飲食店居抜き店舗物件に強い不動産会社の条件と選び方

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最近は中堅、大手と呼ばれる居酒屋チェーン店まで居抜き店舗物件を求めるようになりました。そのせいもあってかネット上には飲食店の居抜き店舗物件が随分と増えたように思います。東日本大震災以前は飲食店の居抜き店舗物件はあまり流通しておらず、ずいぶんと売り手市場だったように思います。

しかし、近年では居抜き店舗物件の数が増え、それを扱う不動産会社や専門のポータルサイトの数が増え、不透明だった取引にも一定のルールが整備されてきたなかで言えば逆に買い手市場になりつつあります。

居抜き店舗物件取引の黎明期のように、売買契約が終わると連絡が取れなくなる不動産会社や、トラブルには一切責任を取らないといった態度の不動産会社社はマーケットから退場を迫られることでしょう。

今回は改めて居抜き店舗物件を扱う不動産会社で信頼がおける基準の考え方とその選び方について業界人として本音で語りたいと思います。

居抜き店舗で始める飲食店はメリットが沢山ある

飲食店居抜き店舗物件に強いを定義する前に

そもそも何をもって「強い」と定義するのでしょうか。

  • 扱っている居抜き店舗の数の多さでしょうか?
  • 毎日新しい居抜き物件が公開されることでしょうか?
  • 取り扱いエリアの広さや飲食店の業種別に取り扱い数が豊富なことでしょうか?

飲食店居抜き店舗物件を扱う不動産会社のビジネスモデルからひも解いてみましょう。

取り扱いの数、毎日の更新、エリアの広さなど不動産会社のみが加入できる「レインズ」と呼ばれる公益法人サイトを何分かおきにチェックすれば数、更新、エリアはすべて網羅できます。その訳は、不動産会社は仲介情報をレインズに登録しなければならないルールになっているからです。

一方で、飲食店居抜き店舗専門のポータルサイトや居抜き店舗物件を扱う複数の不動産会社のサイトを定期的にチェックすることで効率よく物件数を稼ぐことも可能です。極端な話、PCの前に一日座って作業すれば一人でも大量の件数をそろえることも十分可能です。

以前から、居抜き店舗物件を扱う不動産会社のサイトに掲載されている物件はどの会社も同じものばかりだと言うご批判を頂くことがありますが、こういった事情がが背景にあるからなのです。

反対に、どこにも掲載されていないオリジナル物件を持っている不動産会社が強いのかと言えばそうでもありません。一般的に発信力が弱くその情報自体流通しないからです。

そのようななかで増えつつあるのが、飲食店の居抜き店舗サブリース物件(居抜き転貸物件)などで独自に集めたオリジナルの居抜き店舗物件を提供している不動産会社です。彼らは、オリジナル物件を広く流通させるのではなく、自社サイトに居抜き店舗物件を探している方に登録をさせ、その登録会員だけに情報を公開する手法をとるところが多くみられます。こちらも流通しているとは言い難い状況にあります。

このチャプターで申し上げたかったのは、「強い=数」だけではないと言うことです。もちろん数が提供できるということは重要なファクターの一つであることは間違いありません。次のチャプターでそれ以外のもっと重要な要素について強い不動産会社についてご説明いたします。

買い手市場の居抜き店舗は説明責任など「質」重視へ

どこにでもある居抜き物件を掲載しながらも、他社に先駆けて新規物件を掲載することが特色の不動産会社があったとしましょう。不動産の形態とすれば仲介です。当然ですが数を多く扱っていればその分だけお客様から資料の請求、質問や内容の問い合わせが数多く寄せられます。

また、実際に物件を見てみたいと言うリクエストも比例して増えます。お客様も実際に出かけて行くのであればついでに複数の物件をご覧になりたいと希望されるでしょう。さてこれらのリクエストにすべて答えられるだけの情報がその不動産会社内にあるでしょうか。残念ながらそこまで対応している不動産会社は皆無といっていいでしょう。

一方、仲介はおこなわないものの自社開発したサブリース物件を多数扱う不動産会社はどうでしょうか。仲介と違い自社で一旦借り上げる訳ですからリスクのあるものは当然避けます。(例えば、消防法違反をしている物件、用途を変更しないまま飲食店として営業している物件等)仮に問題があったとしても問題を解決した上でサブリース物件として公開しています。

さらに不動産を所有する大家さんと、

  • 看板の取り付け場所
  • 営業時間の制限
  • 出店できる業種の制限

など転貸先であるテナントから契約開始後にクレームやトラブルにならないよう確認が必ずなされています。

さらに、居抜きで引き渡す状態を契約前に説明をしており、引き渡し時には確認をする念の入れようです。

お分かりの様に数で勝負をする仲介会社では到底真似のできない対応と質の高さです。だからとまでは言いませんがサブリース会社に比べ仲介業者のトラブルが多いという話はよく耳にします。

飲食店居抜き店舗の引き渡しでよくあるトラブルとその予防策

飲食店居抜き店舗物件に強い不動産会社の定義

数多くを扱うことイコール強いと言うことではなく、強いの定義には居抜き物件の「内容精査が出来る」と言うことも加味されます。

具体例で説明をすれば空調やガス、電気と言った設備の状態を把握し、飲食店を居抜きで借りる方に情報として正確に提供できる実務ができることです。言い換えるなら、あくまでも「中古」である飲食店居抜き店舗物件の借りた後のリスクについてきちんと説明できる知識と経験が備わっているかどうかが決め手になります。

これから飲食店居抜き店舗物件を借りようとしている方にとっては一番重視すべき不動産会社のスキルかもしれません。なぜなら、数百万円もの大金を支払って手に入れた飲食店舗であっても運悪く翌日に壊れてしまう厨房機器や設備がないとも限りません。

そのような悲劇を極力なくすために引渡し前のケア(厨房設備は電源を入れた状態を保つだとか排水管などは水が干からびないようにする)がなされているかなどのトラブルを未然に防ぐスキルと経験を持ち合わせているかどうかで、開店までのスタートアップに大きな影響を及ぼします。

~まとめ~飲食店居抜き店舗物件に強い不動産会

今回ご紹介した仲介とサブリースを扱う不動産会社の割合は、圧倒的に仲介会社が多く不動産の店舗数で言えば99%にもなります。残る1%がサブリースを扱う会社となります。残念ながらこのサブリースを扱う不動産会社の数が増えない理由が存在します。オフィスやマンションでは大手サブリーサーが存在しサブリースの地位は確立されているのですが、建物の1階や2階のみ飲食店舗としてサブリースをすることに大家さんや管理会社から理解が得られていないのが実態です。オフィスやマンションの空室リスクが飲食店舗物件ではそれほど高くないので参入できていないことと、まだまだ転貸=トラブルが多いという負のイメージが払拭できていないということが原因にあります。今後大手資本による飲食店舗をターゲットとしたイメージCMや大家さんに対する賃料保証など新商品が一般化することでサブリース会社の数は増えて行くことでしょう。

飲食店舗 こんな不動産仲介会社 とは付き合うな

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