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大家さん!飲食店で家賃滞納・未払い賃料を発生させない対策教えます

飲食店-家賃-滞納

Photo by Assorti

大家さんにとって一番の気がかりは空室。家賃が入らない時期は心穏やかではいられないと聞きます。

その次に気がかりなのは、テナントが入居しているにも拘わらず家賃が入ってこない家賃の未払い、つまり滞納です。

これまでいくつもの滞納現場を見てきました。実際の滞納解決に向けたお手伝いも数え切れないほどやってきました。

その度に次こそはそうならないように気をつけましょうと確認をするのですが、喉元過ぎれば熱さ忘れるで時間の経過とともに危機感は薄れてしまいます。

今回は、飲食店舗を貸す大家さんの側から家賃滞納解決に向けた取り組みを公開いたします。

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Contents

家賃の未払い、滞納には理由がある

大家さん。なぜ賃料の未払いや滞納が起きるのか考えたことがおありでしょうか。

それは単にお店が儲からないからというだけではありません。飲食店側がお金の支払い先に優先順位をつけていることが一番大きなポイントなのです。

ではその支払い順位がどのような理由で決まっているか見てみましょう。

以下は飲食店の主な支払い先です。

  • 人件費
  • 食材
  • お酒
  • 水光熱費
  • 家賃

さてこの中で支払期日を守らないとすぐに供給が止まってしまうものはどれでしょうか。まず、食材やお酒が筆頭にあげられます。おしぼりなどもそうですが支払いが滞ったらすぐに取引が止まり、お店を開けられなくなります。

また、人件費なども同様です。人手不足と言われる昨今、ちょっとでも給料を遅配すればすぐに辞めてしまうでしょう。

次に、水光熱費はどうでしょうか。滞納で止められる順番は「電気⇒ガス⇒水」の順番です。人が生きて行くために必要なものが最後まで残されます。とは言え額で言えばそれほど大きな金額ではありません。

最後に残った家賃はどうでしょうか。

毎月まとまった額の支払いがある割に、契約書の支払期日を過ぎればお店が使えなくなるかと言えばそうではありません。もしそのようなことになれば、お店を開けないことで売上がなくなり一層家賃を払えなくなるという悪循環を招きます。

だからこそ大家さんは支払いを待ってしまうのです。そのことを見越してか、テナントである飲食店の支払う優先順位が後回しになって行くのです。

これが未払い、滞納を誘発する甘えの温床となるのです。

家賃未払いで大家さんは毅然と対応すべし

一般的な賃貸借契約書には賃料の未払いについて次のようなことが書かれています。

  • 賃料の支払い期日
  • 遅れた場合の遅延損害金の額(%)
  • 一定期間以上滞納した場合は契約を解除する

これを杓子定規に運用している大家さん、管理会社がどれほどいらっしゃるでしょうか。もっと言えば、決められた月数以上に滞納してもまだ支払いを猶予するような大家さんの方が多いのではないでしょうか。まずここから改めて行く必要があります。

家賃の未払いは「最初」の対応がその後を決める

最初から家賃を滞納しようと言う方はいません。とは言え月によっては、他の支払いとの兼ね合いでどの支払いを優先させなければならないか決める必要が生じます。仮にその時賃料が後回しにされた場合を考えて見ましょう。

1日、2日遅れて賃料を振り込んだ際に大家さんや管理会社から何も連絡がなかったとしたら飲食店側はどのように感じるでしょうか。間違いなく「少々支払いが遅れても文句は言われない!」と思うはずです。

この「あまえ」がエスカレートして行くと未払い、滞納の常習犯になって行くのです。

ポイント:賃料の未払いは、1日でも遅れたら注意をする。最初が肝心!

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家賃の支払が遅れる度に催告方法を変える

最初の内は口頭で期日を守って賃料を支払うよう伝えたとします。それが、期日より何日も遅れることがあったり、回数が増え始めた段階で口頭ではなく書面による催告をするように切り替えましょう。実はこの書面による催告、後日大きな意味を持つことになります。

家賃支払方法を変更する

滞納や未払いの回数が増えてくると口頭での注意も書面による催告も大変です。早い段階で賃料の銀行引き落としを了解してもらいましょう。テナントにとっては引き落としの手数料がかかるので抵抗するかもしれませんが、遅延や滞納を引き落としたテナントの責任でもありますのでここは納得していただきましょう。

この銀行引き落としが賃料の遅延や滞納になぜ効果があるのかと言うと、引落しが遅れることで銀行に記録が残ることをテナント側が嫌うからです。

いずれ事業を拡大したり運転資金の追加融資を頼む際にマイナス要素となるからです。大きな心理的プレッシャーとなります。

家賃保証会社に加入させる

テナントに契約の途中から賃料の保証会社に加入してもらうことはハードルが高いので、新たな賃貸借契約を締結する際に保証会社に加入を条件とするとよいでしょう。

文字通り、大家さんに賃料を保証してくれるのですが、概ね3ヶ月程度が一般的ですが、最近は、6ケ月~12ケ月という保証会社もあります。

知らない間に滞納が進み保証会社からの連絡を受けて滞納の事実を初めて知ったということもあります。

初期対応が遅れて事態が深刻にならないよう、未払いや滞納の回収方法を事前に確認する必要があります。

未払い家賃には時効があります

賃料の遅延や未払いを繰り返す人のなかに、全額を払わず半分の額だけ振り込んでみたり、お金が出来た時にある分だけ不定期に入金してくる人がいます。

その状態が続くとどの未払い金が残っているのか滞納額がいつ支払われたのか分からなくなることが往々にしてあります。度重なる未払いや滞納について書面で催告する理由の一つがここにあります。

また、口頭だけで催告していても「5年」という時効は止められません。配達証明や内容証明という手段を使い催告をすることで時効を止めることが出来ます。

これを「時効の中断」というのですが、最終的に裁判になった際に勝つための準備段階とお考え下さい。

~まとめ~

ある不動産管理会社の方に賃料滞納に対する予防策についてお尋ねしたところ、滞納や未払いは始まって見ないとわからないので予防策はないと言います。

やはり、ここでも初期対応が最も重要であることを強調されていました。

次に、未払いや滞納に対して支払期日と支払金額を確約する書面を実際にお会いして頂く手続きを続けないと事態は時間と共に悪化すると話されていました。

不動産賃貸借をめぐる未払いや滞納は、請求する側と請求される側の距離が近いことで手心が加わりやすい状況を生み出しているのかもしれません。

普段付き合いと取り立ての場面では割り切って対応することが大家さんに求められる重要なポイントなのです。

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