飲食店 出来るホールスタッフは 「まかない」 で鍛えられる

飲食店 出来るホールスタッフは「まかない」で鍛えられる

中目黒の駅からチョット祐天寺に戻ったあたりにその居酒屋はあります。魚がとても美味しい、週末ともなれば、いや普段でも予約なしでは入れません。そのお店がお気に入りとなったのには2つの訳があります。

一つは毎朝築地でご主人が仕入れてくる新鮮な魚のおいしさ。

もう一つが、そのお店のホールスタッフが魚に関する知識が豊富で、刺身を見ただけで魚の種類が分かり、味を尋ねると自分の言葉でシッカリ表現してくれます。若いのにたいしたもんだといつも感心させられます。ある時そのスタッフをつかまえて、どうしてそんなに詳しいのか尋ねたところ帰って来た返事はこうでした。「まかないで少しずつ食べさせてもらって覚えています」と。

美味しいまかないを食べさせてもらい魚の知識もご主人から教えてもらえる一石二鳥の環境です。生き生きと働くスタッフの様子がそこで理解できました。

知りたい!飲食店にかかる経費 ~まかないは経費?~

マニュアルと試食の差とは

ナショナルチェーンや少し大きな飲食店ですとアルバイトを含むホールスタッフの数が多くなり個別に指導するのは難しくなります。ましてや、ホールスタッフが全員アルバイトということも珍しいことではない為ことさらです。

席数が30席までのお店であれば事情は変わってきます。このサイズのお店は、オーナーが実際に厨房に立たれるケースが多くスタッフの採用から教育まで主体的にこなしてらっしゃる場合がほとんどです。

前者は、アルバイトの入れ替わりも多く、教育にも時間がかけられない分マニュアルでの対応がほとんどです。スタッフには、お客様の注文を間違わずに厨房に通し、出来上がった料理を迅速に席までこれまた違わずに運ぶことがメインの仕事です。昔と違いメニューを丸暗記することもなく端末機械で注文をうかがう仕組みをみてもその役割は一目瞭然です。

さて、それに引きかえ小規模店はそうはいきません。チェーン店のような端末はありません。お客様から受けたオーダーと出来上がった料理が理解できていなければ運ぶこともままなりません。ましてや、今日のおススメに季節のおススメ料理など、レギュラーのメニュー以外に毎日覚えなければならないものが数多く存在します。冒頭でご紹介した中目黒の居酒屋で言えば、お薦めの魚は毎日変わります。ともすれば、聞きなれない名前の魚まで入ってきます。

お客様から料理や飲み物について聞かれた時に、チョット待ってくださいと厨房に聞きに走る無駄やあいまいな受け答えでお客様をシラケさせることがないよう考え出されたのが「まかない」というトレーニングなのです。人間、百聞は一見に如かずと言われるように「見たことがある」と「見たことがない」、「食べたことがある」と「食べたことがない」では雲泥の差があります。

もちろんトレーニングにかけられるコストは限られていますので、大判振る舞いは出来ませんが、最低限どのようなものなのか、味覚、聴覚、臭覚、歯ごたえなど多くの情報を得ることが出来ます。

もうお分かりの様にマニュアルにいくら詳細に書かれていても伝えきれない内容なのです。

まかないの情報をどう生かすか

標題にある「出来るホールスタッフ」といえばコミュニケーション力が高く、お客様のニーズを正確に聞くことはもちろん、求めに応じてウオンツ(お客様が気づいていない要望)を提供することにあります。たとえば、

・いつもビールで飽きたからなにお薦めの飲み物ってありますか?

・たまには変わったものが食べたいんですが、なにかお薦めはありますか?

・この料理どんな料理ですか?

・今日おススメで何が美味しいですか?

いくつか想定される質問を整理すると

・味、食感に関する質問

・飲み物との相性(ワインにあう、日本酒にあう)

・季節感、流行(今が旬の素材です。今年のトレンドです。)

・素材、産地(主な素材、いつもの食材でも特別な産地)

毎日の事です。なにも丸暗記する必要はないと思います。

中途半端にお伝えするよりもアンチョコがあってそれを見ながらでも

正確にみずみずしく伝えられる方がお客様の共感を得られると思います。

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スタッフの信頼感が生み出すもの

お客様が来店されて直ぐに飲み物のオーダーが入ります。最初のドリンクが運ばれてくるまでが最初のシンキングタイムです。食事の場合だとメニューを見渡してジックリ品定めでシンキングタイムです。この時傍らでジッと待っているスタッフの方がいますが、気になって上手くオーダー出来ないので少々放置しておいてほしいと思います。

そして1回目のコミュニケーションです。実はこの受け答えがその後の追加オーダーに大きな影響を与えるのです。

質問に正確に素早く答えられた内容やその時々の情報を伝えたことが、、お客様に受け入れて頂けた場合などは、お客様から信頼を得ることになります。2回目のオーダーの際に、自分がレコメンドした料理の感想などを聞き、評価いただけたならすかさずそのお店で一番売りたい利益率の高い料理へと誘導するのです。食事の場合ならデザートや食後の飲み物などです。一度信頼を得られれば2度目の提案にも応じて頂ける確率は高まります。この流れを作り出すことを忘れないでください。

まかないのトレーニングとちょっとした会話のテクニックで頂くオーダーの内容が変わり、結果的にはお店の売上向上と利益の出せるお店へと変化させることが可能になります。是非実践してみて下さい。

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