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飲食店が年間を通じて売上を安定させる方法~上手なイベント活用法~

飲食店-売上-安定

Photo credit : Dick Thomas Johnson on VisualHunt

このところ日本の季節感は、温かい日や寒い雨の日などで安定しなくなりました。飲食店でのお客様の入りはこうしたお天気で日々変わります。

同様に、一週間でいえば週初めよりも週末、月で言えば給料日前よりも給料日後の月末。季節で言えば真夏、真冬のころより春と秋ではやはり人の入りに変化が出ます。

そもそも飲食店は、立地や業態によっても売り上げの変化要因は変わってきます。

たとえば、住宅街に近い店舗と大学やオフィス街にある店舗では、同じ業態であっても稼ぎ時が変わります。前者は卒業や入学、入社や移動にはあまり関わりがありませんが、その代わりにひな祭りや端午の節句、運動会などファミリー行事に近いイベントではお客様の波が来ます。
これからお店を出そうとお考えの方にとっては、ご自身が得意とする料理がどのイベントに受け入れられやすいのかを整理したうえで出店すべきエリアを選定することをおススメします。

既にお店を営んでらっしゃる皆さんにとっては、イベントに合わせた取り組みや宣伝方法を考えることで集客アップのヒントになることでしょう。

【開業前に読む】間違いない飲食店の立地選び<失敗した店舗立地>を検証

Contents

飲食店は年間を通じて営業計画をたてる

飲食店を始める際に必ず事業計画書をつくるものです。そこに書かれている内容は、ターゲットとなるお客様層の分析に、想定客単価、主力料理に品揃え、席数に稼働率など売上に関するデータと人件費や賃料などの固定費に関する数字などが並んでいるはずです。

ところが、冒頭に書いたお天気要因や季節要因などまで踏み込んで計画している人は稀だと思います。実は飲食店で独立、開業する人向けのHow To本にはあまり書かれていない部分なので皆さん開業してから気が付く部分でもあります。

1月:正月、初詣、新年会、七草、成人式

2月:節分、恵方巻、バレンタインデー、東京マラソン、春節

3月:ひな祭り、ホワイトデー、卒業式、送別会

4月:入学式、入社式、歓迎会、初任給、花見

5月:ゴールデンウィーク、こどもの日、母の日

6月:父の日、ボーナス

7月:七夕、海水浴、土用の丑、暑中見舞い

8月:夏休み、花火、お盆、帰省、夏祭り

9月:敬老の日、秋分の日、味覚の秋、人事異動

10月:体育の日、スポーツイベント、ハロウィン

11月:文化祭、七五三、ボジョレー解禁

12月:忘年会、ボーナス、クリスマス、年越し

さて、各月ごとにイベントを書き出してみました。こうして書き出してみると思いのほか多いことに気が付きます。

繁盛する飲食店 ゴールデンウィーク「子供の日イベント」大作戦

現在の立地や業態で順調に客足が伸びる月とそうでない月を比べた場合に、落ち込みが予想される月は、何らかの手を先に打っておく必要があります。

前準備として一定の告知の期間が必要です。直前にキャンペーンを張っても他の店や業態に既にとられている可能性があります。また、ハロウィンのように七面鳥やパンプキンを使った料理を提供しようとしても、食材が直前では手配がつかなくなるトラブルも想定されます。少なくともイベントの2~3ヶ月前には行動に移しておく必要があります。

年に2度訪れる売上が落ち込む月を克服するには

俗にいう「ニッパチ」と呼ばれる閑散期の代表格があります。この2月と8月を考えた場合どうなるでしょうか?

まず2月で思い浮かぶのは恵方巻です。もはやコンビニの定番企画となった感のあるイベントですが、横浜で有名なシウマイ店が出す限定恵方巻やスイーツで作る恵方巻など、もはや巻き寿司の域を超えている商品まで出始め更に拡大する予感があります。

アイデア次第で先着何名限定商品を企画したり、評判が良ければテイクアウト予約をして売り上げを伸ばすことが可能です。

飲食店の閑散期 2月 ニッパチ  を繁盛に変える発想とは

つぎに8月を考えてみましょう。コロナ後に復活しつつあるインバウンド効果を見込んでの宣伝活動せす。今やWEB時代となり各国から訪れる外国人観光客は皆、スマホ片手にトリップアドバイザーやグーグルマップ、インスタグラムの写真を頼りに食事のお店を決めています。

すぐに当該サイトにアカウントを作り日本の美味しいお店として宣伝をすれば、一気に拡散するする可能性を秘めています。

それ以外で言えば、CS放送などで見られる全国の花火中継を流したり、花火にちなんだメニューを用意するなど業態を超えて「涼」を感じられる工夫が重要な話題作りとなります。

収穫祭、定例会の開催

11月の第3木曜日と言えば日本でも1980年代後半から定着し始めたフランスボジョレー地方の新作ワインの世界解禁日です。

大手ウイスキーメーカーや航空会社も巻き込み今や居酒屋でもその銘柄が置かれるまでに普及しています。同じように日本酒にも毎年蔵から出される新作の時期があります。冬から春の終わりにかけて順次出てきます。

ここに着目して2月から6月ぐらいまでの時期に提携の出来る酒蔵から届く新作を開ける催しを月に1度ないし2度行うことだって可能です。

また、6月から7月は全国の酒蔵で蔵開きが模様される時期です。まさに初夏までは日本酒の季節と言えます。きっと新酒を待ちわびているお客様は大勢いらっしゃると思います。

準備と開始時期のヒントが身近なところに

定例会や毎年同じ時期にイベントを打つのであれば、店内や道行く人にも広くアピールできるようなタペストリーやポスターなども毎回使えるよう作成してしまうのも一つの方法です。以前に比べ発注の最小ロットも少なくなり数万で作ることが可能となっています。

繁盛店の頼れる 宣伝 看板 「 タペストリー 」

また、キャンペーンの宣伝を始める時期について、1年のイベント表を見ながら思い出してほしいのですが、恵方巻やバレンタインデーチョコ、クリスマスケーキなどの定番行事をけん引するのはコンビニエンスストア各社です。

彼らが宣伝を始める時期と同時にお店側も告知をスタートすれば効果抜群のタイミングと言えるでしょう。

街の特徴をふまえてイベントを開催する

街にはそれぞれに特徴があります。古本の街、電気街、オフィス街等々。どの街にもその街特有の催しやお祭りがあるはずです。普段から町内会や自治体の会合に参加することでそれらの情報は手に入ります。祭り好きな日本人気質を売り上げに繋げるのはお店のアイデアでありそれこそが繁盛店の入り口となって行くことでしょう。

飲食店の繁盛 クリスマスと大晦日はデリバリー(出前)とテイクアウト(持ち帰り)で稼ぐ

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