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売上が上がらない飲食店の誤解~4つの具体例で徹底分析~

飲食店-売上-理由

StockSnap / Pixabay

繁盛する飲食店にはいくつかの共通する理由が存在します。

複数の要素が組合さってリピーターが増え、売上が増えるという部分です。例えば、料理の業種が街とマッチしているかや味の良し悪しもさることながらサービスなどのホスピタリティーの高さで評価があがる飲食店もあります。

経営という意味では、必要最小限の労働力でお店が切り盛りできているかや客単価に見合う賃料の物件で営業出来ているかなど収支に関わる要素も重要です。

他方で、飲食店が繁盛出来るか否かは立地が7割、8割の比重を占めるとの表現を目にすることがあります。

一等地で飲食店を出せば必ず繁盛するというものではないことを誰しも分かっているハズですが、人はその魅力に抗えないようです。

今回は、売上があがらない理由について4つの具体例を見ながら考えたいと思います。

Contents

飲食店の誤解① ~ターゲットと立地~

飲食店をどこでオープンさせようか立地は迷うところです。しかしオープン後で間違いだったと気付くこともあります。

まずその間違いとは何でしょうか。

ご自身が提供しようと考えた料理のターゲット、つまりお客さんがいる街なのかどうかがポイントです。もしターゲットとなるお客様がいらっしゃらなければ売上は上がりません。

なぜそんなことが分からないのかと思われるかもしれませんがそこには意外な落とし穴が存在しています。

分かりやすく言えば、人通りの多い通りに面している視認性も良好な物件がこの間違いを引き起こします。

例えば、周辺にはオフィスビルもありマンションもあるので女性をターゲットにしたカフェを開店したとしましょう。最初のうちは物珍しさもあって売上は悪くなかったのですが、2ヶ月を過ぎる頃から徐々にお客様が離れて行きます。調べてみるといくつかの理由が分かってきます。

カフェを出した周辺は居酒屋、ラーメン、丼物など明らかに男性のビジネスマンが立ち寄る店ばかりです。逆に女性は最寄り駅にある駅ビル付近のカフェに流れていることが分かってきました。女性は歩いてはいるものの目指すところが違っていた言うことです。

飲食店の誤解② ~ターゲット・味・ボリューム~

学生街で学生をターゲットにして、量は少ない値段は高いとなれば間違いなく店をたたむことになります。サラリーマンの街で小じゃれたバルで客単価が高いとなれば入ってくるのは可処分所得の多い女性ばかりです。それはそれでうれしい誤算となりますが。

同様に住宅街でエスニックのお店や重飲食はそぐわないものです。その街で愛されている旧来の飲食店を何件も訪ねて実際に料理を食べてみるとそのあたりの感覚がつかめるでしょう。

作りたい料理をご自身の感覚だけで味付けをし盛り付けるとするなら受け入れてもらえないリスクが高くなります。街とそこに集う人々の感覚を肌で感じましょう。最終調整はそこが重要です。

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飲食店の誤解③ ~看板料理がない~

看板料理=キラーコンテンツ、つまりお客様が目当てにしてこられる料理の事です。

考え方としては2種類あります。

  1. 大手居酒屋の手羽先料理の様にその料理が他にない味だからと言って目指してくる料理
  2. 新橋で魚料理が有名な居酒屋の様に、1品の原価率を本来3割程度に抑えるところを8割まで高めてお得感を演出する特別な一品料理

一般的に後者のようにお得感を出す方が簡単なので多くの店で工夫されています。こういったものが全くない飲食店は、なんの特徴もないお店とお客様から判断されてしまいます。

何かを食べたり飲んだりと言ったイベントが持ち上がっても選択される順位はずっと後になってしまいます。

結果、売上があがらないという悪循環に陥ります。こうなると立地だとか場所だとか関係がなくなってきます。

コンテンツの話で言えば、新しいメニューが無いことも売上が上がらない、あるいは売上が落ちて行く理由としてあげられます。

流行の肉料理を上手く取り入れるだとか、串揚げに焼き鳥など世間を騒がせている繁盛店を尋ねて味や盛り付けそれに金額をしっかりと脳裏に焼き付け、御自身の経営に生かさないことにはますます選ばれなくなります。

多分いつ行っても必ず席が空いているお店という不名誉な位置づけとなることとでしょう。

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飲食店の誤解④ ~ホスピタリティーの欠如~

そもそもホスピタリティーと聞いてピンとこないというのでは問題です。分かりやすく表現すると「おもてなしの心」、少し前の言い方をすると「サービス精神」となります。さて、どの辺が売上を伸ばせないでいるのでしょうか。大きくは二つの理由が考えられます。

  1. 料理が出てくるのが遅いこと
  2. お店のいたるところが汚れていて清潔感にかける

順番に検証しましょう。

料理が出てくるのが遅い事態はランチや夜の早い時間に起こります。ランチは皆さん12時過ぎに一斉に来られますので調理が追いつかないケースです。夜も同様に会社が終り5時30分ごろ街に一斉に繰り出してくる時間帯がそれにあたります。

昼に比べ夜が問題なのは、お酒以外何も料理が出てこない状態が続くことです。居酒屋などで料理を待てる限界は「15分~20分」です。

もしこの時間を越えても料理を待たせるようだと次回ご来店頂けないリスクがかなり高くなります。

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お店に清潔感が無いことも売上に大きく影響します。特にトイレ。その傾向が顕著に現れます。ここが汚いとまず女性は来てくれません。同様に玄関マットが汚れて真っ黒になっていたりエアコンの吹き出しが汚れていると上から埃が降って来そうで料理も引き立ちません。スツールや座敷に置いてある座布団、ファブリックのソファーのシミなどチョット気をつければ清潔感は簡単に選出できるものばかりです。

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小さなお店で起こりがちなのが店員さんとコミュニケーションがうまく取れないことです。呼んでも返事はない、料理もただオーダーをとって出来上がった料理を持ってくるだけではお店自体が陰気な印象を与えてしまい売上をおとす結果につながります。

お客様に寄り添う会話やちょっとした心遣いがホスピタリティーなのです。

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~まとめ~

今回は問題解決型の内容ではなく問題指摘型となっております。

まず売上が上がらないポイントをチェックし、一つ一つ改善をすることが売上を上げる近道です。

飲食店を経営されているオーナーシェフのなかには、美味しい料理さえ出していればお店は繁盛するもんだとおっしゃる方がいます。

ただ、今まさに売上が上がらずに苦しんでいらっしゃるお店やこれからオープンするお店はそうはいきません。

インターネットの普及にグルメサイトの充実、良くも悪くも飲食店は丸裸にされている状態です。

他の店と差別化を考える前にまずマイナスのポイントは無いかシッカリと対策をしてからでないとお店の特徴は出せません。

何もしないでいるとただダメなお店で終わってしまいます。売上をあげたいならお客様にウケる選ばれるお店でなくてはなりません。どうかそこを忘れないでください。

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