飲食店 繁盛店は知っている 「 abc分析 」 で利益を出す

飲食店 繁盛店は知っている「 abc分析 」で利益を出す

Barを訪れて分析をしてみると気がつく繁盛店のポイント

赤坂のBarにお邪魔した時の事です。
壁一面を覆いつくすモルトの数に圧倒されておりました。400種類もあろうかという数ですが、お店を経営して行く上でこんなに必要なのか疑問に思えた次第です。

横浜の野毛には1種類のウイスキーしか出さないBarがあって壁一面同じデザインのボトルという店を知っているだけに余計感じた次第です。

赤坂のBarのお話に戻ります。
カウンター越しにこんな質問をしてみました。「この中で一番出るモルトは何ですか?」そのお店ではマッカランがよく出るとのことでした。
逆に1年に一度も出ないモルトもありますかと尋ねたところ、小さくうなずいてくれました。

商品なのかインテリアなのか、費用(コスト)で考える

考えて見れば、ボトルの数だけ仕入れの費用(コスト)がかかっている訳です。
それが売れずにただ置かれているだけだとしたらもったいない気がしたのです。

今回は、品数が自慢のお店がいいのか、売れ筋だけで勝負するのがいいのかabc分析を使いながらメリット、デメリットを考えつつ、利益が残る方法を考えて見たいと思います。

売れ筋商品の分析

飲食店を始める前に事業計画を立てます。その中で、ターゲットとなる客層に客単価いくら位でどんなメニューがあうのか考えたはずです。

その後お店はオープンし販売と仕入れに追われる日々を送られることになったと思います。開店からある程度時間が経ち売上と収益が安定する頃から始めて頂きたいのが最初に考えたメニューの検証です。まず、なぜ検証が必要なのか考えて見ましょう。

メニューを可視化して分析をしてみる

メニューの入れ替えサイクルが早いだとかその日の食材の仕入れ次第でメニューを変えるのでなければ、通常は最初に決めたメニューを出し続けているハズです。
利益が残っていれば順調ということですが、なかなか売り上げが伸びないと頭を悩ましているかもしれません。

そんな時にはすべてのメニューが売り上げにどれだけ貢献しているか調べ、可視化つまり見える化をすることが有効です。どういうことかと言えば、よく注文の入るメニューもあればたまにしか出ないメニューもあるはずです。

なんとなくこれらが混在しているのが普通だと考えるものですが、そこに落とし穴が潜んでいる可能性があります。よくあるのがコダワリの品です。

他の店では出していないからこそ店の価値があるというようなメニューや他のメニューと違いあまり注文が入らないがゆえに一からつくることとなり、そのせいで他の注文に答える時間に手間取ってしまうというようなメニューです。

毎日の事だからと見過ごすのではなく、月単位、年単位で考えた場合大きなロスを生んでいる可能性があります。そのロストは、もっと利益が出たかもしれないという損失を指します。

飲食店を黒字化する「数字=指標」を知る

abc分析でそのロスを見つける

聞きなれない分析方法かもしれません。
そもそもこの分析方法が生まれた背景があります。パレートの法則と呼ばれる経験に基づいた理論があるからです。「80:20の法則」とも呼ばれています。

売上だとか利益の8割は、たった2割の商品、商材が稼ぎ出しているというものです。
つまりこの2割の商品を探し出す分析方法がabc分析と呼ばれるものなのです。

イタリアンレストランのメニューから考えてみるabc分析

まず、メニューのサンプルをもとに分析方法を見て行きましょう。

メニュー 売 上 構成比 構成比累計
1.ポモドーロ   250   32.0%   32.0%
2.ボンゴレ   188   24.1%   56.1%
3.ペペロンチーノ    90   11.5%   67.6%
4.カルボナーラ    60      7.7%   75,3%
5.蟹クリーム    55    7.0%   82.3%
6.スープパスタ    45    5.8%   88.1%
7.冷製パスタ    30    3.8%   91.9%
8.グラタン    25    3.2%   95.1%
9.ラザニア    20    2.5%   97.6%
10.パエリア    17    2.2%   97.8%
合 計   780  100.0%  100.0%

