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日本独自の進化を始めたミシュランガイド

Photo credit: motorblog / Visualhunt / CC BY

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はじめに

フランスのタイヤメーカーミシュラン。日本では前のオリンピックの時に羽田と浜松町を結ぶモノレールのタイヤを納入したところから歴史は始まります。約半世紀前のことです。

そんなタイヤメーカーがなぜ美食ガイドなどと思われる向きもあろうかと思いますのでちょっとさわりを。1900年に創刊されたミシュランガイドはそもそもタイヤの扱い方や修理工場のリスト、その他にはレストランやホテルのガイドなどヨーロッパを長距離移動するドライバーの実用ガイドとしてスタートしています。なかにはお店を紹介して車でドライブをさせ早くタイヤが減るのを目論んだものだと揶揄する向きもありますが、1世紀以上支持されてきたのですから中身は本物だということでしょう。

誰が星をつけるのか?基準はあるの?

まず星の定義は世界共通であることです。90名ほどいるといわれる調査員が世界を回り同じ基準で判断し与えるものなのです。つまり東京で一つ星=ニューヨーク、パリにあっても一つ星となる訳で、海外の旅行者には安心して訪れることが出来る信頼の印なのです。

とはいえ、味を評価する5つの基準で料理そのものにつけていると言っていますが、漏れ聞く話では、席と席の間隔やら見た目の高級感やらは無視できないといいます。

独自の進化とは

今回豊島区巣鴨にある ラーメン 店「蔦」が初めて一つ星を獲得して話題となっていますが、日本のガイドブック全体で見ると新しい発見があります。京都・大阪版には世界初のカテゴリーである「ストリートフード」が加わったのです。中身と言えば「たこ焼き」なのです。その数実に11 店舗 !2008年に初めてミシュラン東京が発売されたときと比べれば35ものカテゴリーに分かれ、和食だけをとってみても天ぷらや居酒屋、おでんと19ものカテゴリーに分けられているのです。日本の食文化がいかに多様性を有しているかが伺われます。

インバウンドとミシュランガイド

インバウンドと言えばアジア系の観光客を想像しがちですが、2020年に向け世界各国から観光客が押し寄せてきます。この2016年度版からペルー料理、ポルトガル料理などが加わり日本人のみならず観光客のガイドとしても重宝するはずです。昨今取りざたされているハラル料理を出す店(マレーシア版ミシュランガイドには登場しているようです)など、世界人口の25%ともいわれるイスラム教徒をターゲットにした掲載も今後望まれるところです。

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