飲食店 「移転」で解消できる問題点 ~売上不振は克服できる~

飲食店 「移転」で解消できる問題点 ~売上不振は克服できる~

飲食店を閉店する経営者の方お会いする際に必ず伺うことがあります。この次はどうされるのですかと。一番多い答えが「移転を考えています」という返事です。そこで移転をお決めになった理由を続けてお伺いするといくつかの似かよった答えが帰ってきます。今回は、それらを4つのタイプに分けて飲食店で移転によって解決できる問題点を考えてみたいと思います。

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移転のキッカケ

大きく4つのポイントがあげられます。

1.立地改善による売上アップ

2.業種変更に伴う移転

3.事業拡大に伴う拡張移転

4.規模縮小による経営改善

さて、順番にキッカケと移転先について見ていきたいと思います。

1.立地改善による売上アップ

このケースは3の規模拡大と同時に起こることもありますが、まずは立地改善です。一般的に立地から移転を考える場合は視認性や駅からの距離、天候による来客数のバラツキを改善したいと思い立つものです。人気の料理があり固定客もついてはいるものの、もっと通行量の多い場所であればランチタイムの時間延長や夜も遅い時間までお店を続けられると考えるものです。そこには視認性の改善が真っ先に浮かびます。となれば看板や広告に力を入れて改善となるのですが、体力のある飲食店であればお店ごと引っ越すのが一番手っ取り早い方法です。同様に駅からの距離が少々あるせいで普段来てくれるリピーターさんも雨が降れば来店されませんし、ましてや新規客は全く見込めない状況であるなら立地改善が一番の選択肢となります。

2.業種変更に伴う移転

飲食店にはいろいろなタイプの経営方針があります。食材にこだわった飲食店もあれば立地や場所に合わせて業種を変える飲食店もあります。昨今、焼き鳥ブーム、串揚げブームに乗ってその人気にあやかる便乗業種も数多くあります。居酒屋業態のなかで提供される焼き鳥や串カツなどと違い専門店だとブームが去ったからと言って直ぐに業態変換をするのは難しいものです。同様に魚料理がメインだった飲食店を焼肉店に改装するとなると大掛かりな改装の為にどうしても工事期間が長くなります。当然改装をしている間お店を閉めなければならない為収入が無くなります。一方移転であれば新規にオープンするお店を改装する間でも営業を続けることができますので収入が途絶えることがありません。ただ家賃の重複期間が発生しますが、売上に占める賃料が一般的に考えて10%程なので、重複期間の賃料負担はあまり気にならないはずです。

3.事業拡大による拡張移転

移転理由で一番多いのがこの拡張移転だと思います。リピーターがついていて売上が安定してきたころから気になることが持ち上がるはずです。ランチ時や夕方の込み合う時間などにお客様が入りきれないことがしばしばあったり、年末や歓送迎会の時期は予約がいっぱいになり何件も予約のお電話をお断りすることが続けばこれはもう拡張移転のサインです。この場合、すぐに移転を考える方より今のお店を活かしつつ同じ建物内でスペースを確保したり、歩いて2~3分の場所に同様のお店を開くかドリンクカウンターだけを作り料理は出前するというお店もあります。この時、スペースが分かれる分人件費が余計にかかってきます。ただそこを負担してでもお客様がご利用いただけるようなら決断は早い方がいいと思います。

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4.規模縮小による経営改善

多少はお客様の入りにバラつきはあるものの流行ってないわけではない飲食店は多くあります。月の売上を計算してみるとあまり利益が出ていません。当初の事業計画に比べると毎月マイナスです。なぜだろうと疑問に思われる経営者の方が多いのですが、一番象徴的なことが金曜日の夜など一度満席になった瞬間に現れます。総ての席が埋まり後から来られたお客様をお断りするのですが、問題はその満室の状態にあります。4人席テーブルばかりのレイアウトにすべてのテーブルで2人しか座ってなければ満席と言えども満室率が50%となります。半分は空いているのにお客様をお断りしている状態です。またあるお店では、テーブル席は全て埋まることはあっても団体客が入らない限り奥の座敷はいつも空いたままというようなお店です。お店の経営者の方はこういいます。たまに団体の予約が入るから座敷は必要だと。これも満室率から言えば空気に家賃を払っているのと一緒です。お店が流行っているように見えて売上が思ったほど上がらない原因の一つにお店の規模が大きすぎる為に売上分が家賃の支払いにまわっていることがあげられます。一度借りた不動産ですから一部だけを返すというわけにはいきません。ここは思い切って満室率85%程度で2回転できるサイズに移転すれば十分利益が出るようになります。ここでふん切りがつかないでいると徐々に体力が奪われ閉店に追い込まれてしまいます。

移転の実務、元のお店はどうする

簡単に移転すると言っても解約予告期間の問題や原状回復工事費などお金がかかることがいっぱいあり机上の空論と思われるかもしれません。確かに賃貸借契約書を見ると契約を解約しようとする場合2つの大きなハードルがあることに気づきます。解約を申し入れても家賃を払い続けなければならない解約予告期間。長いものでは6ヶ月というものがあります。もう1つ、内装や設備すべてを借りた時の状態に戻す原状回復工事義務というものが書かれています。契約書通りであればその通りなのですが、大家さんが造作や設備をそのままで次の人に引き継ぐいわゆる「居抜き」での名義変更を承諾してくれれば解約予告期間に拘わらず名義変更が出来ますしお店もそのままで明け渡せばよいということになります。

その実務としてはまずお店を引き継いでくれる方をまず見つけることが先決です。その方にお店を引き継ぐタイミングと次のお店の工事が終了するタイミングが合えば、大家さんを尋ねて居抜きでの名義変更交渉です。ここで大家さんの承諾が取れないうちに移転先の不動産を借りてしまうと額面通りの費用負担となり大きく計画が狂う可能性がありますので綿密な計画とコミュニケーションが求められます。実際には飲食店を経営しながらこれらの手続きや打ち合わせは大変です。ここは飲食店の居抜き物件を数う多く扱う経験豊富な不動産会社を味方につけた方が交渉のアドバイスも含め上手くいくものと思います。

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