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潰れない飲食店の秘密!「4つの指標」でデジタルに導き出す

飲食店-指標-繁盛

Amigos3D @ Pixabay

飲食店舗を成功させる秘訣は何かと聞かれた時になんと答えたらよいのか悩みます。どの業種でどの街で、どのような立地でといった具合に前提条件次第で内容が異なります。とはいえいくつかのキーワードを組み合わせて行くとある程度成功する飲食店のイメージを造ることが出来ます。

例えば、家賃が高くて面積が狭い物件(@3万円/坪×10坪)と家賃が安くて面積が広い物件(@1.5万円×20坪)では、月々の賃料は同じ30万円ですがどちらの物件がご自身の業態にあっているのかを判断する場合に指標として使っていただければと思います。

指標として活用するもの

  1. 席数(入店可能数)
  2. 客単価(売上を来店者数で割った一人当たりの単価)
  3. 回転数(来店者数を席数で割った数)
  4. テーブルサイズ(最小単位サイズ)

飲食店の黒字化は4つの経営指標をチェックするだけ

Contents

指標その① 面積と席数の関係

飲食店の席数を決める公式があります。

「 契約面積 × 1.5 = 席数 」

冒頭の例で言えば、10坪であれば15席、20坪であれば30席となります。この席数を中心値と考えるならば、同じ10坪の物件でも客単価の安い業種(立ち飲み、立ち食い蕎麦、ファストフード系飲食店)などは席数を増やす工夫が必要となります。

逆に同じ10坪でも客単価の高いミシュランの星を狙うようなお店であれば、席数を減らしてゆったり過ごしてもらうことを考えるべきです。

次にこの面積と客単価の関係について次のタームでご説明します。

指標その② 面積と客単価の関係

売上を来店者数で割るとお客様がその店でいくら飲み食いをしたのかその額が出てきます。この金額を通常客単価と呼んでいます。

目標の売上や利益を定めた場合、客単価が下がれば席数を増やす必要が出てきます。逆に客単価が高ければ席数が少なくても良いということになります。

指標その③ 面積と回転数

飲食店を営業する上で意外と盲点になりやすいのがこの面積と回転数の関係です。これまでの常識では、客単価の安い飲食店は回転数を上げて利益をだし、客単価が高い店は回転数に拘らず確実に1回転で全席数分のお客様を確保することで利益をだすというのが一般的です。

一般的に、席数が多いほど売上が上がるだろうと考える経営者の方がいらっしゃいます。間違いではありませんが、大きなリスクと隣り合わせです。

ファミレスの様に徹底した宣伝で集客が可能であったり看板メニューに季節の新メニューなどお客様がそれを目指してくるといったコンテンツがないと折角の客席は遊んでしまいます。つまり稼働率が悪くなります。

稼働していない席は利益を生まないばかりか、賃料という形で利益を削っているという事実を忘れがちになります。

このところ、客単価が高いにも拘わらず回転数をあげることで利益を上げる手法が出はじめています。もっともこの手法は、料理の原価率を上げてメニューを造り、集客するというのもですが、ここでまさに面積と回転数の関係を考えた末に開発された手法なのです。

この場合、広い面積で回転数を上げなければならない理由に賃料が高い場所で営業する飲食店だと理解することが出来ます。

また、賃料が安いからと言って広い面積で席数を増やしても稼働の上がらない個室や座敷を造ってしまうと同様に家賃だけが出て行くスペースとなります。たまの団体さんよりも、日々のグループ客を取り込むレイアウトを考えましょう。

話しはそれますが、席数の割に厨房が小さかったり、ホールの店員が少ないとお客様は長く料理を待たされることになり結果お店から離れて行きます。

飲食店繁盛の法則!「客単価」と「回転数」を具体例でやさしく徹底解説

指標その④ 面積とテーブルサイズ

この関係が如実に出るのがカフェの業態です。大きなテーブル席を揃えるカフェはあまり見かけません。強いて言えば客単価の高いルノアールぐらいです。

一般的には60㎝×60㎝程のテーブルを並べ、ソファ席と椅子の組み合わせで出来ています。この手法をとれば、標準的な面積×1.5倍の席数はすぐに2倍にまで増えます。

カフェを利用するお客様の属性が、お一人さまやお二人で来店されることを想定しているからです。そこに4人掛けのテーブル席ばかりでは、あっという間に利益を生まない席の山積みになってしまいます。

カフェの場合、客単価的はあまり高くない業態なのでテーブルを小さくし数を稼ぐのがセオリーです。例えばお酒を出すようなお店でも客単価が安い業態はテーブルが小さい方がよいとされています。これには理由があります。席数を稼ぐ以外に厨房との兼ね合いがあります。

テーブルが小さいと注文できる料理の数に制限が出ます。ようはあまり注文し過ぎるとテーブルに乗り切らなくなってしまうことが理由です。また、テーブルの小さい飲食店はお客様が長居をしない傾向にあると言います。つまり回転数も上がるということです。

逆に、客単価の高い飲食店はその価格に比例してテーブルが大きくなってゆく傾向にあります。料亭などが良い例です。先程の小さなテーブルの逆で数多くの料理や飲み物を大きなテーブルに載せることが可能となります。そのぶんお客様は長居をされるという構造です。

~まとめ~

今回見てきたように業種や客単価によりお店の作り方は決まってきます。もう一つの要素としては、厨房、ホールのスタッフの数です。

このキャパシティーを越えて広さや席数は考えられません。逆の言い方をすると、面積や席数にスタッフの数を合わせる前に、スタッフの指導など飲食店を切り盛りするマネジメント力を持ち合わせているかどうかも大きなポイントとして勘案すべきです。

実際に、25坪40席のラーメン店でうまく利益が出せなかった方が、規模を半分の10坪にしてカウンターだけの12席のお店に移ったところ行列の出来る繁盛店になり十分な利益が出ています。

論より証拠で、似た客単価の飲食店をご自身が出店したい街で探し、曜日や時間帯を変えて訪問してみると自分が成功できる席数や面積が見えてきます。お店を決める前に是非試してみてください。

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