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飲食店の繁盛はまずお掃除から!場所ごとの掃除方法を公開

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congerdesign @ Pixabay

気温と湿度が一気に高くなる季節、飲食店で一番気を付けなければならないのが食中毒です。

飲食店の食中毒は3つのキーワードで防ぐことが出来る~具体的予防対策とは~」で詳しく書いております。気になった方はそちらも参照してください。

今回は、そんな食中毒の原因にもなりかねない店内の掃除箇所、掃除方法をチェックします。殺虫殺鼠も含めて急激にカビの繁殖が懸念される部分についてどのようにお掃除を行ってゆけば良いのか考えて見たいと思います。

Contents

□ 厨 房 編

飲食店を訪れた際になんとなくカビ臭いような、ちょっと酸っぱいような臭いが気になったことってありませんか。湿度が高くなる梅雨の頃に発生しやすいのがこの臭気です。生乾きの洗濯物のようで嫌ですね。とりわけ気をつけたいのがゴミの処理です。

飲食店のゴミは産業廃棄物扱いなのでどちらかのゴミ廃棄業者と契約していることと思いますが、店内に置いておき一般ごみで出される小規模店もあるでしょう。店内に腐敗臭がこもることがあるので気密性の高い容器で管理しましょう。

また、夜のうちにゴミを出して帰られる場合は、出来るだけカラスやネコに荒らされない場所かシッカリと蓋の閉まる容器で保管しましょう。

臭いの要素はゴミ以外にもいくつか考えられます。厨房の排水口、床、グリストラップ、客室の床等などです。

これからの季節、定休日の次の日に一番気を付ける必要がある場所があります。排水溝やトラップです。なぜなら気温が高くなると内部が乾いてしまい、こびりついた脂分が異臭を放つからです。ではその対策を考えて見ましょう。

排 水 溝

清掃する際は蓋若しくはグレーチング(網型の蓋)などを外し、デッキブラシで綺麗にしましょう。もし掃除をしばらく怠っている場合は油汚れに強い洗剤を使用し、蓋ともどもしばらくつけ置きして汚れを浮き立たせてからの方が効率的です。

グレーチングの溝に汚れが詰まっているようなら洗剤を吹き付けるのと同時に汚れがひどい表面にペーパータオルを置きその上から液剤を噴霧することで頑固な汚れも落ちやすくなります。

排水溝から臭いがする、油で床がべとべとしてそのまま客席に出られないとの理由で段ボールなどを敷いているケースを見かけます。ここは一つ毎日の日課として床清掃ともども排水溝のお掃除を行ってください。毎日やれば短い時間で綺麗になります。

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グリストラップ

ここも毎日清掃してください。もともと油を含んだ排水が直接下水に流れ込むのを避ける為に必要な装置です。内部に流れずに溜まった食品カスをすくいとると同時に油吸着シートに油分をしみこませる要領で綺麗にお掃除です。

稀に脂分がトラップ内に沈殿することがあります。スコップの様なもので丁寧に取り除くか水も吸い取れるバキューム機で吸い取ってください。その上でグリストラップの素材(FRP、ステンレス等)に適合する洗剤で洗い流してください。

排 水 管

厨房の臭いの元凶となっているのはなにも排水溝やグリストラップだけではありません。シンクから延びるジャバラホースや塩ビ管と繋がれている排水管の付近から発生する場合もあります。

ポピュラーなケースで言えば、単に排水管にジャバラホースがさしてあるだけの場合排水管から臭気が上がってくるケースです。また、長年の劣化で臭い止めのキャップが破損しているケースも見受けられます。

単純にこれらを交換するか配管用のパテで隙間を埋めてしまうことで解決します。臭気がないからと言って隙間やキャップの劣化を放置しておくと、そこがゴキブリやネズミの通り道となり店内に細菌が持ち込まれるリスクが生まれます。気が付いた時に必ず処置をしましょう。

冷蔵庫の庫内と扉の取っ手

これからの時期気を付けて清潔にしたい場所では、冷凍冷蔵庫やコールドテーブルなどの庫内とその取っ手があります。

庫内の汚れは冷房効率を下げるばかりでなく、食中毒を引き起こす菌が付着、繁殖する恐れがあります。

意外と忘れがちなのが扉のパッキン部分です。ジャバラ状のゴムに菌が忍び込む可能性が高い場所です。実は、ここが汚れると扉の気密性が落ちて電気の無駄遣いに繋がりますから一石二鳥ということです。

