしましょう。

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事業用と居住用の違い

飲食店に保険を掛けると言うことはマンションや一戸建てなどの居住用と異なり事業用であると言うことが大前提になります。これは何を意味するのかと言うと保険の掛け金を算定する時に大きな意味を持ってきます。

住居系の保険料はその保険でカバーする金額と保険を掛ける期間によって変わります。これに対し事業用は店舗で言えば床面積と賠償金額により変わります。

つまり10坪の飲食店と50坪の飲食店では賠償金額が同じでも掛金は異なるということです。

そこが知りたい 飲食店の保険料はいくら

開店前に加入すべき3つの保険

1.施設賠償責任保険(施設賠)

少し前になりますが、西新宿で有名イタリアンレストランの大きな看板が落下するという事故がありました。その際女性が大けがをするという事故でした。その後事態を重く見た東京都は目視による調査と危険看板には改善命令を出したのを記憶されている方も多いと思います。

飲食店では大きい小さいを問わず必ず看板は掲げものですから、飲食店経営をされる方にとってこの西新宿での事故は他人ごとではないハズです。では、もし腐食や台風などで落下した看板で人にケガをさせた場合どう責任を取りますか。見舞金や入院費、治療費など少ない額ではありませんし、事業をなさっている方などは働けない間の休業補償も必要になります。
そうなるとお店どころではなくなります。

保険のイメージは生命保険やがん保険、医療保険など自分や家族になにかあった場合の備えと言う方が多いと思いますが、こと事業用となると自分自身の事よりも他人に対する事業上のリスクの軽減や補償がメインとなります。この通称施設賠と呼ばれる保険はまさに飲食店を経営していて他人に怪我を負わせたり財産を毀損させてしまった場合を担保する保険なのです。

・飲食店でガス爆発を起こしてしまい近隣への被害や歩行者にケガをさせた場合の補償

・自転車(バイク、自動車は別の保険があります)で出前・ケータリングをしている時に人にぶつかりけがを負わせてしまった場合の補償

・飲食店で調理中ちょっとした不注意で火事になり、焼損が発生した場合の補償

・トイレやシンクの詰りなどで階下に水漏れの被害を及ぼした場合の補償

・料理を給仕する際、誤って料理をこぼしてしまい衣服を汚してしまったりやけど等のけがをさせてしまった場合の補償

一般的にこれらの補償をしてくれる保険です。

ただ、加入できるのは飲食店の所有者か使用者など実際に業務に携わっている必要があります。第三者が他人のお店に勝手に保険を掛けることは出来ないようになっています。

2.借家人賠償責任保険(借家賠)

飲食店の業態で言えば、焼肉、中華などの強力な火力で調理する重飲食と呼ばれるものもあれば、火をほとんど使わないBarやスナック、オール電化のカフェなどの軽飲食まで実に様々な形態が存在します。施設賠の様な第三者に損害を与えることなど考えづらい業種であれば補償の安心よりも月々の保険料の方が気になる方もいらっしゃるハズです。

であれば、施設賠ではなくこの借家人賠償責任保険、通称借家賠に入ることお薦めします。

この保険は簡単に言えば火災保険です。ただその対象が自分ではなく大家さん限定ということが特徴と言えるでしょう。

火災保険と聞くと自分の財産が火災によって失われた場合の補償と考えがちですが、飲食店を大家さんから借り受けて商売しているなら建物は他人の財産です。この大家さんの財産を火事で焼損させた場合の補償がこの借家賠なのです。

【そこが知りたかった】飲食店に必要な 火災保険 とは

賃貸借契約書に必ず書かれている保険加入義務とは自分の財産を守る保険の事だけではなく大家さんの財産も補償する保険の事なのです。

但し、借家賠単独で加入することは出来ません。ご自身の火災保険のオプションとして付けることで加入できる仕組みになっています。現在加入されている火災保険があれば期間途中でも追加料金を支払って借家賠のオプションを付けることは十分可能です。詳しくはご加入の損害保険会社に問い合わせてみて下さい。

3.食中毒保険

食中毒の季節はいつですか?の問いに夏の暑い時期だと答えた方は必ずこの保険に加入すべきでしょう。答えは「1月」です。もう一つ質問です食中毒1回の発生で罹患する患者数をご存知ですか?発生件数の6割で10人以下という特徴があります。ニュースで報道される食中毒は人数が数十人単位と多くそのイメージが強いのですが、実は小規模な発生と言うのが大半なのです。

さて聞きなれないこの保険一番の特徴は

食中毒の賠償責任の有無にかかわらず治療費、見舞金、見舞品購入費が出る

つまり、食中毒を起こしたかどうか定かでない場合でも保険がおりると言うことです。大手ハンバーガーチェーンを引き合いに出すまでもなく食への安全が疑われるだけでイメージは相当ダウンします。ましてや街の飲食店ともなれば廃業の危機に立たされるでしょう。この保険はそんな事態に巻き込まれる前に迅速な対応が出来るよう工夫されているのです。

万が一食中毒を起こしてしまった場合はお客様の治療費や慰謝料はもちろんのこと、原因調査費用や回収費用、もし裁判にまで発展した場合の弁護士費用、和解に要する費用なども出してくれます。

【具体例で見る】 飲食店 が 食中毒 に備えるべき保険とは

事業系の保険の性質として、一度ことが起こると多額の損害額が発生することへのリスク対策です。借家賠などは火災保険のオプションですので年間数万程度です。食中毒保険に関しても食中毒患者1名につき5,000万までの支払限度額のもので年間掛金が3,000円程度です。火災で全焼すれば数千万、一度食中毒が発生すれば10人以下といえども数百万もの費用が発生します。少ない掛金で買える安心は大きなものだと言えそうです。

知らないと本当に損する 飲食店舗 保険

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