12月、飲食店業界にとってはまさに忘年会のかき入れ時、日々予約の席割で頭を悩まされているハズでした。今年は2月に確認され3月に猛威を振るい始めた新型コロナウイルスの件戦予防対策で、12月は令和3年の11日まで時短営業を強いられることとなりました。都内は4月の緊急事態宣言の時と比べ人ではありますが、感染者の数と重傷者の数が日ごと記録を更新するに至り集まってお酒をという気分になれないのが本当のところだと思います。
さて、そんな自粛ムードの年の瀬を何とか乗り切る為に飲食店は何ができるか考えたところ、デリバリー(宅配)とテイクアウト(持ち帰り)に予期着きます。毎日のように報道されている宅配業者の増加を耳にしない日がないほど大流行です。これまで、小さな店舗で関係ないと思ってこられた飲食店でも、ちょっとためしにやってみようかとお考えの方も多くいらっしゃることとお察しいたします。
今回は、今からでも間に合う宅配業者の登録やテイクアウトを中心に令和2年の年の瀬を繁盛に変える方法を考えたいと思います。最近はご家族や近しい友人とお部屋でパーティーというのがトレンドになりつつあったなかで、コロナで忘年会利用が見込めない今、新しい発想が求められています。
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デリバリー(出前)を始める
クリスマス、正月は家族や近しい人と自宅か誰かの部屋で過ごす傾向が年々強まっています。さらに今年の年末年始はGoToキャンペーンも一斉停止で人の往来も少なくなると予想されます。とはいえコンビニやスーパーマーケットが年末年始休まず営業していると言えども、家事や料理にあまり時間をかけたくないというのは今も昔も変わりません。
今年は、店舗で来客待ちの営業から思い切ってデリバリーへ業態変更するのも手です。実店舗同様予約を取ることもできますし当日の注文も入ります。デリバリーをとる方の心理としては、感染予防で人と会わず、わざわざ店に行かなくても食べられるメリットがある分普段よりもサイフの紐が緩みがちです。
ただ問題があります。今からチラシを作成してお客様に認知していただくには時間とお金がないとお思いになるかもしれません。そんな時はデリバリー(出前)の宣伝と注文とりを第三者に肩代わりしてもらう方法があります。
今回は、楽天デリバリー、出前館。ファインダイン、ウーバーイーツ、menuの5社をピックアップしてみました。
それぞれに特徴があります。楽天デリバリーと出前館は出店する飲食店に変わってデリバリー(出前)の注文をとってくれるのですがお客様に実際に届けるのは店側の役目になります。これに対しファインダインとウーバーイーツ、menuは注文と配達までこなしてくれます。つまりお店側は注文の入った料理を作るだけということになります。
配達まで代行してくれるとなると移動手段や人件費がかかりますのでサイト側の取るマージンもそれだけ高くなるということです。その点ハイヤー会社としてスタートしたウーバーはデリバリーの費用を注文したお客様負担としています。つまり楽天や出前館にファインダインのいいところだけを繋ぎあわせた様なサービスになっているところが大きな特徴です。
1.楽天デリバリー
出店応募フォーム
https://delivery.rakuten.co.jp/?module=Default&action=Shiryoentryform
2.出前館
出店応募フォーム
ttps://demae-can.com/link/branchShop/works/
3.ファインダイン
出店応募フォーム
https://www.finedine.jp/recruit/
4.ウーバーイーツ
出店応募フォーム
https://ubereats.com/ja/restaurants/?city=Tokyo&utm_source=website&utm_medium=eatsfooter
出店応募フォーム
https://apply-shop.menu.inc/web/agreementEntryForm/input
いわばデリバリーのポータルサイトであるこの5社、それぞれに得意としている客層が異なるようです。会社と一般家庭の両方を網羅する楽天と出前館に対し、企業向けに会議弁当やちょっとしたパーティーのオードブルを得意とするファインダインの対比となります。
これに対し、ウーバーイーツやmenuはお店の近くに待機しているパートナーと呼ばれる運び手を利用して注文の料理を即座に届けますから、一番素早い出前となっていようです。
また、人気店にありがちな週末満席でお客様がお待ちになる店舗などは、限られたスペースの壁をデリバリーが壊してくれます。席数を増やすことなく売上増につながります。
人材不足で一時的に店をお休みすることになったお店が会議用高級弁当をその間売りに出されていてなんとか危機を乗りきったという姿も見て参りました。サイトごとに異なる客層を各サイトの営業マンから聞いて何が売れ筋でどの価格帯が一番人気なのかをよく打合せしてください。間違いなく可能性は広がります。
テイクアウト(持ち帰り)を始める
クリスマスがどちらかと言えばフォーク、スプーンの飲食店に軍配が上がるイベントです。それに引きかえ正月は箸の飲食店に商機があります。
オフィス街にある割烹料理のそのお店は、席数わずか12席の小さな飲食店です。ご主人と奥様お二人で切り盛りなさっていますが、なかなか予約が取れない落ちついたお店です。ある年、お節料理を限定20個販売しますとお店を訪れる常連さんにDMを出したところ予想以上の注文が舞い込んだと言います。
嬉しい悲鳴ではありますが、問題はそれだけの数を31日のうちに届ける手段がありません。悩んだご主人はある決断をします。ご注文いただいた方に予定数を上回って注文が入っていることを伝えた上で、お店まで取りに来られる方限定としたのです。
始めはお叱りを受けるのではと内心心配をしていたそうですが、何組かの辞退があっただけで予定数を若干上回る注文が確定したそうです。やはり常連様を対象にしたことで、味に対する信頼もさることながらお客様とご主人(女将さん?)との絆の強さがここでは発揮された形になっています。
最近デパート主導で繰り広げられる高級料亭や老舗旅館のお節料理が人気のようですが、見栄えや重箱のサイズで華やかに見せるものや冷凍された状態で届けられるものまであると言います。これに対し作る方の顔が浮かぶ料理はやはりそれらとは比べ物にならない味があります。
また、お店のことを知らなくとも美味しいお節を食べた人は、近いうちにお店に行って食べてみようと思うはずです。どの百貨店も人気のお節料理が売り切れた頃です。駆け込みのチャンスはまだまだあります。
~まとめ~
最近デリバリーよりも来店してもらうテイクアウトに力を入れるようになったピザ店があります。マクドナルド、ケンタッキーフライドチキンなどドライブスルーを設けている店舗でもデリバリーは当たり前になってきました。
もっと言えばファミリーレストランでさえデリバリーをする時代です。いかに外食から内食、中食に移りつつあるかを象徴するような現状です。コロナ禍のなかになくとも通常のメニューに加えてデリバリー専用、お店の立地如何ではテイクアウト専用のメニューを考案する時期に来ているといえるでしょう。