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【プロが伝授】飲食店居抜き店舗でリスクの見分け方と必要な工事の考え方

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【プロが伝授】飲食店居抜き店舗でリスクの見分け方と必要な工事の考え方

飲食店を開店させたい。WEBサイトで記事や飲食店開店に向けたノウハウ本で勉強したという方は大勢いらっしゃると思います。ところが、どの本もどのWEBページにも似た様な事しか書かれていないとお感じになられたことでしょう。知りたいことがどこにも書いていない、明確でないというお話をよく耳にします。

今回は、多くの方が飲食店物件を探し始めてよやく気づく疑問や質問に答える形で、これまであまり公になってこなかったポイントをプロ経験からお話したいと思います。

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飲食店の開店を本気で考えた時に必ず出る質問

立地や規模に加え、一戸建てかビルの一角か、スケルトンからの建築か居抜きで始めるのか前提条件により大きく数字が異なる開店資金。自分の開店イメージが、WEBや開業ノウハウ本と設定が異なるだけですぐに混乱します。実際に開店に向けて動き出してから出てくる問題や質問を整理してみたいと思います。

1.飲食店の内装工事は居抜きかスケルトンかどっち?

細かく言い出すときりがありません。大きく二つの選択肢があります。何もないスケルトンから工事を始める場合と内装設備そろった居抜き物件を一部改造する場合です。

スケルトンの場合、飲食店舗の広さが10坪~15坪であれば工事費用は坪単価40万円~70万円ぐらいのレンジで考えればよいでしょう。では、この単価の違いはなにによって生じるのでしょうか。一つには、内装業者さん努力と工期を短縮し経費を削減をする努力があるかないかで決まります。これを業界では「VE」と呼ぶのですが、バリューエンジニアリングといって同じ効果、同じ機能を保ちながらよりコストの安い提案、改善をすることを意味します。要は、安く早く工事をするにはどうしたらいいのかを真剣に考えてくれるかどうかということです。

一般的には、不動産会社へのバックマージンや各施工会社の利益、工事の指揮をとる工務店や工事会社の利益等々が色々と乗っかると高い単価になります。

これに対し、居抜き物件を手に入れた場合はどうでしょうか。まず、飲食店を取得する為にお金がかかります。運よく無償で譲り受けるということもあれば、10坪~15坪ほどの居抜き店舗で200万~300万円にもなるものがあります。

この違いは、内装の新しい、古いではなく立地がいいか悪いかの差によるところが大きく、10年以上営業して来たからと言って安くなるわけでもなく、築1年未満でも100万円以下というものもあります。一般的には、150万円前後での取得費用を予定されていればいいでしょう。

居抜き物件では取得費以外に改造費がかかります。最低でも看板は掛けかえる必要があります。この時点で製作費、工事費で30万~50万円程がかかります。一般的には、業種にあわせた厨房機器の入れ替えやカウンターの塗り直し、壁紙の張替、照明設備の更新など前の飲食店からいかにお金を掛けずにイメージチェンジをするかが決め手です。概ね100万円程は皆さん改装費に掛けられているようです。

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2.飲食店居抜き物件で3つの中古リスク

中古は大丈夫か?と言っても何を心配すればよいのでしょうか。具体的に見てみましょう。

ある方は厨房機器が大丈夫かと心配し、ある方は空調機大丈夫かと心配し、ある方は排水管が詰りはしないか心配するようです。実はすべて正解です。これらすべてのリスクをチェックして物件選定をしなければ、それこそスケルトンから始めた方が安かったとなりかねません。

①厨房機器

必ず作動するかどうか確認しましょう。物件を見に行った(内見して)際、不動産会社の営業マンが発する「厨房機器は、どれも壊れていません」という言葉を信じてはいけません。必ずスイッチを入れて動作確認をしましょう。コールドテーブルや冷凍冷蔵庫などは最低温度にセットしてからスイッチを入れ、概ね15分程待てば設定温度に向かってどんどん庫内の温度が下がります。ここで下がりが遅いと何らか不具合が生じている証拠です。

