店サポインタビュー企画【未来食堂×アソルティ】 女性経営者が経験した飲食店の起業~その③~

Summaryーまとめー

  • 開業後の半年で気づいた修正点とは
  • 今、開業前の自分に声をかけるとしたら

前回、前々回に引き続きインタビュー企画第三弾となります。お話を伺いましたのは、ブログ、書籍、報道など各方面で話題となっている未来食堂を主催する小林せかいさん(以下、せかいさん)です。

東京都千代田区一ツ橋にある未来食堂は広さが8坪程、席数12席の小さな定食屋さんです。2015年9月オープンするのですが、オープン前からせかいさんの書くブログが話題となり、そのユニークな運営方法から開店後瞬く間に有名となり、各メディアに取り上げられています。

未来食堂がなぜメディアで話題になったのかもっと知りたい方は、店サポ「女性経営者が経験した飲食店の起業~①及び②~」をご覧ください。

また、もっともっと知りたいという方には、今回店サポで参考にさせて頂いた著書

「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」太田出版

「やりたいことがある人は 未来食堂に来てください」祥伝社

をお読み頂くと一層理解が深まると思います。

□開業後の半年で気づいた修正点はなんですか?

半年という訳ではなくて、修正点といえばこの小皿!

未来食堂をスタートする時にメインの付け合わせ用にと小皿を購入したそうです。見た目も可愛くお客様にウケも良かった。でも、このことが自分を縛ることになったと気付くのに2もかかったそうです。

付け合わせ用にと3種類の小皿(それぞれ違った形)を買ったんです。最初は、その小皿の形に合わせたメニューを一生懸命考えていたの。これが結構大変で、器に縛られた発想しかできなくなってて、自分から料理の自由度をも縛ってしまってた。

ある時、小皿を一つと少し深みのある小鉢を一つ付けて中身を多めに変えてみたの。お客様は当然満足。料理を作る方も、器に縛られることなく作ることが出来るようになった

このことをせかいさんご自身は、「決まった内容の料理やこうでなければお客様に出せないという考えが強くあって柔軟性に欠けます」といっていたことと全く同じで、その気づきを自分で経験することになったと振り返られています。

小林せかいさん 直筆画

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□開業から3年近く経ちました。もし開業前の自分に声をかけるとしたらどんな言葉になりますか?

頑張れよ。かな?こんにちは。かな?” と冗談を言ったところで表情が真剣になりました。

開業前からブログが話題になって、数々のメディアに取り上げてもらったこともあり、これまで当初の事業計画以上の売上を上げてこれた。そのことよりも、まかないさんとの関係を考えることが増えた。そのことを伝えたいかな。

もう少し具体的には?

修行で未来食堂に来られるまかないさんは、最初は学びの場所としてこの食堂を捉えているの。だから唐揚げの作り方一つとっても来るたびに学びがある。でも、開業までの限られた時間がまかないさんたちに恐怖感を起こさせるようなの。

なぜですか?

要はね、ここで修業が終ったらその先どうやって知識を仕入れたらいいんだろうという漠然とした恐怖感みたい。

「ある時期が来るとその恐怖の思考が変わり始める」とも続けるせかいさん。

例えば教えてもいない料理「ブロッコリの包み揚げ」なんかを作って!って無茶ぶりします。あるまかないさんは今まで未来食堂で教わって来た技術、知識の範囲でなんとか仕上げてみせるの。そうなればナスだろうが何だろうが応用が効くようになるのよ。

それまでのまかないさんとの向き合い方を変えるきっかけとなったこのエピソード。その後ではどのように向き合い方が変わったのですか。

それまで100%こちらからまかないさんに教えることを考えていたのが、実はそれはまかないさんにとって幸せでないことが分かったの。だから教える技術は80%にして、残りの20%はその技術を駆使してまかないさん自らが向上しようと思ってもらうようにしたの。

最終的に、まかないさんには受け身ではなく、きびしい言い方をすると這い上がってくる力を身に着けてもらいたいの

未来食堂は、基本問題ばかりでなく応用問題も解かせる定食屋だったんですね。たしかに応用する力が身につけばどんな局面も自分で乗り切れる自信に繋がります。

このように未来食堂を卒業していったまかないさん達をせかいさんはバックアップまでしてらっしゃると伺い、もはや食堂の域にとどまらない実戦アカデミーだと思った次第です。

未来食堂店主小林せかいさんとのインタビュー企画はこれで終了です。短い時間でしたが多くのヒントが頂けた中身の濃い時間だったと思います。また、店主のせかいさんのお話から日々のメニュー作り、材料の仕入れ、原価率の低減、まかないさんの教育等々多岐にわたり考えておられることが十二分に伝わってくる内容でした。改めて御礼申し上げます。

さて、著書を読み、インタビューを伺う中でせかいさんが一番伝えたいフレーズがこれではないのかなと店サポ的に感じた言葉があります。これは、せかいさんが2017年に日経WOMANが主催するウーマン・オブ・ザ・イヤーの受賞スピーチで語られたフレーズです。最後にこのフレーズで締めくくりたいと思います。

「環境が、あなたの行動にブレーキをかけるのではありません。あなたの行動にブレーキをかけるのは、ただ一つ、あなたの心だけなのです。」

小林せかいさんプロフィール

経歴:東京工業大学 理学部数学科卒業、日本IBM、クックパッドのエンジニアとして6年勤務。サイゼリア、大戸屋、オリジン弁当などで修業を積み2015年秋未来食堂をオープン。

ご自身の生い立ちから、「誰もが受け入れられ、誰もがふさわしい場所」とう理念のもと、美味しいものを提供するお店ではなく、「その人にとっておいしい料理を提供する」ことをコンセプトに、これまでの価値消費型の飲食店とは対極にある飲食店を運営中。

未来食堂

アクセス :千代田区一ツ橋2-6-2 日本橋教育会館B1

HP URL: http://miraishokudo.com/

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