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コロナの令和で繁盛する飲食店の違い「ヒト・モノ・カネ」のバランスに注目!

飲食店-繁盛-令和

brunoming @ Pixabay

繁盛している飲食店にはいくつもの共通点があります。

まず、お店全体の掃除が行き届いています。

余計なものが店内に溢れていません。カウンターの端が物置になっていたりしません。

メニューには工夫が凝らされていて、例え壁に短冊形のスタイルでも定番人気料理、今月おすすめに今日のおススメなどハッキリわかりやすくなっています。

もし迷うことがあっても店員さんがシッカリ説明してくれます。

お客様をもてなすオペレーションが確立されています。

会話を邪魔しない、それでいて周りの喧騒を遮断するBGMが流れていたりお皿を下げるタイミングでさりげなくおススメのメニューやお酒を進めてくれるといった具合です。

帰り際でも次回来店時のクーポンやスタンプカードなどリピーターを増やす努力も怠っていません。

とは言え、その共通点をシッカリ守っていれば繁盛店になれるのかと言えばそうではありません。この辺りをヒト・モノ・カネを軸に見て行きたいと思います。

Contents

飲食店の繁盛 はまず「ヒト」から

閉店予定の店舗や閉店をした店舗をいくつも見てきましたが、長年繁盛店を続けてこられた飲食店舗はその営業年数にもかかわらずピカピカに厨房が磨かれているところばかりです。

逆に早くして経営が立ち行かなくなる店舗はそこまで気が回らないのか清掃が行き届いていない店舗が多く見受けられます。

この二者をわけるものは何でしょうか。日々欠かさず行われているルーティーンの違いが時間と共にこのような差となって現れるのだと思います。

例えば、

  • ビールサーバーは毎日必ず分解して掃除する
  • グリストラップの清掃は毎日行っている
  • グリル周りの油汚れや厨房の床の清掃に閉店後時間をかけて毎日行っている

当たり前に整理整頓がなされ清掃が日々ルーティン化できるからこそ仕込み段階から手を抜くことなく料理を仕上げられるのだと思います。

いつ行っても定番の料理は変わらず美味しいということとこのルーティーンは同じ延長戦上にある話だと思います。 飲食店舗の繁盛店はまず「ヒト」と申し上げたのは、最初に目指した理想の状態を何年経っても再現できる高い技術力とそれを可能とするメンテナンス力がそなわってこそ、「モノ」も「カネ」も引き立ってくるのです。

飲食店で繁盛している店は 清掃レベルも高い

飲食店舗の繁盛は「モノ」=メニューが確立されている

高い技術に加え時間と共に劣化しない環境を保てる努力だけでは、繁盛店舗をつくることはできません。その技術を生かす料理(メニュー)に巡り合い、お客様の期待に応えてこそなしえるものです。

ご自身が修行をしてきた中から作り上げてきた料理の数々、すべてがお客様に受け入れられるとは限りません。ましてやお店のコダワリのもとに作り出す料理が、原価率の高い上に売上よりも廃棄の方が勝っていては自己満足でしかなく繁盛店とは程遠いものとなってしまいます。

やはりお客様の声に耳を傾け喜ばれるものを提供しなければいけません。経済用語でマーケット・インと言いますが、

マーケット・イン:ニーズを優先し、顧客視点で商品の企画・開発を行い、提供していくこと。「顧客が望むものを作る」「売れるものだけを作り、提供する」方法を指します。

繁盛店を目指すなら絶対に避けて通れない部分です。

銀座にある繁盛寿司店で伺った話で、来店されたお客様がある程度食されると、注文と注文の間が空く時間帯が来ると言います。その時間帯を逃さず創作料理を少し出してお客様の反応を見ることを心掛けているとの事です。

お客様は思ってもみないサプライズに喜び、お店側はお客様の正直な反応が得られると言います。双方にメリットがありよく考えられたサービスだと思います。

そのような店で美味しいサプライズを経験したなら、今度は誰か自分の大切な人をもてなす店にしたいと思うはずです。この連鎖が繁盛店を生むのです。

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飲食店の繁盛は「カネ」にも厳しく

お店を開店し軌道に乗せるまでは大変な努力と葛藤そして苦労が要求されます。高い技術だけで人は呼べません。作りたいメニューだけでもダメなことはお分かりいただけたと思います。

インターネットやSNSを使いながらお店情報の発信を日々続けることでリピーターとなるお客様を増やす努力をしてゆくのですが、一朝一夕に繁盛店になれるわけではありません。

例外的に何かのメニューがヒットし口コミで行列が出来る繁盛店になれる可能性はなくもないのですが、極稀なケースです。

この長く徐々に売上が上昇しある時、一気に売り上げが上昇するロングテールと呼ばれる時迄営業活動を続けるには、売上や利益が少なくても持ちこたえられるだけのお金が必要です。

このお金は開業資金のうち運転資金と呼ばれる部分で、一般的に「FL」と呼ばれる食材を購入する資金(F)、従業員やアルバイトに対する給料(L)を合わせた額が最低でも開業から6ヶ月分は手元に準備しておくべきなのです。

リピーターという固定客が付くまでなかなか売り上げが伸びない状態でお店を続けることとなります。少々心細くなることもあろうかと思いますが、ある日を境に繁盛店へと向かう為には、絶対に必要な活動資金であり重要な開業資金なのです。

もし繁盛店がカネ・モノ・ヒトの順番だったら

飲食店舗を本業ではなく副業として開業なさる方も大勢いらっしゃいます。

こちらに共通するのは、資金に余裕があることで飲食店舗を構える場所やお店の内装にこだわり、お金をかける傾向にあります。別に悪いことではありません。

当然そのグレードに合うメニュー構成となり提供されるサービスは量、質共に高いものが要求されてきます。その要求に答えるだけの人材を探すのも大変なら、そこまでの高コスト体質で利益を出すのも大変なことです。

従って客単価の高い飲食店にならざるを得ません。そのため、一日に来店されたお客様数を客席数で割った回転数でみると1回転もいかない日がオープン当初は続きます。

また、資金的な危機感のない中でマーケット・インの努力を怠り、プロダクト・アウト、つまり自分がつくりたいだけの料理ばかり提供していたのでは閑古鳥が鳴くばかりです。

~まとめ~

飲食店の繁盛店とは一握りのお店を除き、大半は料理を提供する人のたゆまぬ創意工夫、お客様が望むメニューの提供、その地域で認知され固定客がつくまでの運転資金、この3つのバランスがとれてこそ可能であるとお解り頂けたと思います。

希望的な観測で突き進んだり、疑問を抱きつつも改善をしないまま日々を送るようでは結果は明らかです。事実、この3つのバランスを欠くがゆえに閉店して行く飲食店は、開店から2年を待たずに半数以上が撤退という憂き目にあっています。

コロナの時代、まだ当分続く低金利の今、開店の為の創業資金は借りやすい状態が続いています。

アメリカ発のウッドショックのあおりを受けて、内装費が高くなっていますが、内装や厨房がついている居抜き物件も増えおり独立、開業がしやすい環境が整っています。

足元では物価高の影響はあるものの開業・独立をお考えの方には最高のタイミングです。是非綿密な事業計画と余裕のある運転資金で繁盛店への切符を手に入れてください。

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