また、いろいろな調理や食材に触った手で開け閉めする取っ手は雑菌が付きやすく汚れが付着しやすい場所です。アルコール噴霧器を傍らにおき常時殺菌を行いましょう。

□客 席 編

ご自分たちの働く厨房と違い、あまり客室に出入りされない方も多いようです。客室清掃はアルバイト任せなど。お掃除に取り掛かる前にお客様目線で客室内を眺めてみてください。いくつもの気づきが生まれるハズです。

 床

入口に店名の入ったマットを置いているお店でも洗い替えのマットがなければ効果半減です。こまめに洗うか洗い替えのマットと交互に入れ替え防塵に努めましょう。やはり一番汚れが目立つのが入口付近です。

続いて厨房と客室の境目付近の油汚れです。埃や食べカスをバキューム清掃した後モップ掛けかスチームで拭き上げる方法が有効です。高温のスチームは頑固な油分も落としますので毎日続ければ洗剤いらずで手間いらずです。実際、よく知るお好み焼き店の床はこの高温スチームで毎日拭き掃除をして、10年近く経った今もヌメリ一つなくピカピカです。

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エアコン:吸入口・噴き出し口

気になるのに意外と手がつけられずに放置されているのがエアコン。天井に埋め込まれたタイプであれば余計です。考えて見れば、噴き出し口が埃で汚れているのは衛生的にもお客様に与える心象的にもよくありません。

原因の大半はフィルターの目詰りからくる汚れです。少なくとも月に1度は掃除機でバキューム清掃をしてください。また、タバコのヤニや油分を含んだ煙で内部のフィンまで汚れが付着すると、空調効率が低下し電気代の無駄使いにつながります。年に1度は専門業者に内部まで洗浄清掃をしてもらうことをお薦めします。

分解・洗浄費も以前に比べ安くなって1台2万円前後です。見た目の汚れも内部もキレイになり、カビ臭さも消え一石三鳥です。

観葉植物

意外と見過ごされているのが観葉植物です。この観葉植物、枯れた葉はすぐに剪定し葉の表面に着いた埃は毎日の水差しの都度に行いましょう。

みずみずしい緑の葉は生命力に溢れお店に潤いをもたらします。逆に元気のない枯れ葉がそのままの観葉植物はすぐに処分しましょう。

フェイクのアート観葉植物も最近は出来栄えの良いものが増えています。この機会にリプレイスの候補として検討するのもよいでしょう。

座布団・布製シート

居酒屋の座敷で汚れた座布団を見るとその店の品格が疑われます。せめて外のカバーは定期的に洗濯しましょう。

次に最近カフェのシートなどで増え始めた布製のモケットシートなどが要注意です。食べこぼしのシミがあったり、食べかすが背もたれと座面の境目にたまりやすく不潔なばかりか雑菌の繁殖が心配されます。プロの方にお話を伺うと中性洗剤を含ませたタオルで叩いて落とす方法にプラスして高温スチームクリーナーにタオルを付けて浮き上がらせて落とすやり方あるようです。参考になさってください。

トイレ

見た目の清潔感は重要です。定期的なお掃除を必ず取り入れましょう。よくファミリーレストランのトイレの入り口に担当者と時間が書かれた紙を見かけることがあります。大手チェーンこそトイレのお掃除に力を入れています。ここは手を抜かずに行いましょう。

また、トイレ内の臭いの除去も重要です。アンモニアを主成分にした臭気はなかなか取りづらく厄介なものです。その原因となるのが、タイルの目地や床に染み付いてしまっている場合と便器に尿石などがこびりついているケースです。市販のトイレ用洗剤でなかなか落としきれない場合があります。

最近は業務用の尿石除去剤がネットで買えるようになりました。何種類も出ていますので一度試してみるとその効き目の違いにびっくりされると思います。

トイレで気を付けたいことがもう一つ。頻繁に清掃をするからと言って、掃除道具をお客様の見えるところに置いておくのはNGです。

~まとめ~

何かの本で読んだことがありますが、お客様が来店されずに経営危機に瀕していたお店が、暇に任せて店内の掃除に明け暮れていたところ、その清潔さがお客様の心に響き繁盛店へと変化していったストーリーです。掃除の行き届いたお店が気持ちのいいのは皆さん同じ意見だと思います。細部に神は宿ると言います。梅雨から夏に移行する今の季節に一念発起してみてみませんか。

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