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【飲食店の独立・開業】最優先課題は開業資金・税金・届出!絶対に失敗しない全知識を公開

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Contents

飲食店の開業の準備はどこから

  • 開業資金調達(賃貸借契約・運転資金等)
  • 保険所への届け出(事前相談を含む)
  • 所轄税務署への届け出(開業2ヶ月以内)
  • 所轄の労働基準監督署へで保険の加入手続き(アルバイトを雇用す場合)

飲食店の独立・開業では大きく2つのタイプがあるようです。これまで一度も飲食店の経験がなく料理や経営の事をイチから始める方とこれまで飲食店で修業やお勤めの経験がある方です。

勿論前者の方は食材の扱い方や調理の仕方など覚えることが満載です。もし本当にそうならば、ほぼ調理をしないか短期間で調理研修を受けることをお薦めします。

後者は働きながら独立・開業の機会をうかがってこられたわけですからそれ相応の覚悟はしてこられたものとお察しします。となれば決断後は一日でも早く開店の準備に取り掛かりたいところでしょう。

とはいえどちらも何から手を付けてよいのか迷われるはずです。今回は、そんな短期間で飲食店をスタートさせたい皆さんに向けて独立のイロハを考えて見ました。準備期間が長ければ成功するのか短くても大丈夫なのかと議論はあろうかと思いますが、まずは大きく3つの項目を抑えるところからスタートです。

1.飲食店開業資金のシミュレーション

何をするにもお金が必要です。お店を借りる為の資金、お店を改装する為の資金、お店が利益を生むまでの運転資金等々いったどれぐらいのお金が必用なのかまずはシミュレーションが欠かせません。開店資金が大よそ見えてきたら次に「自己資金」と「借入金」についての検討です。

今回は1人で切り盛りができる約10坪、15席程の広さで独立・開業を想定してシミュレーションをします。特に、開業資金を抑える為に居抜き物件を購入することとします。

賃貸借契約に必要な資金のシミュレーション・・・①

  • 敷 金       100万円(賃料5ヶ月分)
  • 礼 金   40万円(賃料2ヶ月相当)
  • 前払い賃料 20万円/月
  • 仲介手数料 20万円(1ヶ月賃料相当)
  • 造作取得費 150万円
  • 改装費用  50万円
  • 初期費用  50万円(調理器具、食器類、その他消耗品)

必用項目だけでざっと430万円になる計算です。

これ以外に、不足する厨房機器の購入やWEBサイトの立ち上げなど必要に応じて費用が掛かります。

運転資金(FL費3ヶ月分)・・・②

運転資金の算出根拠となるFL費とは、食材費(Food)と人件費(Labor)をたした額を指します。今回は、想定賃料から売上を逆算し(賃料20円×10倍=月額売上200万円)一般的なFL比率と言われる対売上60%を乗じたものを使用しています。

360万円(※月額想定売上200万円×60%×3ヶ月)

①+② = 約800万円 ・・・ 開業資金

10坪の居抜き物件を始めるにしても800万円という資金がないと十分とは言えません。初めて開業される方で運転資金をほとんど見込んでいないがために、固定客がつく前に資金ショートされる方が多いのでお気を付けください。

ともあれ、この金額をベースに自己資金で足りない分を日本政策金融公庫保証協会の創業融資などから借り入れをすれば心配ありません。

飲食店で独立・開業に必要な開業資金とその後の運転資金について具体例で考える

保険所へ営業免許申請と現地検査

飲食店を始めるのにいくらお金があっても保健所の免許がなければ始まりません。居抜き店舗だから保健所のチェックは大丈夫だろうという考えは大きな勘違いです。審査後複数の指摘・指導が入り手直しにお金も時間もかかってしまったという話はよく聞きます。

ところが、避けて通れない保健所の検査を1回でパスするのに秘訣はあます。ポイントは以下の通りです。

保健所に事前伺いをたてる

改装を始める前に必ず保健所を訪れましょう。自分の思い通りのお店を作りたいと意気込んでも保健所が許してくれなければ更に改装する必要が生じます。いわゆる手戻り工事というやつです。

