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飲食店の宣伝方法が変わる 「デジタルサイネージ」とは

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飲食店の宣伝方法が変わる 「デジタルサイネージ」とは

昨年の流行モノの中でもとりわけ話題になったと言えばポケモンGOでしょうか。実際にご自身で試された方も少なくないと思います。このポケモンGOですが、従来のゲームからすると全く逆転の発想で出来ています。

ゲームは人が仮想の世界に立ち入ることが大前提だと思っていましたが、このゲームはそのまったく逆で現実の世界にゲームキャラクターという仮想を登場させたところが人々の心を掴んだのだと思います。

また、現実世界で仮想のキャラクターを探させるポケモンGOはゲームの商業利用の道を開くことにもなりました。ゲームの製作サイドと提携すれば特定の店舗や飲食店に訪れる客に対しキャラクターの提供がなされるというものです。客はそのキャラクター欲しさに店舗や飲食店を訪れお金を落としてゆくというものです。

店本来のコンテンツを広め来店頂く従来の宣伝方法からキャラクター目当てのお客様に場所を提供するというまさに主従逆転の宣伝方法です。

前置きが少々長くなりましたが、飲食店でも今後応用が効く宣伝方法がこのポケモンGOを含め登場し始めています。今回は変わりゆく飲食店の宣伝について新しいトレンドを検証してみたいと思います。

飲食店 の開業 さて 宣伝 方法はどうする?

デジタルサイネージ

屋外・店頭・公共空間・交通機関など、あらゆる場所で、ディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するシステムを総称して 「デジタルサイネージ」と呼びます。(出典:一般社団法人デジタルサイネージコンソーシアム)

まずおさえておきたいのがこのデジタルサイネージという言葉です。新橋や品川、大江戸線六本木駅で見かける大型ディスプレイに映し出される広告などをさします。

さてこのデジタルサイネージが飛躍的な進化を遂げようとしています。

大手広告代理店が首都高速道路3号線から見える屋外広告で大掛かりな実験を行っていたようです。その中身はというとこうです。屋外広告の数百メートル手前にカメラを設置し通り過ぎて行く車種を識別します。

その識別したグループ毎に宣伝の内容を変えようという試みです。例えば、アウディの様な高級車が来た時には屋外広告の内容がゴルフの広告になり、プリウスだと安全啓蒙CM、ファミリーカーなら保険のCMと車の車種によって運転手の属性を類推しその方にあった宣伝を流すというものです。

ちょっとパソコンや携帯電話に出てくるリスティング広告と似た様なところがあります。

この実験今は車で広告を変えていますが、既に人物で判断をする自動販売機が登場しています。

Photo credit: TakamiChie via VisualHunt / CC BY

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JR山手線のホーム内に置かれた清涼飲料の自動販売機、従来のサンプルがディスプレイされていて飲みたい商品の下にあるボタンを押すタイプの物ではなく、一面薄型テレビのようなやつです。動画と商品が並ぶ映像を交互に流しているあれです。

この自販機にはカメラがついていて目の前に立った人物の性別やら年齢を識別してサンプルの並び順やお薦め商品の表示を変えるそうです。女子高校生とサラリーマンでは全く別のディスプレイになりますから一度ホームで立ち止まって観察されるとよくお分かりいただけると思います。

もう一つの主役はスマートフォン

数年前から「ユビキタス」とい言葉が取りざたされるようになりました。ご存知のように“神様はどこにでもいる”という意味の言葉ですが、これが転じてどこにいてもネットワークとつながり情報が得られるという意味に使われ始めました。

今では、もっと直接的な言葉に変わりつつあります。 Internet of things = IoT(アイオーティー)がそれです。総ての物はインターネットにつながりリアルタイムで情報の交換が可能となるというものです。ユビキタスに比べると若干ハード(制御)よりのイメージもありますが、これからお話しする情報端末がスマートフォンであることを考えると頷けます。

ブルートゥース

最近のスマートフォンであればブルートゥース機能が備わっています。これは何をするものかというとパソコンでいう無線LANと同じ機能です。アップルウオッチやデジタル万歩計などがスマートフォンアプリと同期して情報のやり取りができるのはこの機能があるからなのです。

実はこれを応用した機能があります。スマートフォンを持った人が近づくとブルートゥース機能で情報を送るのです。つまり、お店の近くを通りかかった時にスマートフォンに本日のサービスメニューや何時まで1杯半額チケットなどの宣伝を表示させることが可能となったのです。

今まで人を使ってチラシを配っていたことを自動化できるのです。それ以上に、時間帯や天気の具合によって即座に内容が変えられる自由度の高さが一番の強みではないでしょうか。

置き看板のデジタルサイネージ化

店先に置かれている看板と言えば、A型看板と呼ばれる黒板タイプのものや内照式で夜お店の場所を教えるもの、電光掲示板に「営業中、いらっしゃいませ」の文字が流れて行くものや点滅するものなどが一般的です。

これがデジタルサイネージ化されるとどのような宣伝効果がもたらされるでしょうか。例えば2階や地下階にあるお店等はわざわざドアを開けて入って見ないと席が空いているかどうかわかりません。ましてや初めてのお店だと雰囲気もわからないので入店を躊躇するものです。

店内を映すライブカメラと連動していれば店内の様子は一目瞭然です。心理的ハードルは随分と下がると思います。更に言えば、調理をしているパフォーマンスなどを流すのも人を呼ぶいい宣伝になると思います。

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まとめ

「TPO」つまり 「Time(=時)」、「Place(=場所)」、「Ocasion(=場合)」といったのはアパレルVANを創業した石津謙介さんでしたが、このデジタルサイネージは、Timely=時を得た、タイミングのいい、Personal=個人に向けた、Object=目的、まさに「新TPO」にあわせた広告が打てるツールなのです。映像は文字の何十倍もの情報を一瞬で伝えることが出来ます。今後普及が進むとともに価格も下がりますます使いやすくなるでしょう。そうなれば利用者にとっても便利な時代が来ると思われます。とても楽しみです。

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