飲食店 開業1年目で閉店しない為に

飲食店 開業1年目で閉店しない為に

近くに行きつけの中華料理店があります。客席と厨房を合わせても10坪とありません。席数も15席程です。ひっそりとビルの谷間にたたずむそのお店は、昼時ともなれば外に行列が出来るほどの人気店です。このお店のいいところは料理が出てくるのが早く、並んでいてもお客様の回転が速いおかげですぐに順番が回ってくるところです。ちなみに厨房はオープンキッチンで料理を作る姿は手元まで全部見渡すことが出来ます。ライブキッチンのようで料理を待っている間中調理姿が楽しめます。

なんどもお邪魔していると今何を造っているのか想像できるようになります。自然と自分が頼んだ料理が調理に入ったのか、別の料理を作っているのか分かるようになります。するとどうでしょう、必ずしもオーダーの入った順番に作っていないことが分かります。

熟練の技とでもいうのでしょうか、ここから見えてくる一人厨房の工夫が今回のテーマです。

儲ける工夫 飲食店メニュー 正しい「原価率」の考え方

調理をする順番

ランチ時の厨房では孤軍奮闘されている様子がよく見えます。片時も止まることなく動き続けています。時折オーダーの書かれた注文伝票に目を落として、ものの数秒で次の料理に取り掛かって行きます。冒頭でお話しした注文の入った順に必ずしも作っていないのに概ねその順番で出来上がってくることが驚きを覚えました。例えば麺系の料理は麺を茹でる時間を計算してその時間に別の料理に取りかかっています。同じ炒め物でもご飯にかけるものと麺類の具材とするもので一度の調理で別々の用途に使用して行きます。

一つの料理を軸に調理時間内で並行して出来るコンビネーションが頭の中にあって、そのオペレーションを忠実に守ることで時短と無駄を省いています。いったい何通りの組み合わせがインプットされているのか伺ってみたいものです。

まず飲食店のオープン当初はここで壁に突き当たります。オーダーを頂いてから20分以上もお待たせしてしまうこともよくあります。最初の内はお客様も大目に見てくれますが、リピーターになって頂くには料理をお出しするスピードアップは欠かせません。お店の開店までに十分なシミュレーションと日々の工夫が欠かせません。たまに入る注文で手間取る品があるようなら思い切ってメニューから外すと言うのも一つの選択です。

それから、少々お待たせすることが予想される場合は、ちょっとした小鉢やおつまみを用意しておき無料で提供すれば逆にポイントを稼げます。そこは工夫あるのみです。

仕入れの調整

オープン当初の飲食店は、物珍しさや友人などで許容範囲を超えるほどの盛況ぶりになることがあります。料理のオペレーションや仕入れの量はそのお店のマックスの量を知るうえで重要な期間です。ここから定常的な状態に引き算をしてゆけば無駄のない仕入れが出来るようになります。

ところが、突然の雨でお客様が普段の半分以下ということもあるでしょう。普段と変わらない日だと思っていたところまとまった数のお客さんが来店されることもあるでしょう。どのようにすれば過不足なく仕入れることが出来るのかは、予想をたてながら仕入れと結果を突き合わせることで精度が上がります。ちょうど月の予算を月初にたてるようなものです。

  • カレンダーから予測ができること
  • 天気予報で予測できること
  • イベントで予想出来ること

3つの要素について検証してみたいと思います。

まずカレンダーですが、週のはじめ月曜日は週末の金曜に比べて何割がダウンします。立地や業態によりこの幅が変わります。オープン当初から統計を取り始め予想をしましょう。また、月単位で言えば25日の給料日前と給料日後ではやはりお客様の入り具合に差が出ます。1年を通していうと12月は1年で一番のかき入れ時です。その反動は1月中旬から2月かけて現れます。ここでの仕入れ量は注意が必用です。同様にお盆明けの8月~9月にかけても同じことが言えます。レジャーや帰省にお金をかけた分財布の紐が固くなります。

とは言え予想通りにいかないことも多々あります。最初にたてた予想があるからこそ外れた場合は、なぜ外れたのか考えることが出来ます。予想をしていなければこの考えると言う作業は生まれません。理由が何かを考えることで必ず予想の精度は上がります。

繁盛する飲食店は気温と天気に敏感なのです

昨今日本の天気予報の精度は格段に上がっています。気象衛星の進化がもたらした恩恵です。気象庁は1週間単位でしか予報を出しませんが、民間の気象情報も最近では簡単に手に入るようになりました、雨の予想に気温の予想など仕入れの量に直結するデータを活かして予想をたてましょう。気温の場合はメニューの工夫にも役立つでしょう。

最後に上げたのはイベントです。野球、サッカー、最近では卓球など世界で活躍する日本人が増えたおかげでコンテンツが増えました。なかでもサッカーワールドカップの予選や本線などは最高のコンテンツです。予めチェックしておき当日は店内で放映するなど集客装置に変えることが出来ます。当然普段よりも仕入れ量は増すこととなります。

開店当初にメニューを欲張る

たまにしか入らないオーダーが全体のリズムを壊し、相対的に料理の提供が滞る話をしました。ここをもう少し掘り下げてみたいと思います。まず時間がかかることを問題視しましたが本質は仕入れと廃棄の関係です。飲食店を開業される際に多くの方に喜んで頂こうと欲張ってメニューを準備される方がおられます。当然そのメニュー数に見合った食材を仕入れておくわけですが、知らず知らずのうちに賞味期限が来て廃棄となっていることがあります。これを続けると利益を圧迫することになります。オープンから半年ほどで一度メニューの棚卸しを行ってみてください。人気のメニューや売上に貢献している原価率の低いメニューが一握りなのに対し大半のメニューが数でも売上でも貢献していないことが分かってきます。そこから廃棄率の高い食材を必要とするメニューは思い切って無くしましょう。

とは言えこだわりや思い入れのある品である場合もあります。何か違う形で提供できないか考えることが繁盛店への近道と言えます。

ある飲食店で、一番注文が入るメニューは何ですかと伺ったところ日替わりランチという答えが返ってきました。いくつものメニューが用意されているにも拘わらずほとんどのお客様が日替わりをオーダーされるそうです。他のメニューに比べ若干お安い価格設定であること、毎日内容が変わることで食べ飽きないという理由だそうです。では日替わりランチだけでいいじゃないですかと返したところ、日替わりランチの引き立て役が必用だとの回答でした。また、初めてのお客様用にバリエーションを用意しているとも語られていました。さすが長年続く老舗の知恵だと感心致しました。

飲食店では、味に対する評価は重要ですが、仕入れや売れ筋の分析など開店当初からデータを取り分析をしながら運営に生かしてゆくことが長くお店を続ける秘訣なのです。

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