ここだけはおさえておきたい 飲食店 アルバイト雇用の基礎知識 

ここだけはおさえておきたい 飲食店 アルバイト雇用の基礎知識

求人誌にお金をかけていてもなかなかアルバイトが見つからなくてとお嘆きの経営者の皆さんたくさんいらっしゃると思います。この背景にはいろいろな要素があります。それらをまず知ったうえでなぜ彼らが飲食業界を避け始めたのかを今回は探りながらアルバイトを雇用する為の基礎知識を復習してみたいと思います。

社会背景

誰しも若かりし頃バイトに明け暮れた時期があったと思います。ましてや、飲食業界で活躍されている皆さんの中には、バイトがきっかけでこの世界に入ったという方も少なくないと思います。居酒屋チェーン店にハンバーガー店、コンビニに牛丼店とかつては学生にとってありがたいバイト先であったように思います。いつの頃からか、それらの一部がブラックバイトと呼ばれるようになり学生から敬遠され始めています。このことがきっかけで飲食業界全体が俗に言う3K(きつい・汚い・危険)の代名詞のように言われ始めているのははなはだ遺憾です。なぜそうなったのか少し冷静に考えてみましょう。

問題が起こっている現場はチェーン店が多いという事実があります。牛丼店にせよコンビニにせよ各社昔ながらの数の理論でしのぎを削っています。その為明らかに人材が追いついていません。お店によっては全ての店員がアルバイトというところもザラのようです。本来大手のチェーン店はコンプライアンス上十分なマニュアルが存在し福利厚生も確保されているハズです。ところがこれらの取り組みや仕組みを理解しない店長やアルバイトを管理する立場にある者が自らの経験やなんとなく形成されてきたその店舗独自のルールのようなものがハバをきかせ不幸なことになって来たのではないかと思います。

二つ目には、これまでの飲食店のように大学生を数多く必要とする業種が台頭してきていることも見逃せません。その業種とは個人指導塾の家庭教師などです。最近TVなどでも名作アニメを使ったCMでその名をとどろかせています。この手の家庭教師は学生にしてみれば3Kの対極にある楽なアルバイトと言えます。とはいえ以前の家庭教師と違い時給は決して高いとは言えません。しかし頭数が必要とされています。彼らの様な体力も知識もある安く雇用できる短期労働力は今まさに随所で必要とされています。

アルバイトの集まる 飲食店 「 社保完備 」の理由とは

バイトの雇用条件を見える化

アルバイトを雇用する側のアルバイト経験が今のアルバイト難を引き起こしているようにも思います。ですので、昔からこうだったとかどこも同じようなもんだを一旦捨ててアルバイトという雇用契約を今一度確認してみましょう。

6つの明示

1.契約はいつまでか(労働契約の期間に関する明示)

2.契約期間がある場合、更新をする方法(更新の有無、判断の仕方などを明示)

3.仕事内容(仕事をする場所や内容の明示)

4.勤務時間、休暇など(始業と就業の時間、残業の有無、休憩時間、休日・休暇、勤務ローテーション等の明示)

5.賃金の支払い方法(計算方法、支払日、支払方法の明示)

6.退職(バイトの辞め方の明示)

労働時間や賃金など労働条件について最低の基準を定めた労働基準法は正社員とアルバイトの区別はなく適用されることをご存知でしたか。正社員には書面で労働条件を明示する割にアルバイトは口頭で済ませる飲食店は数多く存在します。しっかり書面で内容を明示し契約書の形で交付するようにしましょう。もう一度言いますが、アルバイトへの書面による規約書は労働基準法で定められた義務なのです。

飲食店 アルバイト比率が84%の現実

賃金支払い5原則

バイト代を支払うにも労働基準法で決まりがあります。

1.通貨で

2.全額を

3.労働者に直接、

4.毎月1回以上、

5.一定の期日に

支払うことと定められています。

飲食店 改正後の「最低賃金」を守れているか(平成28年10月1日発行)

減額の制限

連絡もなしに欠勤するというアルバイトに遅刻をしてくるルーズなアルバイト結構いると聞きます。なかには職場の備品を持ち出したり、食材を無断で食べたりだとか放置すればお店は傾いてしまいます。当然注意と共に場合によっては減給という制裁に出ざるを得ない場合もあろうかと思いますがここにも決まりがあります。減額の総額が月給の10分の1以下でなくてはならないとされています。賃金が時給精算であれば休んだ分を支払わないのは当然ですが、穴を開けた迷惑料は月の総支払額の1割以下なら許されるということです。

残業手当

アルバイトにも正社員同様残業手当を支払う義務があります。逆に言えばもらえる権利があるということです。

1.1日の労働時間が8時間以上もしくは週40時間を超えた場合は通常賃金の25%以上の割増賃金を支払う義務がある

2.1ヶ月に60時間を超える時間外労働については50%以上の割増率となる

因みに、午後10時以降朝5時までのアルバイト代については、深夜手当として通常賃金に25%以上の割増率となりますのでお忘れなく。

アルバイトも簡単に解雇は出来ない

正社員同様雇用者が勝手に解雇することは出来ません。本来最初に取り交わすアルバイト契約の中に解雇に関する条項が盛り込まれます。例えば、無断で〇日以上欠勤した場合だとかがそれにあたります。その場合であっても少なくとも30日前に解雇の予告をアルバイトに対しおこなうこととされています。もし時間をかけずに解雇したい場合であれば、30日相当の賃金を支払って行うことも可能です。くれぐれも一方的な通告や即日の解雇と言うことはやめましょう。昔と違いアルバイトの不当な扱いに対して戦うユニオンの存在があります。法は遵守しましょう。

労災保険の加入

原則1人でも労働者を雇用している際に適用され保険です。もちろん申請をして保険料を支払う義務があります。このところ労災保険に入らずに済ませる事業者が急増しているとの記事が出ましたが、必ず加入するようにしましょう。

さて、この保険のメリットとしては、国が会社に代わって治療費を全額負担するところにあります。また、それが原因で仕事を休まざるを得なかった場合に休業補償を受けることも出来ます。

アルバイト求人誌や店頭での募集など簡単に内容が書かれているだけの物を目にします。最近の学生アルバイトには偏った知識がありやや偏見の目で飲食業界を見ているようです。ここは業界ぐるみで労働環境を正し伝えることで以前の様な良質で適正賃金の労働力が帰ってきてくれると思います。なぜなら賃金的には他の業界と互角だからです。

飲食店 初めての アルバイト 雇用 必要な 保険 とは 「 労働保険 」

物件情報

お店をはじめよう 業種を決める ライフスタイル 相談する 開業情報 お金

  • このエントリーをはてなブックマークに追加