飲食店は二つの店舗休業保険を活用し万が一を乗り越える

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飲食店は二つの店舗休業保険を活用し万が一を乗り越える

2017年も2016年同様台風、豪雨による水の被害が全国で毎週のように報道されていました。
被災された様子は床上浸水、飲食店やコンビニエンスストアーに流れ込んだ雨水の後処理に追われる姿が定番となっています。

この自然災害による停電や浸水によりもしご自身の飲食店が被災したらとお考えになったことはあるでしょうか?

被害にあった地域は、雨で水が出たことはないから大丈夫だと言っていた場所でも地下で静かに進む地下鉄工事や共同溝工事などで思わぬ被害になることがあります。

2016年の博多駅前の陥没事故なども同じような類の災害です。

被害にあった時、一日も早く営業再開をしたいと思ってもメーカーのメンテナンスや電気などの工事など何日も先になってしまう恐れがあります。被害にあった時の飲食店の休業補償はどうしたらよいのでしょうか。

休業保険にはふたつの側面があります。災害や事故、火災などによる休業保険と、病気やケガでお店に立てなくなった場合、治療の期間、飲食店の収入を補償してくれる休業保険です。

今回はこの二大店舗休業保険について整理します。

【これで安心】飲食店 が直面する リスク への対処法と 保険 とは

突然の病気、ケガで働けなくなった場合の休業保険(所得補償保険)

会社に勤めていれば、病気やケガで会社を休んでも有休休暇などが残っていれば給料はそのままもらうことが出来ます。ところが飲食店を経営している事業者であるご主人そうはいきません
突然のケガや病気で入院となればお店を閉めなけらばならなく。
当然、買い入れた食材は廃棄処分となり回収できず、日々の営業売上が無くなりますから家賃や人件費と言った固定費はまるまる負担となります。

つまり飲食店の営業で貯えているお金の持ち出しです。これでは心配で治るものも治らなくなってしまいます。

これの心配を担保してくれる保険が休業補償=所得補償保険です。

日本商工会議所の会員になれば1年間の補償のついたプランに加入することが出来、職種に応じて3つの区分に分かれていますが、それぞれの区分で年齢ごとに掛金が変わります。

飲食店経営 40才 月額補償額 30万円 の場合

1口500円で月々の補償額51,000円(免責7日タイプ)

月々の補償を30万円とするなら、月々の掛け金は6口=3,000円
逆に固定費を考えると月々1万円までは払ってもいいとなれば、20口となり補償額は月々102万円の補償です。

この飲食店に対する休業補償のメリットは他にもあります。

  • 就業中のケガでなくても補償
  • 地震、津波などの自然災害によるケガでも補償
  • 法人が従業員の為に掛金を負担することも可能(福利厚生費)

少ない掛金で1年間の安心が手に入るのであれば高くないと言えるでしょう。

火災、自然災害等で営業できなくなった際の休業保険(休業損害補償)

この保険は、火災保険にオプション契約を追加して受けられる損害賠償保険です。

  • 火災
  • 落雷
  • 水災(浸水等)
  • 破裂・爆発
  • 風災・雪災・雹災(ひょう)
  • 給排水設備に生じた事故による水濡れ
  • 建物の外部からの物体落下・飛来・衝突等
  • 航空機の墜落、車両の衝突等
  • 騒擾、労働争議に伴う暴力・破壊行為
  • 食中毒・特定感染症
  • 盗難

損害保険会社により多少補償内容に差異はあるもののおおむねこれらを起因とする休業補償が受けられ、聞きなれないところで「騒擾」(そうじょう)というのがあります。
海外メディアでよく目にする市民の暴動による、破壊や略奪行為のこと。(まず日本ではおこりませんが)

そこが知りたい 飲食店の保険料はいくら

休業補償の考え方の違い

同じ休業保険でも、休業損害補償が掛金により受け取れる額が確定しているのに対し、休業損害補償は飲食店の売上に応じて支払われる保険

ここで気をつけたいのは、掛金に拘わらず実績に応じた額以上は支払われない仕組みだということです。
ですから高い掛金を支払えば高い補償が受けられるかと言えばそうではありません。

粗利益相当しか支払われない(粗利益=売上高―商品仕入高・原材料費)

たとえば月の売上が100万円の飲食店の場合、FL比率60%でその内「F」のフード、つまり原材料費が30%=30万円だったとしましょう。
この30万円を除いた、70万円が粗利益相当。
ちなみにここから人件費や家賃を差し引いた額のことを純利益と呼びます。

さらに年間の粗利益額を年間営業日で割った額がはじめて1日あたりの補償額
この仕組みを知らずに高い掛金をかけてもむだになるだけと覚えておいてください。

また休業補償期間も、30日~365日までいくつかのパターンが用意されていて、掛け金と補償期間とを天秤にかけてその長さを決めることになります。

ところでこの休業補償に食中毒や特定感染症による休業補償がある場合の補償期間はさらに異なり、30日の休業補償期間の場合で14日程、365日の休業補償を受けている場合でも最長50日程度の休業補償しか受けられませんから注意が必用です。

休業補償が受けられないケース

対象となる事案が発生した際に、冷蔵庫や冷凍庫が破損や停電により機能を失ったとしましょう。当然時間が経てば庫内の食料品はダメになってしまいます。この分については補償対象になっていません。
また万引きや詐欺、横領と言ったことにより生じた損害も対象外です。もちろん第三者と共謀した窃盗、店側に重大な過失があった場合も補償対象とはなりません。

休業が生活を直撃する小規模飲食店では、まさかの為の備えがなければお店を閉めなければならなくなります。これまで、店を閉められないからという理由でご自身の病気をチャンと治さずに来たために生命の危険に陥る経営者の方を何人も見てきました。

今は元気かもしれませんが、バイクなどで深夜帰宅される方や、車でお店まで通われている方など突然の事故に巻き込まれることもあり。

患ってしまった病も初期段階であれば短期間で復帰できる可能性はあっても、こじらせてしまうと取り返しがつかなくなります。お店を守り、生活を守る意味でも一度休業保険の検討をしてみてはいかがでしょうか。

飲食店舗の保険選び 知らないと本当に損する(飲食店経営者に読んでもらいたい)

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