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飲食店 卒業シーズンで人出不足まったなし! 令和のアルバイト獲得法伝授します

飲食店-アルバイト

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大学生4年生にとっての2月は、新たな旅立ちの準備に入る時期です。

3月になると卒業式に、これまでコロナ禍でリモートだった就職先での研修がスタートします。それまでは、友人や後輩との親睦など貴重な時間を過ごす時期となります。

飲食店にとっては、お店で頑張ってくれたアルバイトがそろそろ辞める時期に差しかかっています。毎年のことですが、4月以降大学に入学してくる学生諸君がアルバイトに来てくれるまでの2ヶ月近くは人材不足に陥る季節でもあります。

人材不足とはなにも飲食店に限ったことではありませんが、この時期に限らずナゼ人材不足が起こっているかを考えるのにいい機会でもあります。飲食業以外の業種で行われている取り組みを見ることで参考になる部分は多数あります。

今回は、人手不足解消で見えて来た働き手の思いを考えながら対策を考えて見たいと思います。

飲食店のアルバイト不足と時給高騰はこの方法で乗り切れ

Contents

飲食店を含め人手不足がおこるメカニズム

飲食店の人手不足は、牛丼チェーンやファミリーレストランの相次ぐ深夜営業取りやめをみてもその深刻度合いが分かります。では他業種の人手不足度合いはどうなのでしょうか。

以前労働政策を考える独立法人が出したレポートによると、アルバイトのような非正社員の比較では、製造業、生産工程職の不足がトップです。ついで一般サービス職、三番目に飲食関係と続きます。これが正社員での人手不足で見てみると意外な結果となります。

飲食関係は全体17業種中10番目の不足度合いとの結果が出ています。正社員では事務職や営業職などの不足に加え熟練工などの専門職の不足が目立ちます。非正社員の作業系に比べるとその差がハッキリと出ています。

このレポートでは1,000社を超える企業に人手不足の原因は何かという質問をしています。その回答のトップは、「人材獲得競争の激化」を上げており、66.6%もの高い数値となっています。

つづいて、「慢性的な人手不足産業」とあきらめに似た回答や「離職率の増加」、「完全退職者の増加」が上がっています。

変化するアルバイトの就業環境

あるコンビニエンスストアでの出来事です。無断欠勤したアルバイトに対し予定時間分のアルバイト代を罰金として請求していたとの報道がありました。アルバイトの方にも責められる非はあるものの、雇用する側の意識の低さも際立った報道です。

これまでアルバイトはその弱い立場に甘んじてきましたが、SNS の普及に伴い今では発信できる立場となり以前に比べ雇用に対する発言権(交渉権)を得たように思います。

同時に、これまであたりまえとされてきた待遇が実はもっと主張できる部分があるのだと分かって来たとも言えます。

街を見回してみれば、飲食店の店先に「アルバイト急募・委細面談」という張り紙を今でも目にします。実はこの手のポスターが人手不足を招くサインとなっているのです。

アルバイトの働くことに関する意識の変化

飲食店業界は長くアルバイトの様な短期的で安価な非正社員の労働力により支えられてきました。どの業種にも言えることですが、人口が増えることを前提に組み立てられた労働モデルです。しかし少子化で人口が減り続ける今後においては方針を転換する必要があります。

さきほどのSNSのように、非正社員の働く環境でも権利が守られる職場でなければならなくなっています。

何をいまさらと仰るかもしれませんが、これまでブラック企業と呼ばれる劣悪な環境で我慢をした人達は多かったはずです。それは雇用する側も雇用される側も何が本来守られなければならないことなのかを知らずにいたことが大きな原因ではないでしょうか。

時代の流れとともに弱い立場の働く側が「選ばれる立場」から今度は「選ぶ立場」に変わりつつある飲食業界の非正社員=アルバイト達は次のポイントを職場に求めはじめています。

  1. 安定・長く働ける環境
  2. 賃金の改善・手当、補助、退職金の支給
  3. コミュニケーションの円滑化
  4. 教育機会の充実

これらの要望は、働く側から寄せられた職場への希望であり、正社員のケースも含みますので、アルバイト全員がそうかと言えばこれには当たらないと思います。

しかしながら正社員であれ、非正社員であれ同じ教育や価値観を共有して来た世代であれば感じ方は同じのはずです。

非正社員であるアルバイトを募集するのであっても「アルバイト急募 委細面談」は働き手に何も伝わらず選ばれる飲食店とならないというのはそういうことなのです。

令和のアルバイトに本音を聞いた!飲食店の人手不足は働き手の生の声で解消

アルバイトも労働環境の見える化で人を呼ぶ

なにもアルバイトは大学生や高校生に限った話ではありません。自分の夢の為に敢えて非正社員を選ぶ方々が存在します。彼らは、勉強や練習や出演の時間を優先し、その補助として仕事を選びます。

彼らは言います。ただ単にお金だけではなく

  • 残業代
  • 社会保険

といったものを重視しています。約束にないサービス残業はしない代わりに、時間内のパフォーマンスは十二分に発揮すると言ってはばかりません。

するしないは別として正社員への登用制度、頑張りによって給料が上る職能評価制度などが整備されている職場は魅力を感じると言います。

~まとめ~

アルバイトの採用と言っても、大手の飲食店もあれば10席、15席と言った小さなお店もあります。これらを同じように扱うことはムリがありますが、小さな飲食店でも出来ることはいくつもあります。

休まず出勤してくれた皆勤手当やささやかでも12月の繁忙期の終わりにはボーナスの様な一時金を最初に約束するのは効果的だと思います。但し、お店にとってあまり負担となる金額である必要はありません。このことだけでも十分反響はあるはずです。

< おまけ >

都内で私立の附属高校に通う生徒さんの話ですが、年末に大学への進学が決まると卒業までの間は、自動車学校に通うかアルバイトしか選択肢がなく意外と時間を持て余していると聞いたことがあります。

定期券の関係でアルバイトが出来る街が限られる生徒が多い様で、彼らはもっぱら街を歩き回り募集看板でアルバイト先を探すと聞いたことがあります。まさに4年生が卒業をするタイミングで一番フレッシュなアルバイト候補君たちです。

ここは、委細面談ではなく、他の飲食店とは違う手当を約束したり、アルバイトをすることで料理の手ほどきや基本が身につくなどのコピーも今どきの若者には訴求力があると言えます。

つまり彼らはアルバイトでお金を稼ぐことも重要ですがプラスアルファのメリットを同時に得られるようなアルバイト先を探しているのです。

飲食店 アルバイト比率が84%の現実

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