飲食店 暇な時は「接客」に徹する

飲食店 暇な時は「接客」に徹する

飲食店が行う接客と言っても一様ではありません。業態や業種、高級店や立ち飲み店などの大衆店では求められるものが変わってきます。店員側から声をかけるのか声がかかるのを待つのかの判断やオーダーされたメニューを客に給仕する際に料理方法や食材の説目をするのかどうかも意見が分かれることでしょう。少ないホールスタッフで切り盛りしなければいけないお店やお客様の滞在時間の短いお店、逆に一晩で1回転しかしない代わりに客単価が高いお店など何を軸に接客内容を組み立てるのか今回は考えてみたいと思います。

接客の定義について

  • 服装
  • 身だしなみ
  • 言葉使い
  • 表情
  • 礼儀

一般的にこの五つが基礎になるものです。

服装はお揃いのユニホームがあるお店ばかりではありません、個人の私服にエプロンを身に着けただけのお店も数多くあります。まず重要なのはどのようなスタイルであれ清潔感があること、次にしわだらけやほころびが無いことです。また、あまり派手な模様や色合いは料理を引き立たせないばかりかお客さんに不快感を与えかねません。あくまでもホールスタッフは黒子であると言う認識をもちましょう。

意外と見落としがちなのが身だしなみです。手の爪を短く切りそろえることや髪を束ねたりすることに気を取られがちですが、女性であればネイルや指輪などそのままで給仕をしているケースを見かけます。はずれて料理に混入する危険性のあるネイルは飲食店ではNGです。また、指輪と指の間に菌が潜伏しやすいので衛生管理の点でこれもNGなのです。ましてや香水や香りの強い柔軟剤などは料理の美味しい香りを妨げる危険性があるのでこれも避けましょう。

大衆店であれ高級店であれ黒子であるホールスタッフの言葉使いは敬語が標準です。若い方で仲間内の言い回しをそのまま使う人がいますがこれは指導したいものです。なれなれしい、威圧的、ぶっきら棒などとお客様に受け止められてしまってからでは遅いのです。

機械ではなく人間同士のコミュニケーションですから無表情や無愛想、逆に愛想が良すぎるのも考えものです。自然な笑顔、表情が次のオーダーにつながります。

最後に礼儀です。来店された時、退店される時など言葉だけでなくお辞儀を取り混ぜての応対が重要です。忙しくてオーダーに答えられない時やオーダーされた料理を出すタイミングが遅れた際にもちゃんとお辞儀をして謝ると言ったことが身についてないとなかなかリピーターは増えません。黒子と言えどもホールスタッフはお客様からよく見えていると言うことを忘れないでください。

高級店に求められる接客

例えば、お客さんが一人もいないお店に入る時の心理を考えたことがあるでしょうか。馴染みの店ならいざ知らず初めてのお店だと選択を間違えたのではと尻込みをしてしまいます。好きな席を選べる旨や今日のおススメ料理を紹介しつつ席に誘導するなど入り口付近から余計な心配をさせないような工夫が求められます。

意外と高級店と呼ばれる鮨、オーセンティックバーなどは時間帯でお客さんが全くいない時間帯があります。このような時間帯に来店されるお客様に対しまず何を求めて来られているかの早い段階で見抜く必要があります。大事な話があって利用しているのか単に雰囲気や料理を楽しみに来ているのかといったことをです。会話を気遣ってお客様から少し離れて無関心を装うことも大事ですし、BGMを少し大きめにするといった配慮も大事です。逆に料理を楽しみに来ていただいているような場合は積極的に声をかけて普段口にしないようなメニューをお薦めしたり創作料理などをお出しして評価を頂くのも重要なポイントです。客単価の高い飲食店は接待や親密な関係のカップルなど気遣いが必要な場面が多くホールスタッフはお客様との距離を敢えて保つことも重要な接客ポイントなります。

小規模飲食店に求められる接客

ホールスタッフもさることながら厨房に立たれているオーナーシェフやご主人自らがお客さんと会話をすることでリピーターが増えて行くのが小規模店舗の特徴と言えるでしょう。積極的に名刺交換をして名前を覚えるだけでお客様は常連気分を味わえます。仮に名前を伺えなくても前回の会話の内容や趣味のお話などちょっとした記憶を頼りに会話が組み立てられるだけでお客様は満足されます。自分独自のメモなど日々続けることで記憶力は磨かれるといいます。例えば、じゃんけんに負けないことで有名な銀座のママさんの特技が人の名前と顔を忘れないことだと言います。赤坂で人気のBarでは前回来店した時のリクエスト曲を覚えていて、来店してすぐにその曲を流してくれます。

また、小規模なお店ではお客様がお一人で来店されるような仕組みや雰囲気造りが求められます。オーナー、ご主人と気の合うお客様同士であれば初めてあったとしても紹介することで会話が弾むコミュニケーションの場にすることは十分可能です。一人で行っても誰かいるだろう、誰か来るだろうとの期待から来店され常連客になって行きます。

あと一品、あと一杯の目配せ

標題にある暇な時ほど接客に徹すると言うのは客単価の積み上げという意味でもあります。つまり少ないお客様でより多くの注文をして頂こうと言うことです。ではどのようにすればよいのでしょうか。

来店時のファーストオーダーの際お客様任せにしないで、おススメメニューを書いたボードやメニューブックをもって行き商品の解説を行うことで利益率の高い料理のオーダー率がグッと上がります。グラスが空いたタイミングを見計らってグラスを下げに行き次のオーダーを促します。少々アルコールが入って来たあたりで、季節限定や数量限定の料理など少々値段の高目な料理を進めてみるのもいいでしょう。最低注文数量が二人前からだとかチョット贅沢なものもあっさり注文頂けることもよくあります。常にタイミングを見計らってチャレンジしましょう。注文のピッチが落ちてそろそろ帰り支度かなというタイミングは女性客であればデザートメニューのおススメをしましょう意外と喜ばれます。和洋問わず最後におしぼりや温かいお茶のサービスは喜ばれます。次につながる心配りも忘れずに

ナショナルチェーンではリピーターを増やす工夫をあの手この手で繰り広げています。例えば大手居酒屋では来店の度にステータスがあがって行きそのステータスに応じた一品のプレゼントが提供されたり、あるステーキハウスでも注文した金額の累計でいくつかのステージが用意されステージアップ毎に値引きのクーポンが用意されていて安く食べることが出来ます。大手の様に物理的な手法でリピーターを増やすのとは正反対で、規模の小さい飲食店は接客やコミュニケーションなどソフトの部分でリピーターを増やす工夫が大切です。

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