飲食店 開業は資金ゼロでもできるのか?

まとめーSummaryー

  • 開業資金と運転資金の区別をハッキリと理解することがスタート
  • 開業資金ゼロは可能かの問いに答えます
  • 開業に必要な自己資金額とはいくらののでしょうか

飲食店を開業したいという人からでる質問で1、2番を争うのが、「自己資金がいくらあれば開業できますか」という質問です。自己資金といえどもお金そのものですからあるに越したことはありません。ただ無借金で開業したいと時間をかけてセッセと貯金を続けるのも大切な時間の無駄使いの様にも感じます。実際になにに一体いくらかかるのか整理することで、自己資金のあり方についての回答が出てきます。今回は、自己資金が究極ゼロのケースで考えうるメリットとリスクを検証してみたいと思います。

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そもそも開業資金ゼロとはどのような状態か

飲食店を開業する際に必ず事業計画書を皆さん作成されます。お客様に提供する料理や価格、他店との差別化はどのようにするのかなど具体的に書かれています。当然収支予想もあわせて作られる中で、お店を何人で切り盛りするのか(人件費)、そのために何席のお店にするのか(内装工事)(賃貸借契約)、1日当たりどれぐらいの来店を見込むのか(売上)、その為の仕入れはいくら見込むのか(原材料費)など経営的な数字が徐々に露わになって来ます。

ここで整理したいのが開業資金の用途の違いによる分類です。例えば内装工事費やお店を借りるのに必要な敷金や礼金、仲介手数料などは飲食店を開業する前に必要になりますので開業資金と呼ばれます。厨房機器や鍋やお皿などの調理区具に食器なども同様です。これに対し、お店がスタートすると必要になるお金は、人件費や食材などの原材料費がそれにあたります。これらの資金を運転資金と呼んでいます。一口に開業資金と言っても2種類の発生時期の異なる資金需要をカバーする資金が何もないと言うのが開業資金ゼロの状態です。

開業資金と運転資金の考え方

仮に、10坪程の小さな飲食店でスタートすることを決め料理もご自身で作られるのであればアルバイトも雇わずたった一人で始めることが可能です。そうと決めて開業をするならばお店を始める物件選びから資金需要が変わってきます。

つまりスケルトンの状態で一から工事をするのか、居抜き物件を借りて手直しで始めるのかの選択です。10坪とはいえ内装、給排水、空調、椅子、テーブルなど一通りそろえるには500万円は最低でもかかります。これに引き換え居抜きの場合100万円前後でそれらを手に入れることが出来ます。クロスや看板のかけ替えなどで100万円つかったとしてもスケルトンの半分以下です。ここが居抜き物件に人気が集まる大きな理由です。

さて、その他に敷金や礼金、仲介手数料に前払い賃料などで月額賃料の8ヶ月分の開業資金が必要となります。もし賃料が15万円だとすると120万円程になります。(敷金5ヶ月分+各1ヶ月分)

  • スケルトン開業資金 ・・・ 620万円
  • 居抜き開業資金 ・・・ 320万円

スケルトンであれ居抜きであれ、飲食店としての体裁がと整った後は開店後の資金です。調味料にお酒類、日々提供する料理の材料を買うお金が必要です。毎日現金が入るのだから運転資金など必要ないとお考えではないですか。

いかに小さなお店でもカード決済があるでしょう。いわゆる売掛金です。逆に仕入れた材料費を翌月払う買掛金なども発生します。こうなると決済のサイクルが複雑になり必要な時に手元資金が枯渇することが出てきます。

また、毎日お客様がご来店頂けるわけではありません。特に開店の祝賀ムードが過ぎ去ったあとは、リピーター客がつくまで、事業計画の半分も来店されないこともザラにあります。お客様が来られなくても日々賃料や水光熱費、材料の仕入れなど固定費は出て行くことになります。当然利益が出ませんから手元のお金が減ることになります。つまり、この手元資金が減ることやサイトの違いから、売掛金の入金までに発生するまとまった支払いをカバーする資金が運転資金と呼ばれるものなのです。固定客がつくまでの期間我慢する為の資金と言っても過言ではありません。これが無ければ閉店止む無しです。

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開業資金ゼロは可能か

飲食店を開業する前にお金を貸してくれるのは日本政策金融公庫だけです。その公庫ですら自己資金を最低10%というハードルを設けています。つまり上記の開業資金を借りるとしてもスケルトンで62万円、居抜きでも32万円はひつようになります。

都市伝説の様に語られる話に、誰かから一旦借り入れて自分の口座に入金するというやり方が紹介されています。これは大きな勘違いで、必ずどこからのお金か担当者から聞かれます。誰かから借りたとなれば借用書が必要ですし、タンス預金を入れたのだと主張しても記録がないので概ね信用してもらえません。このような見せ金的なテクニックは通用しないと思ってください。

ただし、会社組織にしてご自身が代表、他の人を社員か取締役の共同出資者としてスタートする場合は、共同経営者がスポンサーとなってお金を出したとしても融資は通ります。利益が出てから出資分の株式を買い取ることでご自身100%のお店とすることは可能です。

開業に必要な自己資金額とは

開業に向けた自己資金の考え方ですが、低金利のご時世にあって時間をかけて貯金をするよりも可能な範囲で借り入れをして開業されることをお薦めします。その根拠は、借入であれ自己資金であれスタートしまえば売上は同じだからです。だから飲食店で開業を決意したならばすぐに実行すべきです。

よく話にでる、借入金が少ない方が失敗した時のことを考えると安心だからという人がいますが、シッカリとした事業計画をたてたのであれば失敗する事よりも成功する為に知恵を絞ることです。逆に言えば、出来る限りこれまで貯めたお金は使わずに借入金だけで開業資金、運転資金を用意されることお薦めします。

もしもという時が来るかもしれませんが貯金とはその時のお守りものようなものと割り切って下さい。その為に日本政策金融公庫は7年もの長きに渡り返済が出来る仕組みを用意してくれているのです。

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