10坪で成功する飲食店の秘密

10坪で成功する飲食店の秘密

飲食店の売上を左右する席数は床面積と密接な関係にあります。一般的に賃貸借契約面積の1.5倍が席数の目安とされています。ところが、部屋型が良くない場合や入口と厨房のレイアウトが悪いと思うように席数が取れないことも往々にしてあります。またお店自体のコンセプトでも変わってきます。ゆったりとソファーでくつろげるカフェもあれば、隣のグループと肩が触れるほどの狭さの居酒屋もあります。また想定の客単価や滞在時間なども考えるとどこでバランスがとれるのか業種により違いがあります。

今回敢えて10坪が成功する秘密と題していますが、滞在時間が長く客単価が1万円を超える高級店は対象にしていないと予めお断りを申し上げておきます。

では、改めて狭小店舗とも呼ばれる小さな飲食店が強い秘訣を探ってみたいと思います。

厨房動線で繁盛店になる飲食店(事例で学ぶ)

広さと売上の関係

ケース1

以前こんな方がいらっしゃいました。新御茶ノ水で中華料理店居抜き25坪程を契約しラーメン店を開業されました。大学生もビジネスマンも溢れるほどいるこの街なら十分採算がとれると判断されたようです。お店がオープンした日から連日ランチから3時ごろまでは満席状態が続いていました。案の定席が足りない、席があればあるだけ稼げると強気の発言でした。ところが想定外の事態が起こります。19時を過ぎたあたりから客足が急に遠のくのです。慌てたご主人はすぐにメニューに変更を加えます。夜はラーメンからチョイ呑みのラーメンバルに衣替えです。それでも思う程の売上に至らず悩んだあげく3ヶ月で店を閉店する決断をします。

すぐに後継テナントが見つかりお店もご自身が居抜きで買った値段で売却でき損害は最小限に食い止めた格好です。そこからがこのご主人の真骨頂です。手元に残ったお金で借りられる物件を探し始めたのですが、門前仲町で9坪の小料理店居抜き物件が見つかりすぐに契約したのです。カウンターだけのそのお店は10席程しかないのですが、開店前から行列が出来るお店となり新御茶ノ水で損を出した分はあっという間に帳消しとなったのです。

ケース2

恵比寿で本格イタリアンを出すその飲食店は週末ともなると常連さんで満席となります。入口付近に大きなピザ窯もあり人気のお店です。週末の満席が続くある時、直下階の地下1階が閉店になるとの情報が大家さんから入り思い切って借り増しを決断します。同じ料理を提供しつつも地下は多少Barの雰囲気と貸し切りのパーティーが出来るような設えにしてスタートしました。オープン当初は貸し切りニーズも多かったと言いますが常時一杯になることはなかったと言います。

オープンから1年ほどたった頃オープン前の1年と客数や売上を比べて愕然としたと言います。なんとオープン前と売上は変わらず、客数もほとんど伸びていなかったそうです。つまりもともとのお客様を二つのフロアーでシェアしていただけだったのです。当然すぐに地下階の解約を出し元の人気店に戻ったのです。

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10坪が狭くても支持される理由

お盆や年末年始の高速道、どこのサービスエリアも人で一杯です。フードコートのようなテーブル席は広くて席数もあるのにどこにも空席がないと言った経験はないでしょうか。まったくうんざりします。それに引きかえ10坪のお店はどうでしょう。いつも混雑していて詰めて詰めて座る飲食店は最初から覚悟が出来ています。ラーメン店にしても立ち飲みのバルにしても居酒屋でも隣との距離が気にならないどころか一種の一体感があって楽しいものです。たいていお店のご主人や女将さんの人柄やトークにつられてその居心地を求めるお客さんが多いせいか、他人同士でもすぐに意気投合出来るところが狭小店舗の最大の魅了くと言えるでしょう。

数字で見る10坪飲食店

ここで注目したいのは満室稼働率です。お店が今日はいっぱいでもう入れませんという時の状態を指すのですが、レイアウトやテーブル、椅子の形状で大きな差が出てきます。その差とは満室時の稼働していない席の割合です。例えば4人テーブルが7個あるお店の収容人数は28人です。ここに2人組のお客様が7組来られると満席となります。つまり28人収容できるのに14人で終わりです。これに対し15席しかないお店でも長椅子とカウンターだけのつくりだと詰めれば15人は座れる計算です。

賃貸面積に割り直すと(席数を1.5で割る)28席の飲食店は約18坪、15席の飲食店は約10坪、同じ坪単価だとすると似たような売上に対し8坪の差が生まれます。もし@2万円もするような場所であれば月額16万円もの差になります。仮に客単価が2,500円程度のお店同士なら月当たり64人ものお客様を損していることになります。

カウンターをコの字や馬蹄形に作り中を厨房にしている狭小店舗をたまに見かけます。ご主人一人で料理から下膳、勘定までこなす立ち呑みスタイルがお似合いです。この場合、カウンターだけを埋めるお客様の後ろにもう一列壁沿いのカウンターをつければ同じ10坪でも30人近く収容することが出来ます。お客さんもよく心得ていて、料理皿や飲み物を手渡ししてあげたり、お店の初心者におススメ料理を教えてくれたり非常に雰囲気の良いお店になっているところがほとんどです。デジタルが発達するなかでアナログ的な人付き合いを疑似体験できることがウケるのではないでしようか。

無駄な人件費、余分な席をそぎ落とし高稼働できる店造りが可能だからこそ10坪の飲食店には繁盛の可能性が詰まっています。

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