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繁盛する飲食店の売上アップは小さなサービスの積み重ねから

飲食店に限らずサービスって何だろうと考える瞬間があります。何かを買い求めた際にオマケがついてきたり、本来有償のオプションを無償で提供してもらったり、時間に制限があるところを延長してもらうなどが思い浮かびます。

日本ではまだまだ「サービス=無料」という概念が一般的です。ところが最近では、ホテルのリネンサービスや清掃が受けられるマンションを「サービスアパートメント」と呼び、外出先の駅前で利用できるシェアオフィスを「サービスオフィス」と呼ぶなど日本語のサービスの意味するところが本来の姿に近づいています。

サービス業など業種区分で考えても本来サービスとは「何かを提供する」とい意味合いが強く決して無料ということではないのです。(もちろん無料も含みますが)

飲食業界ではここのところサービスとホスピタリティーの境目が薄れてきているように思います。それは、間違いなくお店側の行動、価値の提供となる部分が影響しています。今回はここを整理して売上アップにつながるアイデアを考えます。

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飲食店のサービスは「質」か「量」か

飲食店では、お客様にサービスとして行動、価値の提供等がなされています。そこに「質」を求めるとなるとどうでしょうか。入口のマットが常に清潔に保たれていて、店内は整理整頓、チリ一つありません。店員の制服はすべて揃っており毎日洗い立てのもので、お辞儀の仕方から言葉使いまで十分に教育が行き届き、最後にお店の外まで見送りに来てくれる等々。

少し大袈裟に表現しましたが質を求めると言うことはそういうことです。お気づきの様に高級ホテルや高級レストランでのお話です。つまりお飲食店側にもお客様側にも相応のコストが発生するということを意味しています。

これに対しサービスを「量」ととらえた場合はどうでしょうか。ワンポーションつまり一人前が1.2倍や1.5倍という量で表現するものもあるかと思います。ただ女性や年配の方々にとって料理の量が多いことがサービスとならないケースもあります。であれば、ここでいう量とは回数、頻度として捉えるのが正解です。

チョットした気遣い、いくつもの気遣い

飲食店でチョットした気遣いが受けられるとうれしいものです。同時に、飲食店側の配慮が感じられ頑張っている感が伝わってきます。このちょっとした事の積み重ねがお客様のリピートに繋がるのです。

エアコンの温度・風向き

飲食店では狭い店舗でも客席を仕切ったり、個室を造ったり、部屋型も関係して隅々に風が届きづらいものです。それにより直接風が当たる場所は寒かったり暑かったり、逆に送風の死角になる場所は暑かったり寒かったりします。飲食店側は毎日お客様をお迎えしている訳ですから、お客様の属性によりどのような反応が出るかは予め分かっているはずです。

当然配慮が必要です。つまり、お客様が席につかれて少し時間が経ったあたりで、空調の効き具合や温度設定はどうかと尋ねるようにしましょう。何もなければそのままでいいのですが、少しでも要望が出るようであれば別の席を用意しましょう。

カゴ、フック等の小物

ゆったりとしたスペースがとれる飲食店以外では、鞄やバッグをどこに置くのか飲食店を利用する側にはストレスになる部分です。足元や椅子の座面の下に置けるよう店側は工夫しましょう。また、カウンター席などは、カウンターの下にフックをつけ鞄やバッグがかけられるよう工夫している店舗もあります。来店された際にご利用いただけるよう都度ご案内もしましょう。

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ブランケットの用意

冬場は言うに及ばず、夏場のホスリタリティーではブランケットの用意が重要です。先程の空調の温度設定も同様ですが、梅雨の時期や夏場など温度に関しては特に女性は敏感です。また個人差も大きいものです。そのような状態を一括りにしてしまうのはリーピーター造りにとっては大敵です。ここはお仕着せではなく、用意がある、席の場所によっては予め用意することが今回目指すサービスです。

取り皿の交換

このサービス、質の上でも量の上でも重要なポイントです。折角お出しした料理の味が別の料理と混じってしまうのでは飲食店側として本意ではないハズです。最初から取り皿が数枚積み重ねてあるお店を見かけますが折角のサービスを発揮できるポイントを見過ごしていると言わざるを得ません。

この取り皿を変えると言う行為は一見お客様に向いたサービスの様に感じられますが、実は飲食店側にとってもメリットのあるものなのです。取り皿を席まで伺って取り替える際に、飲み物や別の料理を案内し追加注文に繋げる絶好のチャンスだからです。わざわざ注文を取りに行くのに比べお店側のホスリタリティーが感じられます。

料理の提供が遅れた場合

夕方一気にお客様が来店された時や普段注文の入らない料理に手間取り料理の提供が遅れることってありますね。この時もチャンスに変えられます。お酒を出す飲食店では注文から料理の提供までの許容範囲は20分以内と言われています。それ以上お待たせするとクレームになってしまいます。この常識を逆手にとるのです。

まず15分お待たせしたところで席まで謝罪に伺います。その際、手ぶらと言葉だけでなく、例えば居酒屋などはお通しのようなちょっとした小鉢を一品、洋食店や中華のお店であっても別のオーダーで少し作り過ぎたものを小鉢に盛り付け無償で提供します。お客様の溜飲が下がるばかりでなく、美味しいものであれば追加注文につながります。飲食店にとっては一石二鳥です。

~まとめ~

お店側からいきなり大きな気遣い、例えば何かで迷惑をかけたので今日は半額にしますだとかワインを一本無料でサービスしますと言われると逆に恐縮してしまうものです。次から行きづらくなります。それよりも小さな気遣い=サービスをいくつも提供することで飲食店側の姿勢を理解頂き気分よく帰って頂くことでリピーターに繋げることを考えましょう。

ある喫茶店はコーヒーの後に絶妙のタイミングで熱い緑茶が出てきたり、初めてお邪魔したバルでは店員さんが名刺をくださり、次回名刺を持参すればハウスワインを一杯無料のサービスが受けられるなど、飲食店もリピーター造りに余念がありません。

今回はほんの一例ですが、小さなサービスのアイデアがお金もかけずに如何にしてお客様の心を掴むかということに焦点をあててきました。もし飲食店は美味しい料理だけを提供していればいいんだとお考えの飲食店関係者の方がいらっしゃったとしたら、いまこそ方向転換の時だと思います。

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