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売上を上げる6つの身だしなみ
- 爪:爪の長さや中に気をつけて、マニュキュアやネイルは控えましょう
- アクセサリー:指輪は外して腕時計も控えましょう
- 頭髪:髪の毛には触らない
- 靴:靴は菌を運びます、外、ホール、厨房で靴は履き替える
- 服装:綺麗にこしたことはない、洗濯だけではなくクリーニングも
- におい:汗、煙草、香水は味は台無しにする
身だしなみの乱れは心の乱れと学校や職場で標語のように聞くことがあります。そもそも身だしなみはどう定義すのか疑問ではありますが、服装であったり髪型であったり他人に不快感を与えないよう気を遣うことのように思います。
また、身だしなみの乱れは他人に伝播するともいわれます。学校や職場など組織の一員であるならば指導者や経営者が身だしなみにこだわるのもうなずけます。
さて、昨今ホスピタリティーが求められる飲食業界にあって、身だしなみや礼儀作法にも気配りが求められています。このことの重要性について改めて取り上げてみたいと思います。
Contents
飲食店の身だしなみの必要性
飲食店では食とともにお店の雰囲気も味わっていただくものです。
だからこそ美味しい料理だけではなく、お客さまと接するスタッフの身だしなみにも気をつける必要があります。
身だしなみがお客様の満足度に直結
言葉使いや表情も重要ですが、見た目はもっと大事です。なぜか?離れていても、会話をしなくても見えることでお客様に不必要な印象を与えてしまうからです。
近くの食堂でのことですが、厨房がオープンで調理をしている姿が良く見えます。調理服を着用せずいつもTシャツ姿です。
襟元がだらしなく伸びてお世辞にも清潔感は感じられないいでたちです。そのお店、女性客が極端に少ないこととこの身だしなみが深く関係があると以前から思っています。
どんなに美味い料理を出すお店でも、厨房のスタッフやホールのスタッフの制服や衣服が汚れていたり、身だしなみがちゃんとしていないとサービスのレベルや提供される料理の安全性に対しても疑念が生まれます。当然お店に対する満足度の低下を招きます。
スタッフの身だしなみ 6つのポイント
1. 爪
小学生のころから、伸びた爪は不衛生だから必ず定期的に切りましょうと習ったと思います。その通りで、細菌が溜まりやすく食中毒に対するリスクが高くなります。
ある飲食店では、お店のスタッフ全員の爪を開店前にチェックすることを毎日行っています。簡単なだけに、お店の責任者のやる気が試されるところです。
ネイル、マニキュアも禁止です。もし付け爪が剥がれて料理に混入したらと思うだけで不安になります。
また色の濃いマニキュアは料理の色合いを引き立たせなくする作用があります。少しでマイナスになることは控えましょう。
2. アクセサリー
一番に気を付けたいのが指輪です。いくらアルコール消毒を心がけても指と指輪の間に潜む細菌を退治できないことがあります。こちらも食中毒のリスクが潜んでいます。
同じように腕時計も外しておいた方がいいでしょう。
意外と多いのが調理をするスタッフが胸元にする金のネックレスです。お客様から見て不快感を起こさせるものだと言われています。
同じように、ホールスタッフがするピアスなども同様です。鼻や下唇につけている方を時たま見受けますが、接客中は外すようにしましょう。
突き詰めれば、接客時におしゃれをする必要はなにもないと言うことを覚えておいてください。身だしなみと勘違いしないように。
3. 頭 髪
海外では、頭の毛を触った手で食事をするなと言われる程大切なのが髪の毛の扱いです。
髪の毛には食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌が付着している可能性が高く、髪の毛が抜けて料理に混入することを避けるのはもちろん髪を触らないようにすることも重要なポイントです。洗髪を心がけ、キッチンやホールに入る前にブラッシングをして抜けそうな髪の毛を事前にケアしましょう。
また長い髪の女性(男性?)は一つにまとめて髪が料理にかからない工夫をしましょう。
4. 靴
外を歩いてきた靴でそのままキッチンやホールで仕事をする人がいると聞きます。
絶対にやめましょう。外から持ち込まれた靴が菌が食中毒の原因となります。必ず店内専用の靴を用意し、まめにアルコールで靴底を消毒するようにしてください。
店内で、座敷やホールの往復をする際、履物のかかとを踏んで履いている人を見かけることがありますが、こちらもお客様からだらしなく見えてしまいます。お互いに注意するようお店全体で気を付けたいものです。
5. 服 装
制服などがある場合や、調理場ならエプロン、クックコートなどは定期的に交換や洗濯のスケジュールを決めて計画的に行いましょう。もし期日到来前でも汚れが目立つ場合は言うに及ばずです。
小さなお店ではなかなか制服を支給するまでは難しいかもしれませんが、清潔感や洗いすぎてくたびれていないか見た目ののチェックは必ずしましょう。
6. におい
ホールスタッフで気を付けたいのが香水です。折角の料理を台無しにします。男性で汗かきの方は制汗剤を使うなどしてわきの下の臭いや体臭のケアをしましょう。
また喫煙をされる方は特に注意が必要です。タバコを吸い終わったあとの息に含まれるニコチン臭は、タバコを吸わない人にとってこれほど不快なものはありません。勤務中は絶対禁煙です。
飲食店の品格を決めるコミュ力の必要性
あるチェーン店でのことです。比較的広いその店舗はランチ時など4~5人のホールスタッフで切り盛りしています。ある時カウンターのお客様が、料理が出てくるのが遅いと怒り出した際のお話です。
すかさず誰かが飛んで行って謝ったところまではいいのですが、そこから厨房に向かって店内に響き渡る声で罵声を浴びせます。折角のお昼時に気分が悪くなった瞬間です。内輪の話は客に聞こえないところでやってくれと誰しも思うはずです。
同じくランチ時のカレーハウス。こちらはライスでオーダーをしたところナンが運ばれてきました。運んで来た店員さんに違う旨を伝えたところ、伝票にナンと書いてありますと言い返されてしまいました。結局ライスに替えてもらいましたがまた訪れるかどうか迷うところです。
これが銀座の高級店だと同じようなことが起こるでしょうか?普通に考えてまさか高級店でそんなことがあるハズがないと考えるものです。高級店に出来て大衆店になぜ出来ないのか考えたことがありますか?決して出来ないことはないのです。
何故なら接客業はコミュニケーション力が基本です。言葉が通じるならさほど難しいことはないはずです。それを難しくしているのはホールに立つ従業員やアルバイトにその責任を丸投げしている経営者の責任にほかなりません。
先のケースで言えば、店員同士の会話が客席に漏れないよう指導するだとか、お客様のクレームに対し口答えをしないだとか最低限マニュアル化しておくべきことを経営側が怠っています。経験は大事ですが、それ以上にロールプレイングで疑似体験しておくことがもっと重要です。
接客の対応についていえばお店の格の違いがそのままコミュニケーション力の差になっていてはいけないと思うのです。
~まとめ~
先日近くのバルで立ち飲みをしておりました。そのお店は店先のオーニングを長く出して半ば道路で飲ませることで客席を確保(?)しています。
店のホールスタッフは女性が2名でフル回転です。とてもリーズナブルでいつも利用させて頂いてますが、とある酒卸問屋さんの直営店ということもあり身だしなみ、言葉使いは完璧です。
気持ちよく笑顔で接してくれる上に安いとなれば行かない理由がありません。上手なお店運営だといつも感心しております。やるかやらないかはお店のオーナー次第です。やろうと思えば今日にでも始められるポイントが身だしなみなのです。