飲食店を売却する時に考える居抜きの造作譲渡料

飲食店を売却する時に考える居抜きの造作譲渡料

ある事情でこれまでご自身が心血を注いできた飲食店舗を手放さなければならなくなった時を想像し見て下さい。なにも売上不振ばかりとは限りません。その時は突然やってきます。身内に起こる介護、ご自身を襲う突然の病魔など予期せぬタイミングで発生することがあります。じっくりと考える時間がないその時どのように対応すればよいのか予めシミュレーションしておくべきです。

今回は、やむなく飲食店を閉店することで原状回復工事や解約予告期間など契約書通りにお金が出て行かない為にどうすればよいのか、またその際内装や設備などを売却する金額、つまり造作譲渡料はどのように決めればよいのか考えて見たいと思います。

飲食店舗の造作売買 たった10日で売れる仕組みとは

閉店時、3つの選択肢

1.契約書通り

時間が無い中で出来ることは限られています。この後の選択肢の様な誰か飲食店を引き継いでくれる相手を探している時間が無い場合契約書に書かれている通りに進めなければならなくなります。ある意味仕方がないことではありますが、営業もできないのに、解約予告期間と言って契約を終了しますという宣言を書面で大家さんか管理会社に出した日から3ヶ月から6ヶ月は家賃を払い続けなければなりません。月額15万円の家賃で解約予告期間が6ヶ月だと総額90万円にもなります。さらに、その期間中に原状回復工事も同時に行うとすれば10坪程の契約面積の飲食店でも80万円~100万円もの出費になります。つまり小さな飲食店でも200万円ものお金がかかると言うことなのです。

2.業務委託

小さな飲食店でもパートナーと一緒に運営しているお店が沢山あります。飲食店の開業資金の大半をご自身が負担して、料理など日々の運営はパートナーにまかれるというものです。また、パートナーとまでいかなくても従業員やアルバイトで十分にお店を切り盛りしていけるだけの力があれば彼らと業務委託契約を交わしお店を任してしまうという選択肢があります。まず家賃を含めた全ての支払いに責任を事業を委託された人物が負い、売上のなかから一定割合を事業の委託者に支払うというスキームです。この場合、賃貸借契約は名義を変えずそのままで継続が許されます。但し、賃料の支払い義務は元の事業者が負いますので、業務を委託した人物が家賃を滞納をした場合は支払い義務が生じます。

3.名義変更(造作譲渡)

パートナーや事業を任せられる人もいない場合、居抜き物件として売りに出すことが出来ます。但し、この場合管理会社や大家さんの承諾が必要です。買手がいるからと言って勝手に売買できるものではありません。お気をつけ下さい。さて、この造作譲渡のメリットは、売却によりお金が入ってきます。契約書通りに手続きをすると200万円近い出費があるにも拘わらず、こちらは収入となります。この場合、名義をある時点で切り替えますので、解約予告期間に捕らわれることもありません。飲食店を閉店する際に居抜きで売却を選択される方が増えているのはこういった事情からです。

飲食店 居抜き店舗についてくる 「造作譲渡料」 の正体とは

造作譲渡料はどのように決まるのか

飲食店を開店する時に、設備や内装費用、それに厨房機器に1,000万円以上かけたという方は結構いらっしゃいます。また、開店してあまり時間が経っていない場合などリースの残債が数百万円残っているという方も相当数いらっしゃいます。反対に長年お店をやってこられて内装も設備もかなりくたびれているから売れるなんて考えていない。原状回復工事を何とか免れればそれでいいとおっしゃる方も中にはいらっしゃいます。そんな様々な事情があるなかで世の中の造作譲渡料はどのようなメカニズムで決まっていくのでしょうか。

まず、造作譲渡料は「モノ」値段ではないとハッキリ申し上げます。言ってみれば、その場所で飲食店を開くためにお店を引き継ぐ権利金に近い意味合いです。その為その額は立地と深い関係にあります。例えば、スケルトンから造り開店して間もない飲食店の譲渡料は高い値段がつくイメージがありますが、その立地が駅から10分以上も離れた場所で不便なところだったらどうでしょうか。そもそもそんな場所で飲食店を開こうと考えないわけですからいくら新しくても値段はつきません。逆に、創業40年を超える飲食店で内装、設備、厨房機器全て使い物にならない造作譲渡の場合でも、大型駅から徒歩2、3分圏内で人通りの多い通りに面したとすれば、数百万円の値が付きます。

もう一つのメカニズムが存在するとすれば造作を買う人の借入額によるものです。スケルトンから飲食店を作るには多額の資金が必要です。今飲食店を創業しようと考えるなら、イニシャルの為にお金を借りるよりも、そこは出来るだけ抑えて、同じお金を借りるのなら運転資金として使いたいと考えるはずです。もしスケルトンから始めて1,000万円かけるよりこの内装、設備を200万円で買って改造した方が安く上がるかなと考える損得勘定の意識が働きます。その場合、自己資金と借入金で500万円と決めたとすれば、賃貸借契約に必要な敷金や礼金、それに手数料といったもの出て行きます。もちろんその中には運転資金が含まれますのでそれらを減じた残りが造作譲渡料となるのです。

造作譲渡料の相場

造作譲渡料が300万円や500万円という物件を見かけることがあります。たいていは、売主である現賃借人さんの借入残高が多いかリースなどの残額が高額であることが理由です。なぜなら高額であるが為に造作が売れなければ、月々の賃料支払いは止まらないからです。造作料か賃料支払いかどちらかを選択しない限りお金は出て行くばかりです。値段を下げれば買手が付くのにそれが出来ないのであれば最後は体力勝負です。究極は造作0円なら売れるのかどうかです。結局高値で頑張った為に売る時期を逃してしまい、安く手放す羽目になったという方を何人も目てきました。先程も言いましたが、立地から見ていくら位が妥当かまずは専門家の意見を聞いた方が確実に売れます。一般的な飲食店立地(駅から5分圏内)であれば70、80万円から200万円の範囲であれば十分譲渡の可能性はあると思います。但し、古いよりも新しい方が印象がイイに決まってます。モノの価値ではないと言いながらも最後は、使える、使えない。綺麗。古いがそのボックス圏内で高値を付けるか100万円を下回るかを決めるカギとなります。

造作譲渡料「0円」の居抜き物件 7つの理由とは

もし肌感覚で造作譲渡のイメージを感じたいのであれば、飲食店の居抜き物件を専門に扱う不動産会社が行っている内覧会に参加されてはどうでしょか。この場所で、この内容でこの価格かと分かるはずです。ついでに言えば、内覧会を開催している不動産会社の実力も同様の質問をすることで分かります。もし突然の事情でご自身の飲食店を手放さなければならなくなった時にどの不動産会社に声をかけるべきか同時に把握できるハズです。

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