売上順に並べたメニュー表に2本の線を引きます

1本目は全体の構成比累計の70%のところちょうど3のペペロンチーノと4のカルボナーラの間です。これをA線とします。
2本目は同じく90%のところ6のスープパスタと7の冷製パスタの間です。これをB線と呼びます。A線より上部の売上トップグループをAランク、A線とB線に挟まれたセカンドグループをBグループ、B線から下位の売上グループをCグループとします。

さてここから見えることは何でしょうか。

  1. 3種類で売上の7割を越えます。
  2. 4種類で売上の8割を越えます。
  3. Cグループが売上全体に占める割合は、ペペロンチーノ1品目の売上と同じ
  4. CグループがA、Bグループに比べ料理に時間がかかるメニューばかり

ここで重要なのはCグループの扱いです

まず売り上げの低い理由を考える必要があります。味なのか価格設定なのか、注文から料理が出てくるまでの時間が長いからなのか分析します。
もし心当たりがあればまずはその部分を修正します。その後様子を見て売上に改善が見られないようであれば思い切ってメニューから外すことを検討しましょう。

次にBグループです

このグループにはAグループになる可能性のあるメニューが含まれていると考えて下さい。この場合、Aグループにある特徴をBグループに見いだせないか考えるのです。Aグループの共通点はオーソドックスな定番メニューです。Bグループではカルボナーラがやはり定番メニューです。同じ定番でカルボナーラに何が足りないか考えることが重要です。そこが分かれば十分Aグループになれると思います。

同様にCグループからもAグループの特徴のあるメニューを探してみましょう

今回で言えば冷製パスタに可能性があります。ポモドーロ、ボンゴレ、ペペロンチーノといった定番を冷製パスタに仕立て麺の太さを変えて一工夫するもよし、夏場など季節限定メニューとして出すのもよいアイデアだと思います。飲食店に来られるお客様がそのお店に期待していることがAグループだと考えればその良さを下位グループにも反映できればきっと人気が出るという考えです。

繁盛店は知っている 儲かるメニューの考え方

abc分析は指標をかえて行う

飲食店ではabc分析を売上の構成比だけで行うのは少々危険です。
なぜなら、売上が高い=利益が出るとはならないからです。
つまり、原価率が反映されていないということなのです。仮にAグループの原価率が60%だとします。Bグループの原価率が30%、Cグループが20%だとするとAグループが稼ぐ利益は全体の53%まで低下します。

また、看板メニューと呼ばれるもののなかには原価率をわざと高くしてお客様の呼び水として位置づけているのもがあります。
このようなメニューは全体の分析から外して検討するべきでしょう。このような理由から、売上だけではなく単体の利益に注文された数を掛け合わせた数字での比較や価格設定を加味せず何皿出たかで分析をすることでも違った事実が浮かびあがります。

売上に現れないキーメニューを知る

もうひとつabc分析の盲点があります。それはロングテール理論です。

通販のアマゾンなどが代表格ですが、細く長く売れるメニューを指します。今回のパスタ店で言えば、食後に出されるデザートのケーキだったり本格的なコーヒーなどがそれにあたります。
分析の中で、売上も低いし手間もかかるからやめてしまおうと決めたとします。でもお客様はパスタを評価するのと同様にこのデザートを楽しみにしていたとしたらどうなるでしょう。じわじわとお客様は減り気が付くころにはリピート客をすべて失いかねません。ここの判断は十分に気を付ける必要があります。

そもそもabc分析を行う為にはそれぞれのメニュー売り上げを継続して記録する必要があります。
オーダーを紙でとっている場合なかなか集計は面倒な作業です。できれば、ファミリーレストランデで使っているような無線式でオーダーをとる機械があれば自動集計してくれるので大変便利ですがシステム導入に相当な費用がかかりますので小型の飲食店舗には不向きです。ただ最近はアプリをダウンロードすることでタブレットやiPhoneを利用して自動集計が出来るようになってきています。

もしこのabc分析に興味をお持ちになったのであればそれらを利用して直ぐに集計を始められることをお薦めいたします。

飲食店舗 から「レジスターが消える日」時代はクラウド管理へ

物件情報

お店をはじめよう 業種を決める ライフスタイル 相談する 開業情報 お金

  • このエントリーをはてなブックマークに追加