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地下階飲食店は汚水槽・雑排水槽にかかる清掃費などに注意

地下階にある物件を借りてスタートした飲食店。半年か1年後に大家さんから突然汚水槽・雑排水槽の清掃費請求が来て困ったという方いませんか。
これは契約時に物件を仲介した不動産会社がちゃんと告知をしていなかったことによるトラブルです。慌てて契約書や契約時に不動産会社が借主に交付する重要事項の説明書を読み返してみても汚水槽や雑排水槽の定期清掃費は「借主の負担」であると書かれているはずです。

今回は地下物件に限り発生するこのトラブルに関して用語解説と費用負担についてどうあるべきか考えてみたいと思います。既に地下階で契約をされている方、これから地下階を借りようと検討している方の参考になれば幸いです。

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地下階にある汚水槽・雑排水槽とはなにか

まず基本的なお話から。この二つの水槽は何の為に存在しているのでしょうか。また飲食店の入っている建物でもこのような設備が無い建物があるのはなぜでしょうか。

まず、汚水槽とは建物内で使用されたトイレの水を一旦ためる水槽です。次に雑排水槽は主に地下階の飲食店から排出される水を一旦ためておく水槽です。ちなみに雨水などはここには流入しません。参考までに、このほかにもう一つ水槽があります。湧水槽です。地下階では地下水がしみ出してくることが多く、その水をためておく水槽も必要となりますが今回はあまり詳しく触れません。

さて、これらの水槽用途について説明します。

地下にある飲食店は公道下にある汚水桝や下水管よりも低い位置にありそのままでは排水できない為、一旦水槽に集め一定量溜まったところでポンプアップして下水管へ流すという仕組みをとっているからです。従って、地下階の無い建物にはこの設備が必要ないということになります。

また、都心や繁華街で見られるようなペンシル型のビルでは、敷地やスペースの関係で汚水槽と雑排水槽を分けずに合併槽として一つにしているところがほとんどです。つまり汚水・雑排水槽ということになります。

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飲食店がかかえる汚水・雑排水槽のトラブルとは

これにまつわるトラブルは主に二つに分かれます。金銭トラブルと物理的なトラブルです。物理的なトラブルは次のチャプターで詳しく説明いたしますのでここでは金銭トラブルを解説致します。

冒頭でお話しました費用負担の話ですが、地下階に1テナントしか入っていない場合すべての費用をそのテナントが負担するとなっている契約書は多いと思います。ただ清掃の度に7~8万円もの請求をされることとなりますから相当な負担感を感じるはずです。さらに、その清掃頻度にも問題があります。

下記は、東京都健康安全センターにしるされている汚水槽・雑排水槽の清掃に関する記述です。

「法令上(ビル管法律)は6月以内ごとに1回の清掃が規定されていますが、東京都では指導基準を規定して4月以内ごとに1回以上の清掃を指導しています。(「ビルピット対策指導要綱」にも規定しています。) 特に、汚水槽や合併槽、厨房排水が流入する雑排水槽などは負荷が高いので、定期点検の状況から判断し、4月以内ごとに1回の清掃でも臭気や害虫の発生が顕著な場合は、さらに、清掃回数を増やし、適切な維持管理を実施して下さい。

もし大家さんが杓子定規にこの基準を迫ってきたとすると年3回の清掃となります。仮に1回の清掃で8万円だとすると年間24万円もの支出になります。安く地下を借りたと思っていたらとんだ間違いだったということになります。

ここでポイントとなる汚水と雑排水が一つの合併槽の場合です。雑排水は地下の分だけですから文句はないでしょう。ただ汚水槽の分はどうでしょうか。上層階の分まで流れ込んでいます。つまりかかった費用の半分近くは大家さんの負担だと主張してもおかしくないのです。良く調べてから一度交渉するのも手です。

もし汚水槽・雑排水槽の清掃をしないとどうなるのか

水槽内に溜まった汚水、雑排水を下水管までポンプアップするとお話しました。トラブルとしてはポンプが経年劣化により水をくみ上げなくなる場合と何らかの異物がポンプ内に入り込みやはり水をくみ上げなくなります。どちらも結果は同じで、低い階数のトイレ、排水管から逆流という考えたくもない事態となります。それを知らずに上層階で汚水を流せばとめどなく噴き出してきます。後片付けは大変を通り越します。

ポンプ自体が壊れてしまうのは大家さんの負担ですが、その原因をテナントが作ったとなれば話は別です。

汚水槽や雑排水槽を実際に見る機会は無いとおみますが、繁華街の朝や深夜にバキュームカーを見かけることがあったとすれば多分それは汚水桝や雑排水槽の清掃現場です。掃除と言ってもタンク内にはヘドロのような油や食品カスなどが汚泥状になった堆積物がたまっておりこれをバキュームカーで吸い出すのです。その上で清掃となりますから大変な作業です。

また、タンクの清掃を怠ると特に地下階では、臭気と蚊などの虫に悩まされることになります。臭気などは来店時に鼻につきはしますが慣れるということがあります。その為お香など強い香りで紛らわせるところもありますが、人によっては受け付けない人もいて営業的にはマイナスとなるでしょう。

地下階を飲食店で借りる際心がけたいこととは

合併槽であっても無くても厨房から出る排水に注意を配ることで水槽に溜まる汚泥の量は減らせます。当然ポンプの寿命も延びるでしょう。そのポイントはグリストラップの設置と日々の清掃です。そもそも直接油や食品カスが下水に流れこまないように設置を推奨されているものですが、地下階の飲食店では必ず設置したいものです。また、日々グリストラップ内の食品カスや油・脂分を取り除くことで水槽への流入はほぼ阻止できます。ここまで出来れば大家さんと胸を張って回数や価格交渉が可能となるでしょう。

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