なぜ2月は飲食店閑散期なのか?

なぜ2月は飲食店閑散期なのか?

2018年2月1日飲食業界に2つのクーデターが起こりました。一つ目は兵庫県姫路市にあるスーパーマーケットが出したチラシ広告です。そこには「もうやめにしよう」と大きく書かれた後に、節分の日に売り出される恵方巻について作り過ぎて廃棄が出ないよう昨年の実績分しか作らないと続けています。やめにしようと書いたのは恵方巻の事ではなく売れ行きに合わせて増産する体制の事だったのです。一部のメディアで恵方巻自体を無くす宣言の様に受け止められ話題になりました。

二つ目は同じ日の日経新聞の一面広告でした。世界に知られたチョコレートの有名ブランドが出した「日本は、義理チョコをやめよう」という見出しが躍る内容です。その後に続くメッセージは、

「だから男性のみなさんから、とりわけそれぞれの会社のトップから、彼女たちにまずひと言、言ってあげてください。『義理チョコ、ムリしないで』と。気持ちを伝える歓びを、もっと多くの人に楽しんでほしいから。そしてバレンタインデーを、もっと好きになってほしいから」

食品を扱うスーパーとメーカーからあがった二つのメッセージが2月の危機感を象徴しているように感じます。さて、今回は飲食店の現場で囁かれる2月の閑散期について考えてみたいと思います。

飲食店の閑散期 2月 ニッパチ  を繁盛に変える発想とは

“ニッパチ”の意味を考える

「二ハ」ニッパチという言葉をご存知だと思います。一般的には2月と8月に売上が落ち込むことを指す言葉です。さてこの言葉いつごろから使われるようになったのか気になりました。古くから伝わるのであれば季節や年中行事との関わりが考えられます。もっと新しい言葉であれば生活様式の変化が考えられます。このことを軸に調べてみたところ納得の背景が浮かんできました。

ポイントは3つ

  • ボーナス
  • お中元・お歳暮
  • バーゲンセール

まずはボーナスからです。ご存知のようにボーナスは6月末から7月上旬と12月上旬の年2回というのが一般的です。公務員のボーナスが今年は何か月出るのかという内容がニュースになっています。つまり7月と12月にはまとまったお金がサラリーマン、公務員の所帯にもたらされることで購買意欲が一気に高まる時期なのです。

次にお中元とお歳暮です。ボーナスの支給と連動するかのようにお世話になった方への贈り物をするイベントがあります。なかには雇主である会社社長への感謝ということもあったと思われます。

そして三番目のバーゲンセールです。7月中旬から下旬にかけてと1月です。さらに1月は新年の初売りもあります。

もうお分かりかと思いますが、ボーナス⇒お中元・お歳暮⇒バーゲンセールでまとめ買いをした反動が翌月の2月と8月の反動として現れるのです。つまりボーナスを当て込んだデパートや小売業界の販売戦略の落ち込みぶりを表した言葉だったのです。その様子は下記の表を見ても明らかに2月と8月はお売上が落ち込んでいる様子がみて取れます。

飲食店の閑散期と重なる訳は

飲食店の皆さんからは2月の落ち込みが顕著だと聞きます。もっと言えば1月中旬から始まると言う方もおられる程です。先程の小売業同様バーゲンやお歳暮でお金を使いサイフの紐が2月給与が出る月末まで緩まないことは容易に想像つきます。それだけでありません。12月の忘年会、お正月のお節料理、新年会とお酒や料理を食べ過ぎる時期であることも大きく関わってきます。健康志向のこのご時世では、年末年始に取り過ぎたお酒や高カロリーな食べ物をこの時期に避けることで帳尻を合わせようとします。ダイエットを心がけている方は顕著にその傾向が現れます。いわば使い過ぎた消費と貯え過ぎたカロリーのリバウンドが2月だったのです。

飲食店 暇な時こそ売上アップのチャンス!

ニッパチの起源

小売り業界で2月に落ち込みを見せる元凶となるボーナスとバーゲンセールの組み合わせはいつのころからなのか調べてみました。企業がボーナスを初めて支給したのは明治9年の三菱商会が始まりとされています。現在の様に年2回のスタイルになったのは第二次世界大戦の後だといわており、戦後加速するインフレに窮する社員、公務員に一時金として出したことが今のボーナスとして定着したようです。ニッパチの起源はどうやら戦後に生まれたことになります。

冒頭に御紹介した二つのクーデターですが、どちらもこれまでの風習に疑問を投げかける格好を取っていますが似て非なるものだと思います。一方が年々加熱する恵方巻販売に迎合しない意思表示であったのに対し、チョコレートの方はと言えば義理チョコによる散財を抑え高級チョコレート購入に集中させようと言う販売戦略です。

これまで当たり前だったことを逆手に取る広告は、そのこと自体よりもそこに目を奪われるだけの世相が存在することを意味しています。そのような節目を迎え今後の予想は、働き方改革や虚礼廃止が進むことで各月の売上は平準化し、いずれ2月の景気も浮揚することでしょう。

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