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飲食店居抜き店舗の害虫マニュアルはチェックポイントと対策その他のリスクまで網羅

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rickbella @ Pixabay

外気の温度があがる時期は食中毒のように菌の繁殖に気を取られがちですが、害虫と呼ばれるハエ、ゴキブリ、蚊などを厨房で見かける時期でもあります。最近の飲食店ではクレンリネスの推進が叫ばれるようになってきましたが、一番気にしているのはお客様かもしれません。従って、もしこれらの害虫が客席に現れるようなことがあればお店の信用は一瞬にして消え去ります。なぜなら、害虫が運んでくる菌に対してではなく食に対する店側の姿勢が問われているからです。口の中に入れるものを提供しているだけにここを軽んじることは決して許されないと言う訳です。

これから暑くなる時期だからということではなくクレンリネスという観点から害虫駆除と飲食店の繁盛について考えます。

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Contents

居抜き店舗で飲食店を始める前に害虫対策

飲食店を居抜き物件で始められる方が増えてきました。内装が施されており厨房機器が揃っていますのでスタート時のイニシャルコストが低く抑えられることが最大のメリットです。この物件選びではいくつものポイントをおさえておく必要があります。その中で意外と見落としがちなのがそれまでどのような業種の飲食店だったのか、どのような状態で営業されていたのか想像することです。

分かりやすい例が、厨房内に置かれた毒餌やゴキブリ捕獲シートなどです。もしそれらが置かれた状態だとするとそのお店を引き継ぐには必ずチェックすべきポイントがあります。

飲食店の害虫対策①

厨房内にゴキブリやネズミの駆除を目的とした毒餌や捕獲シートが置いてある場合はシンクやコールドテーブルの下にほぼ100%潜んでいると考えて間違いありません。狭い厨房で重量のある厨房機器を移動させ清掃、駆除剤の散布はなかなか骨が折れる作業です。また厨房機器自体の底に卵が産みつけられていると考えてほぼ間違いありません。ここは専門家に最初だけでも任せた方が得策です。

どこを重点的に処置すれば効果が望めるか専門家は経験則から分かっているだけに効果は抜群です。またネズミなど外部からの浸入経路がありますからこれを塞ぐことがポイントです。一説には大人の親指大の穴が開いているだけでネズミは浸入してくるそうです。ちょっとしたクラック(ひび割れ)も見過ごせないと言うことです。

飲食店の害虫対策②

クレンリネスの観点から考えると、最初に徹底駆除をしたからそれで安心というものではありません。継続して対処することが求められます。例えば厨房内の床にザッと水がまける仕様であればただ水をまくだけではなくデッキブラシを使用して汚れが残らない工夫をしたうえで、仕上げに塩素系の洗剤を希釈して流すことで殺菌とゴキブリなどが住みにくい環境を作ることが出来ます。これを日々の習慣として続けることが大切です。

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居抜き店舗で飲食店を始める時にチェックすべき場所

居抜き店舗に限らず気になった物件は必ず足を運んでお店の中までチェックするのが普通です。業界用語でいうところの内見(ナイケン)です。この内見、見るだけでは不十分です。お店に入るところから五感を全開にすることがコツです。なかでも嗅覚は重要です。

しばらく休んでいた飲食店の店内に入った瞬間に感じる臭いでもお店の状態が分かります。例えば鼻を衝く酸っぱいような臭いはグリストラップや排水溝に付着した脂分が酸化して発する臭いです。こまめに清掃がされていないことが分かります。

地下の飲食店を検討する際に気をつけたいのが、下水などのドブ臭です。これは湧水ピットや汚水槽の清掃が行われていないことが容易にわかるサインです。お借りする前に所有者にお願いして清掃していただきましょう。

汚水槽の汚れは臭いの問題だけでなく蚊などが発生する可能性が非常に高い場所です。実際にあった例ですが、地下の飲食店で蚊が発生して困っていると相談を受け現地を見に行ったのですが、どこにピットがあるのか発見できません。さんざん調べた挙句に内装工事の際に塞いでしまっていたことが分かりました。ここを清掃したあとは蚊が一切出なくなりました。

飲食店には害虫以外にも更なるリスクがある

ゴキブリ、ネズミ、蚊以外にも飲食店の悩みとなるのがカラスです。繁華街を早朝歩くとカラスの数の多さに気づきます。よく見かける風景では、ゴミの上に掛けてある網の中からゴミ袋を引きずり出して食い散らかす姿です。本来飲食店のゴミは通常のゴミ収集とは別に専門のゴミ取集業者と契約して引き取りにきてもらうのが通常です。

また、シッカリとロックがかかるゴミ容器を使用することが基本ですが、蓋がついていないゴミ容器を使用している飲食店はカラスの餌食になってしまいます。一度味を占めたカラスは度々餌を求めて飛来します。

最近ではカラスが嫌う臭いがするスプレーが売られています。容器やネットに数回散布すれば学習能力のあるカラスは早々に飛来しなくなるといいます。一度試してみてはいかがでしょうか。

~まとめ~

害虫は外から侵入するものと店内で発生する2種類に分かれます。ハエも蚊もゴキブリなどはまさにその部類です。その侵入口として不特定多数のお客様が出入りするお店の入り口が思い浮かびます。ただどうしても完全には防御できません。

ここは、侵入して来ることを前提に害虫から飲食店を守る方法を考えなければなりません。つまり侵入した後の店内で生息、繁殖し難い環境を維持することがクレンリネスに保つということだとお分かり頂けたと思います。

居抜き店舗で飲食店をはじめるにせよスケルトンの状態から始めるにせよメンテナンスという意味では定期的に害虫駆除、殺虫殺鼠の継続は、最初から事業計画に盛り込むべき必要経費だと知れば繁盛店への道はより近くなります。

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