飲食店で定額制が流行る理由とは

Summaryーまとめー

  • 先行する業界の定額制
  • 飲食業界での定額制
  • 食べ放題との類似
  • 実例で見る飲食業界の定額制

2017年の飲食店業界は食べ放題がトレンドでした。年が明けた2018年は定額制がトレンドに躍り出てきています。さて定額制と聞いてピンとこない方も多いかと思います、業種により異なる方式や価格設定を検証しながら、飲食店業界における定額制の有効性について今回は考えてみたいと思います。

定額制(サブスクリプション)たち

さて定額制というビジネスモデルですが、飲食以外の先行する業界ではどのように行われているのでしょうか。

  • 音楽業界・・・Apple music、スポティファイ、Lineミュージック
  • 衛生チャンネル・・・Wowow、スターチェンネル
  • ネットTV・・・Netflix、Hulu

どれも聞き放題、見放題です。しかしながら少し前まではそうではありませんでした。音楽で言えばCDなどアルバムを買わないとアーティストの音楽は聴けませんでした。映画もそうです。レンタルビデオショップに行って一本づつ借りるのが常識でした。また、過去のテレビ番組がオンデマンドで見られるサービスや、有料テレビでしか見られないドラマがあると言うサービスは過去にはなく新しく始まったものです。

ではなぜ一気に定額制の波がきたのでしょうか。

  1. インターネットの主力がPCから携帯電話に移ったこと
  2. 映像、音楽がデジタル化されたこと
  3. 通信速度が飛躍的に上がったこと

いうなればこの3つがあげられます。理論的には経済学者トフラーが80年代に予想していたことが2000年代起こったにすぎません。

飲食店の回転率を上げて売上と利益を出す

飲食業界での定額制とは

身の回りで始まった定額制が、ネットや携帯電話の普及によるものであることはお分かり頂けたと思います。しかしこのことと飲食業界での定額制は何か関連があるのでしょうか。実は全く違う次元で起きているのです。つまり映像、音楽の定額制が技術革新によるものであったのに対し、飲食業界の定額制は、昔からあった手法のアレンジにとどまります。さてどういうことかみてみましょう。

食べ放題の構造

飲食業界で以前からある集客手法に食べ放題というものがあります。最初に一定額を支払い、その後は時間内であれば何でも食べることが出来ると言うシステムです。なぜこの手法に頼るのかと言うと、来店客数を増やすことが狙いです。

客単価2,500円 来店数が平均で20名のお店があったとします。

客単価の内訳として、10%の利益、30%の材料費、30%の人件費、10%の賃料、20%その他経費と考えた場合を想定します。

対して、食べ放題はお一人様2時間で2,980円飲み放題、食べ放題です。

ここで確認をしておきたいので固定費の確認です。通常営業であれ、食べ放題であれ、人件費と賃料は同額だということです。

@2,500円×20名×40%=20,000円 ・・・ 1日の固定費

食べ放題のコスト

食べ放題で通常の1,5倍の来客があったとします。つまり30名です。とすると、

@2,980円×30人×=89,400円 これが売上となりますが、先程の固定費を除くと、

89,400円 - 20,000円 = 69,400円 > 50,000 = @2,500円×20名

69,400円 - 50,000円 = 19,400円 通常よりも上積みの売上となり、固定費を含まない分利益が多く部分となります。

食べ放題と定額制

定額制も最初に一定額の金額を先に支払います。その上である一定期間食べ放題、飲み放題となります。もうお分かりの様に、飲食業界における定額制とは、食べ放題の理論(1日限り)を週単位、月単位に広げただけだったのです。食べ放題が1日に来店する客数を増やすことで利益を出すのに対し、定額制は週単位、月単位で来客数を増やすことで利益をあげるという仕組みです。

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実例で見る定額制

秋葉原にある個室居酒屋

3,000円で30間「ビール、酎ハイ」等飲み放題

ここのポイントは、原価の安い酎ハイやハイボールが飲み放題というところです。料理は通常通りの会計ですので、仮に月に1度しか来店されないお客様が複数回こられればそれだけで来店数が増え、固定費を賄ってくれる構造です。

もう一つの仕掛けが、このサービスをグループで利用する場合、全員が3,000円を前払いする必要がある点です。飲食店側は、利益の前払いを受けているようなものです。

同様な定額制を取り入れている飲食店のなかには、1ヶ月ではなく電車の定期券のように最長6ヶ月、前払いで13,000円という定額コースを打ち出す飲食店も出始めています。

大盛りが有名なラーメン店

2017年11月からこのサービスを始めています。月額8,600円を払えば1日1杯のスタンダードタイプのラーメンが食べられるサービスです。週休2日のビジネスマンなら2日1回食べられる計算です。よほどのファンでないとなかなか続かない回数です。やはりここも利益の確定と月の客数増加が狙いです。もちろんトッピングは別料金ですから、ここでも利益が出る計算です。

2018年の5月有名牛丼店が期間限定の定期券を売り出し話題になりました。この狙いは、ゴールデンウィークを挟む週の売上を落ち込ませないための作戦でした。同様に飲食店が定額制を展開し顧客の囲い込みをするのはよくわかります。ただ、利用回数が増えたからと言って、新メニュー開発や店員のサービス面でのアップも同様に進めていかないとかへってお客様が離れて行く結果となります。ここは十分に気をつけたいところです。

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