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飲食店が必ずやるべき消防設備の点検とは?怠れば罰金や拘留も

飲食店では必ず行わなくてはならない消防設備の点検があります。これは消防法上で定められている義務なのです。また、点検だけではなく報告する義務もあります。これを怠ると立入検査による行政指導や最悪の場合は罰金となる場合もあるため、日ごろから店内の確認、問題点の把握、問題解消に努めるようにしましょう。

今回は飲食店に求められる消防設備点検について初級編をお送りいたします。

飲食店の消防設備点検とはなに?

消防の設備点検とは、

  • 消化器
  • 自動火災報知機(非常ベル)
  • スプリンクラー設備

といった消防設備が正常に作動しない場合人命にかかわることから、定期的な点検を義務付けているものです。当然消防署へ点検結果の報告も必須となります。

ここで注意しなければいけないのは、「飲食店の大小に関わらず」消防設備が設置されている場合、必ず点検を行わなければならないという点です。

  • 機器点検・・・6ヶ月に1回
  • 総合点検・・・1年に1回(原則)
  • 飲食店・・・1年に1回の報告義務あり

点検報告を怠ると「点検報告義務違反」として30万円以下の罰金又は拘留になる可能性もあります。飲食店は不特定多数の人が出入りします、その為消防設備の点検は、防火管理者の選任も行い必ず行いましょう。

飲食店を開業する時に防火管理者は必要か?基準と疑問に答える

飲食店の消防設備点検報告は誰がやるべきか?

飲食店の消防設備点検ですが、そもそも誰がやるべきものなのでしょうか。

東京消防庁に問合せをしたところ、その義務を負っている主体について明確に定められていないとのことでした。消防法上では、建物の「関係者」としか記載されていません。関係者とは「所有者」、「管理会社」、「占有者」のことをいいます。つまり、法律上では所有者が行っても、建物の管理会社や入居者が行っても良いことになっています。このことから、賃貸借契約のなかで、賃借人が点検報告やその不備の是正を行うことを義務づけている大家さんや管理会社もあるほどです。

この消防設備の点検ですが、建物の規模や消防設備の有無等によって、実際に誰が主体で行っているのか分かれますが、スプリンクラーや消火栓があるような大規模な建物になるほど、賃借人が個人で行うのは限界があるため、建物所有者で行うことがほとんどです。

飲食店の消防設備に消防署の立ち入り検査がある

消防署では、飲食店の消防設備に関して立入検査を行うことがあります。緊急時を除いて、通常は検査前に建物所有者や管理会社に連絡をしてから行われますが、直接、賃借人(飲食店)に連絡がいくこともあります。消防署から直接連絡がきたからといって焦らずに対応してください。

飲食店の消防検査で実際には何をすればいいのか?

消防設備点検及びその報告と言っても、実際には何をすれば良いのか疑問に思われることでしょう。ここでは、その内容を見ていきます。

まず点検が必要な消防設備ですが、これは消防法施行令第7条にて詳細に記されています。

以下は「消防法施行令第7条」の抜粋です。

  1. 法第17条第1項の政令で定める消防の用に供する設備は、消火設備、警報設備及び避難設備とする。
  2. 前項の消火設備は、水その他消火剤を使用して消火を行う機械器具又は設備であつて、次に掲げるものとする。
    一  消火器及び次に掲げる簡易消火用具

    イ 水バケツ
    ロ 水槽
    ハ 乾燥砂
    ニ 膨張ひる石又は膨張真珠岩
    二  屋内消火栓設備
    三  スプリンクラー設備
    四  水噴霧消火設備
    五  泡消火設備
    六  不活性ガス消火設備
    七  ハロゲン化物消火設備
    八  粉末消火設備
    九  屋外消火栓設備
    十  動力消防ポンプ設備
  3. 第1項の警報設備は、火災の発生を報知する機械器具又は設備であつて、次に掲げるものとする。
    一  自動火災報知設備
    一の二  ガス漏れ火災警報設備
    二  漏電火災警報器
    三  消防機関へ通報する火災報知設備
    四  警鐘、携帯用拡声器、手動式サイレンその他の非常警報器具及び次に掲げる非  常警報設備

    イ 非常ベル
    ロ 自動式サイレン
    ハ 放送設備
  4. 第1項の避難設備は、火災が発生した場合において避難するために用いる機械器具又は設備であつて、次に掲げるものとする。

一  すべり台、避難はしご、救助袋、緩降機、避難橋その他の避難器具

二  誘導灯及び誘導標識

次に、この点検を行う者については、通常は消防設備士又は消防設備点検資格者(以下、有資格者といいます)が行う必要があります。
そのため、消防設備点検を請け負う業者に依頼することもできますが、特定の条件のもと、有資格者以外でも点検を行うことが可能です。具体的には、以下の2つに該当しない建物については、有資格者以外でも点検することができます。

1.延べ面積1,000㎡以上の建物

2.地下又は3階以上の階に特定用途(物品販売店舗、ホテル、病院、飲食店など不特定多数の人が出入りする事業所等)があり、かつ、屋内階段が一か所のみの建物

そして報告方法ですが、実は東京消防庁のホームページに報告書の書式が掲載されていて、自由にダウンロードすることができます。

ダウンロードはこちらから▼
東京消防庁「申請様式」⑥設備点検報告

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/drs/ss_mokuteki06.html

ダウンロードしたら、点検の結果を記載し、管轄の消防署又は出張所窓口に届け出ます。管轄の消防署が不明な場合は、同じく東京消防庁のホームページにて、住所から調べることができます。

管轄の消防署の確認はこちらから▼
東京消防庁「東京消防庁の紹介」各消防署・方面本部一覧

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/tfd/index.html

点検の結果、消防設備の不備事項があった場合はその改修をするよう指示があり、「消防用設備等点検報告改修計画書」を渡されます。今後どのように改修をするのか文書化し再度提出を求められます。

まとめ

意外と分かりづらい消防設備点検ですが、一つ一つやっていけば、特に難しいことではありません。人命に関わることですので、不安な点・分からない点が有れば、迷わず消防署に相談・確認をしましょう。また、飲食店を開業する前にやっておくべきこととして、所轄の消防署に出向き開業に必要な手続きや検査等を必ず済ませておくことがあげられます。

保健所からの営業許可は取得しても、消防の検査を済ませずに飲食店を始められる方がいますが、それはかなり危険です。店舗内の消防設備の状態によっては、交換や場所の移設などを命じられる場合があり、もし飲食店の営業中に言われた場合は、どこかで営業を一時的にストップし、工事を行わなければいけません。工事内容によっては、せっかく作った床や壁などの内装を一部取り壊さなければいけないため、その修繕にも余計にお金がかかります。想定外の工事費用のみならず、営業できない分お店の売上が下がりますから、開業前に確認するのが安全です。

参考:東京消防庁ホームページ「消防用設備等報告制度」

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/office_adv/tenken_houkoku/index.html

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