飲食店 小規模店舗で食洗機は使うべきか

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飲食店 小規模店舗で食洗機は使うべきか

短時間にお客様が来店するランチタイム、注文から料理の提供までの時間が売上の決め手となります。つまりはお客様の回転数を上げることに他なりません。当然ですがお客様が入れ替わるたびにお客様が食べた後の汚れたお皿や器が出ます。少ない人数で回している飲食店では、オーダーと配膳で手一杯です。皮肉なことに来店して下さるお客様が多いほどその数も増えます。かといって皿洗いに割く時間はありません。いきおいシンクに山積みというお店がほとんどではないでしょうか。実はそんな悩みを解決してくれるのが食洗機なのですが、10坪前後の小規模店舗では装着率は50%程度と導入が遅れています。

今回は、意外と見過ごされがちな食洗機のメリットについて考えて見たいと思います。

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食洗機の今

ファミリーレストランや駅前のチェーン店で食洗機を導入していないお店はまずないと言っていいでしょう。一般の飲食店でもほとんどのお店で導入されています。ただ、店舗面積が20坪以下になるあたりから急にその導入割合が落ちるように思います。なぜでしょう。

一つには厨房の面積に原因があります。このサイズの飲食店舗になると1席でも多く客席を造りたいと思うものです。その為厨房の面積が犠牲になります。当然機器類は限られてくるのですが、一番犠牲になりやすいのがこの食洗機ではないでしょうか。

さてこの選択はあっているのでしょうか、間違っているのでしょうか。

食洗機の費用対効果

ここであるシミュレーションを行ってみたいと思います。

15坪、23席の飲食店です。ランチは850円、夜の客単価は3,000円と想定します。お客様はランチで2.5回転、夜1.5回転、それぞれの満室率を85%とし、月の営業日は25日とします。

売 上: ランチ 850円×(23席×85%)×2,5回転×25日=1,038,600円

夜  3,000円×(23席×85%)×1.5回転×25日=2,200,000円

合 計 3,238,600円

1席当たりの売上: 140,800円 (3,238,600円÷23席)

ご覧の様に月当たり1席が稼ぐ売上は14万円とでました。単純に1席が減ることで14万円の損失が出ると一旦仮定します。

次に食洗機を導入することによる経費削減効果をシミュレーションします。

時間当たりの労働力(時給)を958円(平成29年10月1日施行)、水道料金を従量の価格1㎥=372円、都内で飲食店を経営した場合にかかるであろう単価を使用します。

人件費:皿洗いにアルバイトを雇うとするとランチ、夜併せて1日6時間、25日で

 143,700円 (@958円×6時間×25日)

水道代:1ヶ月訪れるお客様の総数が上記席数と回転率及び営業日数を掛け合わせると約1,950人となります。1人、1回当たり皿洗いに要する水の量が約20ℓと言われています。一方食洗機の方は庫内で水を循環させて洗う為1回2ℓほどで済みます。これを来店客数で比較すると、

1,950人×20ℓ - 1,950人×2ℓ = 35,100ℓ 

この差額に水道料を掛け合わせると

35,100ℓ=35.1㎥ × @372円 = 13,060円

電気代

食洗機を使うと電気代がかかることになります。1回の洗浄にかかる時間はせいぜい1分から2分程度で、1度に15枚から30枚までその洗浄機に違いがあるとはいえ洗うことが理論的に可能です。今回は来店客1,950人が1人4枚使用したと想定するとトータル7,800枚の皿洗いが必用となります。仮に1回につき20枚の洗浄能力がある食洗器で1回あたりの使用電気料が20円程度の機種を導入したとすると

 7,800枚 ÷ 20枚 = 3,90回 × @20円 = 7,800円

月額の電気料金は1万円以下に抑えることが出来ます。

トータル

人件費14万7000円 + 水道代1万 - 電気代7,800円 =14万9200円の節約

食洗器の庫内にお湯を送る設定にするとこのほかにガス代がかかりますが、人が給湯器でお湯を流しながら皿洗いをしたと仮定すると水の流量が10分の1なだけにさらに節約効果が出ます。

1席当たりの利益と食洗器の節約効果は数字上ではほぼイーブンですが、昨今の人材不足を考えると、労力を少量化してくれる食洗機をまずどこに設置することを考えた上で席数の議論をする方が長い目で見て得ではないかと結論付けたいと思います。

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食洗器で収納も節約

小規模なお店でも、皿洗いをせずに料理を出し続けるとなると相当な数のお皿が必用になります。ランチと夜とで違う種類のものを使うとなると余計にその数は膨らみます。ただでさえスペースが少ない店舗でどこに収納すればいいのか別の問題が出てきます。その点食洗機をフル稼働させれば1回に要する時間が短い分少ないお皿でやり繰りが出来ます。

見過ごされがちなメリット

手で洗うよりも作業性が数倍高いことから時間短縮、人件費削減が一番のメリットではありますが、食洗器の大きなメリトの一つにその殺菌性があげられます。手で洗う場合と違い、庫内に圧力をかけ80℃もの高温で洗い上げる関係で非常に高い滅菌効果があります。つい最近話題になったO157でも75℃で1分間加熱することで死滅します。食洗器の洗浄環境であれば十分に死滅させることが出来ます。また、洗剤による手荒れを心配しなくていい為、普段使う洗剤と異なる成分にすることが出来ます。泡立ちを抑えて汚れに吸着する成分にしたり、お皿を綺麗にする漂白剤を含めたり、洗えば洗う程綺麗になるのが食洗機の魅了でもあります。

家庭用の食洗機の普及率を調べたところ2016年で全家庭の28%だとありました。意外と普及してきたかなという印象です。もっとも欧米では70%を超える普及率といいますから比べものになりません。ただ、食洗機を洗濯機に置き換えて考えると違った風景が見えてきます。昭和の初め三種の神器の一つに数えられた洗濯機、今ではほぼ100%近い普及率だと思います。毎日主婦の労力と時間を節約してくれる上に綺麗に洗い上がるとなれば食洗機も洗濯機同じです。逆に言えば普及しない方が不思議なぐらいです。どこかのメーカーが頑張って食洗機のイメージを洗浄から滅菌に変えることで普及は加速すると思います。

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