最近の台風情報は、警戒や注意を促す発信を1日以上早く出すようになりました。鉄道各社も早々と計画運休を発表します。
また、企業も帰宅難民を出さないために、事前にリモート勤務に切り替えたり風雨が強まる前に社員を返すのが当たり前になりつつあります。何れにせよ、台風接近と共に夜のにぎわいがそがれているようで残念です。
ランチも含め飲食店にとって厄介な存在である台風。発想を変えて台風を味方につけることで集客、売上アップに繋げられないか今回は考えます。
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貸し傘
大阪のとある飲料メーカーの取り組みです。地域貢献の一環で自社ブランドの自動販売機60ヶ所ほどに無料貸出し傘を設置しています。JRでの忘れ傘などリサイクル傘を投入して今後も続けるとコメントを出しています。
台風の接近に伴い突然雨が降り出し、ランチの帰りや夜飲んで帰る頃に土砂降りにあってしまった経験、どなたもおありだと思います。そんな時にお店が貸し傘を用意していてくれればこんなうれしいことはありません。雨が降りそうな日やぐずついた天気の日には、店先に「無料貸し傘あります」と大きく宣伝することで集客効果が得られます。
とは言え、飲料メーカーの例を引くまでもなく返還率が低く飲食店側としては費用対効果を考えざるを得ません。解決策は、店の置忘れ傘です。そういったリサイクル傘を当てればコスト面は解消です。
対策:
無料をうたう傘ですからデポジット制(お金を預かって、返却時に返還する方式)にするのは抵抗があります。また、上記の利用方法と違い飲食店を利用するお客様は地域に根差している周辺企業や学校、居住者の方が大半であると考えると、直ぐには戻らなくてもいずれ返還される率は高いと考えられます。
- 返還して下さったお客様に、例えばドリンク1杯無料等のサービスをする
- ビジネスマン、OLの方であれば名刺をお預かりする
- 学生の方には学生証の提示をお願いする
傘を戻すことにインセンティブや抑止力を与えればこのサービスは成功することでしょう。
身近なとこでは、お客様がお店に忘れて行った傘を、無料で差し上げますというのでもよいと思います。但し、お忘れになった日から1ヶ月は保管期間を設け、それを過ぎた物は処分すると言う忘れ傘に関するお店のポリシーを傘立てやレジ近くに表示しておく必要はあります。
帰宅難民の為の退避場所
夜遅くなって風雨が強まり電車が運休となるケースや東海道線、中央線など都心部から郊外に長く伸びる線では沿線の豪雨などの影響で運休となるケースがあります。一方都心部でも湾岸地区を走る交通機関は風に弱く、京葉線、ゆりかもめなどは少し強い風でストップしてしまいます。
最近では、一部の地下鉄が何らかの理由である区間運休してしまうと網の目の様に張り巡らされた地下鉄網はどこかの乗り継ぎ駅で運休回避の乗客が集中することでパンクし全線ストップと言うことがありました。もしそうなった場合、あなたは駅で運転再開を一人で待つでしょうか?座るところもなく食べるものもなくいつ運転を再開するかもわからない状態でです。
上記の様なケースでは駅最寄りの飲食店やカフェが絶好の退避場所となります。夕方早い時間であればカフェは混み合いますが、時間が経過するほどにお酒が飲めるお店へと人は流れて行きます。
対策:
- 台風割引(全品〇%引きやドリンク○○%引き)
- 運休により帰宅難民の発生が予想される場合に営業時間変更(始発迄営業)
赤坂見附にあるラーメン店など、台風で電車が止まるような夜は、周辺のサラリーマンやお店のお勤め帰りの女性で満席になります。電車が止まっている間、ご主人の紹介で初対面ながら会話を交わすようになります。結果、電車が走り出す頃にはLineを交換するまでに発展することもしばしばです。
チェーン店ですとなかなかハードルが高いかもしれませんが、ご主人を中心とした常連さんが集まるようなお店は、このようなサービスで新規顧客の開拓につなげられるでしょう。
~まとめ~
今夜どこかお店に行きたい。しかし台風が来ていると思えば早く帰ろうかとなるのが最近の流れです。しかし、SNSで武勇伝を披露したいような元気な皆さんにとって台風が来た日には特別なサービスがある店があると知れば行ってみようかとなるものです。
店頭での台風特別割引に朝まで台風退避場所の告知。アカウントがあればX(旧Twitter)での割引つぶやきにLine@での割引招待など出来ることはたくさんあります。
いかがですか今度の台風で一度試してみませんか?