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飲食店 2019年ゴールデンウィークの10連休対策は早めに

DavidRockDesign / Pixabay

日経新聞より「政府は13日、皇太子さまが即位する2019年5月1日と、即位を国内外に公式に示す「即位礼正殿の儀」を開く同年10月22日を祝日扱いとする法案を閣議決定した。ゴールデンウイーク(GW)を10連休にして、祝賀ムードを高める。両日を祝日扱いにするのは19年だけとする。今国会で成立を目指す。」

2019年5月はかつてないほどの大型連休になりそうです。国会での成立が条件となりますが、まず間違いなく通る法案だと考えられており、これを受けた旅行業界は例年にない速さでこの大型連休の料金を見直しています。

とはいえ、いいことずくめと言う訳でもありません。出勤日でお給料をもらうアルバイトさんや派遣で勤める労働者は、休みが増える分収入が減ることになり頭の痛いところです。同じくオフィス街の飲食店も既に危機感を募らせています。

今回は、まじかに迫る大型連休に向けて飲食店が回避すべきリスクと売上確保について早々にまとめたいと思います。

Contents

10連休で巻き起こる飲食店のリスク

働き手の確保

連休と言えば、年末年始、通常のゴールデンウィークなど毎年アルバイトなど期間中の働き手の確保が課題となります。今のご時世ですから、飲食店側でシフトを強要するとすぐに辞めてしまうと言う悩みはありながらも早い段階でシフトを決めることで先に働き手の予定を押さえてしまうと言う手はあります。

どうしても集まらない場合は、時給の割り増しなどインセンティブを付けないとならない場面もあるかもしれません。期間中はファミリー向けのレストランや宅配ピザ店など普段以上に注文が入る店舗もありますからここは売上予測を立てて早めに予算化したいところです。

現金・釣銭の確保

長期の連休になると不足しがちな現金、特に釣銭など細かいお金に困ることがあります。ATMは稼働していても小銭を卸すことはできません。予め十分な額を釣銭用として用意しておきましょう。

厨房機器・空調機の不具合

大型連休に入ると厨房機器メーカーや空調機メーカーなどは長期の休みに入り生産ラインもすべて止まってしまいます。もし10連休の間に不具合が起こってしまうと折角のかき入れ時にお店を閉めることになります。まずはメンテナンスなどをお願いしている保守会社に事前にサービスの時間帯や休みを聞き、緊急の場合の対応策も確認しておきましょう。また、心配のある設備や機器などは事前にチェックしてもらい、疑わしきは先に直す予防保全を徹底しましょう。

食材の確保

連休ともなれば食品卸しも休業の可能性があります。馴染みの取引先の休日をチェックしましょう。その上で、生鮮中心から冷凍やレトルトなど保存や日持ちがする食材を使ったメニューに期間中は変更するのも検討すべきです。

ゴミ収集

毎日収集に来てくれるゴミ収集車も引き受ける処理場がお休みの可能性があり、連休中の回収はどうなるか分かりません。予定を確認して収集が無い日のゴミをどこに保管しておくか考えなければなりません。場合によっては1日、2日近隣で場所を確保して置かせてもらうことも検討しましょう。

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10連休の売上確保はどうする

大型連休で混み合う飲食店ばかりではありません。普段ビジネスマンで溢れているオフィス街は大型連休で休業状態に追い込まれてしまいます。とはいえ冷静にカレンダーをながめてみると、例年の休日数より3日間だけ休日が多いと分かります。ネガティブにとらえれば月の3分の1も休みになり経営は立ち行かないと悲観的になるのと、残った営業日数で3日分をどうやって取り返すのかを考えるとでは大きく違ってきます。ここでは、3日間分の売上をカバーする方法を考えます。

サブスクリプション

毎月決まった金額を支払えば何回でも利用できるサービスをサブスクリプションと言います。有名なところでは音楽や番組の放送などが有名ですが、このところ飲食店業界でも導入が進んでいます。コーヒー店やラーメン店など主力商品があるお店にみられる手法です。では居酒屋やワインBarなどでは存在しないのかと言うとそうでもありません。その場合は最初の1杯目が毎回無料というお店や指定のドリンクのみ飲み放題というところがあります。ただ最初に払う額にはバラつきがありもう少し検討の余地はあります。

シミュレーション

月に定額を払えば、中ジョッキビールは毎回無料。料理は通常価格

1回の来店でビール中ジョッキ(原価250円)3杯を飲む方を想定します。

来店は月に2回と想定すると、

@250円×3杯×2回 = 1,500円

仮にサブスクリプション価格を3,000円と設定すると

3,000円 ÷ 750円 = 4回

もし、毎月3,000円を払うお客様がいれば、単純に来店数が倍増することになります。もっとも、4回目までは既に支払っていますからお店は損をしません。それ以上にその時にオーダーする料理で通常の利益が稼げますから月の売上は大幅に伸びることになります。

これを連休中に消える3日間の売上のカバーに利用するとすれば以下の様になります。

10連休と残りの土日を31日から減じると残りの営業日は19日となります。この19日で3日分を取り戻すとなると、日々の売上は16%程アップして行かなければなりません。仮に19日間の来客数を、1日あたり30名、客単価3,000円と設定すると、月の総額は、1,710,000円となります。これの16%となると

16% = 27,3,600円 (171万円×16%)

先程のサブスクリプション3,000円コースを買った方が2回通常より来店すると想定すれば、

273,600円 ÷ 6,000円= 45.6人

つまり19日間で来店される総客数570人の10人に1人がこのサービスを利用することで大型連休の損失分はカバーできることになります。

サブスクリプションといってもいくつかの方法が考えられます。大型連休を見据えて新年度の4月から導入するのも良いでしょう。人事異動の時期と重なり新しいお客様がつくと見込まれます。また、大手牛丼チェーンの様に日間限定でこのサブスクリプションを展開するのもありだと思います。短期の場合は飲み物だけでなく+αのお得感を出すのも良いアイディア出す。ともあれ、ただ大型連休を迫りくる津波の様に待ち受けるのでなく、アイディアで売上アップにつなげる知恵を出しましょう。その後の売上も必ずアップします。

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