飲食店 家賃からみた「平均売上」を考える

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飲食店 家賃からみた「平均売上」を考える

飲食店 平均売上とは

  • 家賃の10倍の売上が平均売上の目安
  • FLコストに家賃を加えたコストが平均売上の75%以下であること
  • 店舗物件を借りる際に家賃が適正か検討する指標は平均売上を用いる

平均売上を試算することで、飲食店の経営指標となります。

よく頂く質問の一つに売上があります。
決まって内容はどれくらいの売上があれば飲食店を続けて行けるのかというものです。業種も違えば席数も違う中で一概にいくらとは言えません。

そこで簡易ですが適正な平均売上額を導き出す方法を皆さんにお話しいたします。
業種や立地で多少のアレンジは必要ですが、これから飲食店を始めようとお考えの方にとっては物件選定に際してよい指標となるはずです。

対売上比率で考える

飲食店の経営について書かれたものには各経費毎の対売上比率が出てきます。
つまり全体の売上額に対して各経費が何割を占めているのかというものです。なかでも代表的なものがFL比率と呼ばれるものです。

FはFoodつまり食材費、LはLabor(レイバー)つまり人件費です。この二つを合わせた額が売上に対して55%~60%が適正と言われています。

  • F:Food(食材費)
  • L:Lobor(人件費)

FL率=(Lobor+Food)÷売上

ただこれでは飲食店に重要な立地要素が含まれていない為これから飲食店を始めようと考えている方には不十分です。
そこでこのFL比率に賃料=Rentを加えたFLR比率が対売上比率として重要な指標と考えています。
一般的に売上に対する賃料の比率は10%と言われています。ですから売上に対するFLR比率は65%~75%が適正となるのです。

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賃料からみた平均売上の考え方

飲食店の用途で不動産を借りると言っても二つの考え方に分かれます。
スケルトンから造るやり方と居抜きで飲食店物件を手に入れるやり方です。
スケルトンの場合一から設計できますから席数などの取り方は比較的自由度があります。一方居抜きの場合は既にある造作を活かして安くあげる選択ですから席数など制約が生まれます。その前提を踏まえた上で次の計算に移ります。

先程のFLR比率のRつまり賃料に着目すると売上に対する比率が10%程が適正とされています。ではここから売上を想定するなら、賃料の10倍が適正売上となります。

仮に15坪の不動産を月額20万円で借りたとします。
月の売上目標は賃料を10倍した200万円となります。

< 試 算 >

ここで簡単な試算をしてみましょう。

居抜き店舗15坪  月額賃料20万円 ⇒ 月の売上200万円

1.飲食店の営業日数から1日の売上を割り戻すと

20日・・・10万円/日
25日・・・ 8万円/日
30日・・・6.6万円/日

2.日々の売上をお店の席数で割り戻すと

日々の売上をお店の席数で割ると1席当たりの単価が出てきます。
ここに満席稼働率80%と回転率をあわせて検討することで想定している客単価でお店が利益を出せるのか検証します。

10万円/日で計算します。
公式は10万円(100,000円)を25席で売上をあげる場合
100,000円÷25席=4,000円となります、これを席数で考えると

15席=6,666円
20席=5,000円
25席=4,000円

それぞれの1席数当たりの売上を客単価で割ってみましょう。

客単価3,000円と仮定します。

15席=2.2回転
20席=1.6回転
25席=1.3回転

計算方法:10万円/日として
100,000÷(15席×3,000円)≒2.2回転

これに、満席率80%を加味すると(0.8で割り戻す)以下の通りとなります。

15席=2.7回転
20席=2回転
25席=1.6回転

計算方法:15席の場合
2.2÷0.8≒2.7(回転)

同様に営業日が25日の場合は以下の様になります。

15席=2.2回転
20席=1.6回転
25席=1.3回転

計算方法:15席の場合
2.7回転÷(25日÷30日)≒2.2回転

飲食店の平均売上の考え方について

上の計算から 飲食店は満室状態で2回転以上させるというのは相当大変。
できれば1回転台で抑えておければ、想定以上にお客様が入ればその分利益が残ります。

気を付けたいのは、場所や内装が気に入ってしまい、不動産会社に急かされるままに契約してしまうのだけは避けてほしいと思います。

いい物件は検討する時間があまりないのはよくわかります。
それだけに事前にシミュレーションをしておかれるべきなのです。席数も足りない家賃も高いとなれば利益を出すどころかお店を維持して行くことさえままならない状態になってしまいます。

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飲食店の売上と経費の正しい関係も考えてみよう

売上の上げるだけではなく経費の関係も考えてみましょう
主な経費

  • 家賃(賃借料)
  • 光熱費
  • 人件費
  • 原価

これらの関係については次の記事に「食べ放題」のお店を事例にわかりやすく解説をしています。

飲食店の売上と経費の正しい関係

FLR比率をもう一度考える

飲食店の運営を取り上げるサイトや本では売上に対して食材比率、人件費比率、賃料比率など細かく割合を定めているものが多いようです。

確かにそれぞれの一般的な比率は参考になりますが、少々柔軟性に欠けます。
例えば、カフェや喫茶店を考えている方にとって食材費は一般の飲食店に比べて仕入れを抑えることが可能です。
その分賃料の高い場所に出店することが可能になります。カウンターだけのお店で、人件費をかけないよう工夫すれば、その分食材にお金がかけられます。
少々原価率が高くなりますが、味でお客様を呼ぶお店を作ることが出来ます。逆に一等地と呼ばれる立地で高い家賃を払ってでも飲食店を始めたいと思うのであれば、食材も人件費も削らないとやっていけません。
となれば粉物と呼ばれる立ち食い蕎麦やうどん店以外選択肢が無くなってくると言うことです。

つまり、このFLR比率65%~75%の範囲で3つの要素を調整すれば利益を出す飲食店は作れるという訳です。

飲食店の生命線である平均的な対売上の利益

最後に売上に対する利益の比率を考えて見たいと思います。一般的には対売上比率10%と言われています。

上の15坪、月額賃料20万であれば毎月20万円の利益が出る計算になります。
FLR比率75%に利益が10%で合計85%となります。
残る15%は水光熱費や消耗品それと借り入れた資金の返済分となります。

シミュレーションでお分かりの様に同じ物件を借りても席数と月の営業日で大きな差が出てきます。あくまでも利益は結果ですので飲食店をどの立地のどの物件で始めるのか、客単価はどうするのか何通りも考えてみて下さい。

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まとめ「飲食店の平均売上」

  1. 家賃の10倍の売上が平均売上の目安
  2. FLコストに家賃を加えたコストが平均売上の75%以下であること
    (75% ≧ FLR率=食材+人件費+家賃÷売上)

この二つを目安に店舗物件を借りる際に家賃が適正か検討する上の平均売上指標を用いてください

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