鮨屋のカウンターにあるネタケースのようにコンセントを差しても動かないものもあります。スイッチも見当たりません。これは故障ではなく赤いリセットボタンを押すことで作動します。

冷蔵機能、冷凍機能を有する庫内は、空の状態で冷えたとしても食材を一定量入れると冷えなくなることもあります。それも中古厨房機器のリスクです。

②空調機(エアコン)

飲食店舗の機械類のなかではかなりタフな方です。スイッチを入れて冷風や温風が出るようなら概ね大丈夫です。もしここで空調機が作動しない場合や、動きはするが全く冷えない場合は二つのことが考えられます。一つは基盤と呼ばれる部分が何らかの原因で破損している場合と、室外機かガス漏れの疑いがあります。もし基盤の交換で済むなら5万円前後、ガスの充てんなら安く済みます。ただ室外機が壊れている場合は修理より交換をお薦めします。

判断がつかない場合は、設置されている空調機メーカーの方に見て頂くのが一番です。現場まで来ていただく費用は掛かりますが確実に問題点が判明します。

修理に関してですが、機器を入れ替えるのとほぼ同じ程の金額になることが多く、金額が同じなら新品に交換をした方が良いでしょう。ここで入替時の注意点が一つ。一部のリース会社では、月々の支払金額が安いからと言って、オーバースペックの空調機をつけるよう勧める会社があります。注意が必要です。

③排水管(詰り)

実は排水管は厄介な代物で、お店が稼働している間は毎日水や温水が流れているので大丈夫なのですが、お店が閉店してしまうと排水管内に残った水に含まれる油分が固まり目詰りを引き起こします。特に夏場は管内の水が蒸発し発生率が上がります。もし、居抜き状態で店舗をお買いになるのであれば、売却をされる方に排水管の洗浄をして引き渡してもらうよう交渉してみてはいかがでしょうか。

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3.飲食店の開店時にグリストラップは必要か?

飲食店舗を扱う不動産会社の方でも正確に答えられない質問です。詳しくは後でお話ししますが、答えから先に言うとグリストラップが無くても飲食店は開店出来ます。

誤解のないように申し上げますと、排水管の詰りや公共下水に油や料理カスをむやみに流さないよう飲食店と名の付く店舗はグリストラップを設置することをお薦めしたうえでの話です。

内装会社でグリストラップがないと保健所の検査が通らないと「ウソ」を言って工事をさせる会社が未だに存在します。保健所はグリストラップが無くても東京都の場合営業許可を出します。なぜなら営業許可の基準のなかに入っていないからです。もっとも、あった方が望ましいと指導はあるかもしれません。

ポイントは、資金が不足するような場合にグリストラップが優先するか否かを考えることです。もし他に優先順位が高いものがあるなら、グリストラップは後回しにして二期工事として取り組めばよいと思います。

同様に、火災報知機を必要もない箇所に設置させたり、逆に居抜き物件だからと言って消防署への届け出をしなかったり、手を抜く工事業者も散見されます。(本当に必要ないと思っている工事業者もあります)ここは事前相談と消防検査はセットできちんと行いましょう。

~まとめ~ リスクの見分け方と必要な工事の考え方

2000年頃まで、飲食店はスケルトンから造るのが当たり前でした。1件当たり1,000万円は最低でも必要という時代もありました。同様に、閉店する際は原状回復工事を行って元のスケルトンにして返すのも当たり前でした。

デフレ基調の経済下でそこまでお金を掛ける人が減ったため居抜き物件が時代の求めにより台頭してきたのです。この変化で工事を担ってきた工事会社は素人が気づかない小さな工事を積み重ねて利益を出そうと頭を使ってきます。これから飲食店を開店なさろうとお考えの皆さんは、こういった事実が存在することを知って交渉に臨んで頂きたいと思います。

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