速報 加熱式たばこも規制対象に 飲食店の対応は

速報 加熱式たばこも規制対象に 飲食店の対応は

厚生労働省は2018年1月末受動喫煙対策について健康増進法改正原案をまとめたと発表した。これまで通り学校、病院の建物内は完全禁煙とし、なかでも広い敷地を持つ大学などは完全禁煙ではなく敷地内は原則禁煙とするにとどまった。飲食店については一定以上(概ね100㎡、但し変更の可能性あり)の店舗及び新店舗は原則禁煙とし喫煙専用室の設置については認めることとしている。一定未満の小規模飲食店では、一定期間「喫煙」、「分煙」の店であることを表示することで喫煙を認めることとした。但し、喫煙可能な飲食店に限り20歳未満の客及び従業員の立ち入りを禁止するとして若年層への健康影響に配慮した格好になっている。

さて、これらは今まで紙巻きたばこによる受動喫煙対策として協議されてきたものですが、今回から加熱式たばこを含む電子たばこ(ベイパー)全般もその規制の網掛け対象となりました。これまで規制対象外と目されていた電子たばこが急きょ加えられた背景と飲食店の対応について考えてみたいと思います。

飲食店 電子タバコはアリ?それともナシ?

飲食店の紙巻きたばこ対応は

健康増進法改正は今国会に法案として厚生労働省から提出され国会審議を経て初めて施行となりますが、これに先立ち東京都は2018年3月にも屋内原則禁煙の都条例を都議会にかけるようです。こちらも通過予定ですので東京都内の飲食店はこちらから先に対応しなければならなくなります。

大手飲食チェーンで既に全面禁煙を実施しているのがスターバックスコーヒー、マクドナルド、ロイヤルホストなど女性や家族連れがよく利用する飲食店に限られていますが、都の条例をにらんでサイゼリアでは一都三県の新規店舗の全面禁煙を決めています。

ケンタッキーフライドチキンでは2018年3月までに直営店320店について全面禁煙としFC店は順次切り替えと発表しています。

同様の流れはお酒中心のチェーン店にも波及しており串カツ田中やワタミが運営するミライザカでも実験的に一部店舗で全面禁煙を実施すると発表しています。

そもそも電子たばことは

電子たばこは、大きく2種類にわかれます。たばこの成分や葉が入ったカートリッジを電気で熱し、発生させた蒸気(エアロゾル)を吸引する「加熱式たばこ」と、「リキッド」と呼ばれる液体を熱して発生させた蒸気を吸引する「VAPE」(ベープ)があります。本来どちらの方式もニコチンが含まれているのですが、平成22年8月に厚生労働省から「ニコチンを含有する電子タバコに関する役位監視の徹底について」という通達がだされ、このVAPEに関してはニコチンを含まないものしか日本国内は販売できなくなっています。今回厚生労働省の原案では加熱式たばこ、VAPE(ニコチンの有無と問わず)が紙巻きたばこと同様の規制を受けることになります。

加熱式たばこに巨額の開発費を出す理由とは

2015年にフィリップモリスジャパンから発売された「iQOS」(アイコス)を筆頭にJT、日本たばこ産業の「プルーム・テック」、ブリティッシュアメリカンタバコの「glo」(グロー)が数百億円から数千億円もの開発費を投じて商品化され日本で加熱式たばことして販売されています。

ここに2つの興味深い数字があります。

  • 日本のたばこ消費量 世界第5位
  • 全世界の加熱式たばこの売上高に占める日本の割合は「96%」(2016年)

日本がたばこ後進国と言われる所以であり、たばこの一大マーケットとして世界中が注目されていることは無論のこと加熱式たばこに限って言えば実験的マーケットとして目されているようです。品質にうるさい日本人を満足させられるような商品開発が出来れば世界中で売れると考えられているからです。

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加熱式たばこがダメな理由とは

加熱式たばこは当初たばこの葉を燃やさないから煙が出ない、受動喫煙にあたらない、健康リスクが少ないというふれ込みでした。しかしたばこであることに変わりはなく燃やすのではないといっても240℃で加熱することでニコチンやタールを吸い込むわけですから無害となったわけではありません。また、それらの有害物質を吸い込んだ呼気の30%はそのまま吐き出されると言いますから立派な受動喫煙が成立します。

だからと言って直ぐに悪者扱いが出来るかと言えばそうではありません。加熱式たばこを肯定するデータも否定するデータも何もない中で感覚論、感情論ではなく各研究機関の分析結果を待つと言うのが国の考えのようです。ただ、どちらともわからない状態で非喫煙者をたばこ被害から守る為には規制すべきであるという理由から対象になったようです。

街で聞いた加熱式たばこの評価

一旦は禁煙にしたものの加熱式たばこを容認する飲食店の動きがあるようです。とはいえ加熱式たばこはなんでもOKかと言うとそうではないようです。先に上げた3種類の中でJTの販売するプルーム・テックだけは認めているというものです。理由はその臭いの軽さにあるようで他の二つに比べ臭いが軽く他のお客様が気づかないこともあるといいます。ある雑誌の調査でこのプルー・ムテックだけが吸える飲食店の数が都内だけで約750店舗と伝えています。若干販売促進の臭いはしますが。

現時点では評価の下しようがない加熱式たばこですが、少し前までたばこを加熱する機器自体が品薄でオークションサイトなどで高値取引されるなど話題となりました。煙が出ない、灰は落ちないなどリビングでくつろぎながら楽しめる嗜好品としてイメージされています。そのことが本来禁煙を進め、肺がんなどの予防をする世界の潮流に逆行するばかりか、これまで非喫煙者だった人までも引き込んで減り続けてきた喫煙者をまた増やすことにならないか心配です。

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