そうならない為に計画図面を持って指導が発生しそうな箇所が無いか事前に打ち合わせるのです。その指示通り工事を行い検査を受ければ保健所からはまず文句を言われません。

それは、居抜きで飲食店舗を手に入れられた方でなにも手を加えず営業をスタートしようと言う方も同様です。

実際にこんなことがありました。居抜きで手に入れたお店を清掃が行き届いていない状態で保健所の検査を受けたが為に、床の張替や厨房内の天井を白く塗り直すように指導されたというものです。居抜き店舗での相談は簡単な平面図と店内の写真を持参すると話は確実です。

ともかく保険所はなにか起こってからでは遅いというスタンスです。これでいいですよというより何か注文を付けることが仕事になっています。だからこそ事前の相談が必用なのです。

飲食店の確定申告で損をしないのはどっち?「青色申告」と「白色申告」違いで判断する

税務署に行かないデメリットは大きい

飲食店を始めるということはお一人でお店を始めたとしてもその日から「事業者」になることを意味します。事業者である以上飲食店の売上に関わる納税義務つまり確定申告を必ず行わなければなりません。ここでしっかり覚えて頂きたいのは、

「開業から2ヶ月以内に所轄の税務署に行く」

と言うことです。もし、忙しさにかまけて税務署に行けなかったとしても罰則がある訳ではないのですが、状況次第では次の確定申告時に納める税金の額が相当変わってきますから間違いなく後悔する羽目になります。これは納税申告をする方法により違いが生じます。

開業から2ヶ月以内に税務署に行くことで「青色申告」の認定が受けられますが、なにもしないでいると次年度の確定申告を迎えるまで「白色申告」となります

この二つ違いは帳簿のつけ方の違いもさることながら、開業時にかかった経費の処理方法で大きな違いがあります。

簡単にいうと、白色申告の場合、開業時にどれだけ経費が掛かってもその年次にだけ控除が許されるのに対し青色申告は「最大3年間」に渡り利益から引き切れなかった経費の控除を認めてくれるというものです。少々分かりにくいので簡単な例をあげてみたいと思います。

開業時に要した初期費用 600万円

  • 初年度の利益 100万円
  • 2年目の利益 200万円
  • 3年目の利益 300万円

だとしましょう。

白色申告の場合

初年度 100万円 ― 600万円 ⇒ 所得税 ナシ

2年目 利益200万円が全額課税対象

これに対し青色申告の場合

初年度 100万円 ― 600万円 = -500万円(翌年に繰越)所得税 ナシ

2年目 200万円 ― 500万円 = -300万円(翌年に繰越)所得税 ナシ

3年目 300万円 ― 300万円 = 0円 所得税 ナシ

お分かりの様に、白色申告は2年目の利益から課税が始まりますが、青色申告を利用すれば3年目までの利益がゼロで済みます。それだけではありません。利益が出たことで個人事業主であるあなたの翌年からの住民税及び国民健康保険の額が上りダブルで負担がかかることになります。この比較、お金が出て行くこと考えるならなぜ開業から2ヶ月以内に税務署に行くべきかお分かり頂けたと思います。

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~まとめ~

居抜きで開業される方で、すべてご自身でおやりになる方が何人もおられます。

お店の改装をすべて自分でやってしまわれる方(ガス器具・電気設備だけは別ですが)、厨房機器の入れ替えは中古器機業者と直接交渉、消耗品は合羽橋の道具街、食材は自分で仕入れ、酒もビール以外はご自身で買い付けるというたくましさです。器用な方で今まで飲食業界に身をおいていらしたのであれば不思議ではありません。

ただ、今回ピックアップした資金計画や保健所そして税務署などに関してどこかどうにかなる風な甘い考え持つ方が多いのもまた事実です。開業準備にあれもこれもと散漫になるよりも先ずこの3つを確実に意識し日程を決めておかれることが最優先課題なのです。

飲食店 独立・開業に必要な資格・届出 とは その2

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