飲食店舗専門情報サイト 店サポ

飲食店舗専門情報サイト

飲食店をフランチャイズで開業するメリット・デメリット徹底分析

飲食店-フランチャイズ-FC

Photo credit: Dick Thomas Johnson on VisualHunt.com / CC BY

コーヒーにピザ、ハンバーガーにお弁当。今、駅前の飲食店はフランチャイズを展開しているお店で賑わっています。さてなぜこんなにフランチャイズのお店が世の中に増えたのでしょうか。フランチャイザー(運営サイド)である本部とフランチャイジー(出店事業者)の加盟者がウインウインの関係にあるからだと思うのです。

とは言え、若干の温度差があるようです。アメリカで生まれたケンタッキーフライドチキンが発祥と言われるフランチャイズシステム、日本でも1960年代からスタートしマクドナルドの上陸と共に発展してきました。

今回は、店舗数を増やす飲食店が規模の利益を追い求めるフランチャイズシステムの仕組みとこれを上手く利用して独立開業する事業者のメリット、デメリットを徹底分析いたします。

Contents

飲食店が行うフランチャイズ(FC)のメリットとは

そもそもフランチャイズとは何を意味するのでしょうか。

フランチャイザーが築き上げた商標や商号を使用する権利を与える代わりにフランチャイジーはロイヤリティーという対価を払うシステムのことです。

知名度

まず何よりも強いのはその知名度です。

開店当日からリピーターとなるお客様を招き入れることが可能です。これは個人が始める飲食店では逆立ちをしても真似できない部分です。

研修とスーパーバイザー

次に飲食業界が初めてでも研修プラグラムがシッカリしていることにあるでしょう。

3ヶ月間みっちり接客から調理まで叩き込まれると言います。それだけにとどまりません。フランチャイザーはどこのお店も同じ味である必要がある為、定期的な技術指導と営業指導などを行っています。

数々の事例を見て来たスーパーバイザーからのアドバイスは個人で飲食店を経営していては到底気が付かない部分を指摘してくれます。ブランドにキズがつかないようどこもサポート体制には力を入れています。

商品開発

もっとも重要なのが、定期的な商品開発つまり新メニューの開発をフランチャイザーは行ってくれるところです。

人気に陰りのあるメニューは削り新たに開発したメニューとレシピを提供してくれます。あわせて、全国展開のFCであればTVでの宣伝が威力を発揮します。

フランチャイザーからすればお店を開けているだけで儲かると思えるほどだといいます。

脱サラ ・ 独立 ・ 開業 に向けた、タイプ別居抜き物件の見分け方

飲食店が行うフランチャイズのデメリット

ここまでフランチャイズで飲食店を始めるメリットをご紹介してきました。読めば読むほどいいことずくめのようですが、もちろんデメリットもあります。

後半は、フランチャイズのデメリットについて分析します。

希望の場所やすぐに出店できないことも

飲食店で開業するなら、今迄修行をしてきた街、よく知っている街、ご自宅の近くなどいくつが希望の立地があると思います。フランチャイズで飲食店を始める場合、ご自身の好きな立地で開業が出来ないことが往々にしてあります。

これは、各FCが独自の出店基準を設けており併せて競合店との距離や物件の間口、基準面積を満たしているかなど結構制約があり希望してもすぐに出店できないケースがあります。

初期費用が高額になるケースも

FC本部は言ってみればノウハウを売る会社です。それは商品やお店のイメージなどが挙げられますが実は厨房にこそ最大のノウハウが隠されています。

最小限のスペースと無駄のない作業効率を突き詰めたレイアウトがそれです。

各FCは自社で厨房機器を開発しておりこれらが市販のものと違い高額になる傾向にあります。また内装も統一したイメージとFC本部が考えるグレードをクリアしなければならない為こちらも高額にならざるを得ません。ゆえに初期費用で数千万のコストが必要となります。

先程フランチャイザーが物件を探しているという話をしましたが、FCの店舗開発部隊が立地の良い物件を仕入れてくると、内装費などのイニシャルコストと家賃などのランニングコストをすぐさま計算し出店待ちの加盟者に提示をするようです。

当然立地や面積により金額にバラつきが生まれますので良い立地程初期コストが上がる計算になります。ここでは資金に余裕のある人から出店をしてゆくという図式になります。

流行が去った後は

ピザやカレー、コーヒーと言った定番のFCであれば長く加盟して利益を本部と共に享受できることは容易に想像がつきます。その分すでに多くのFCが駅前などの一等地に出店しておりこれからの出店余地が限られているのも事実です。

一方タピオカミルクティーやパンケーキ、フルーツジュースなどをメインにしたFCも登場し一時は凄い勢いがあるのですが、これらのメニューは流行りすたりが早いことを念頭に置いて加入しないとブームが去った後大変なことになります。

飲食店開業に絶対必要な資格「食品衛生責任者」はどのようにすれば取れるのか

飲食店フランチャイズと食材の関係

フランチャイザーは概ね売り上げの10%程をロイヤリティーとしてフランチャイジーから徴収しています。

これがFCの利益となる訳ですから加盟する店舗数が増えれば増えるほど儲かる仕組みだといえます。

ところがあるFCはロイヤリティーを数%に抑えることでとても良心的に見えるフランチャイザーが存在します。

これにはカラクリがあって、加盟店が仕入れる食材を一手に販売する契約になっているのです。そこに10%もの利益が含まれているケースもあり、フランチャイジーは結果として、ダブルでロイヤリティーを支払っていることになります。

飲食店のフランチャイズに次ぐシステムとは

フランチャイズのメリットを享受し、初期費用が抑えられ、自分の好きな場所とサイズで飲食店を始められるとしたらどうでしょうか。

実はそんな流れが出来つつあります。その主体となっているのが食品商社、食品卸しと呼ばれるこれまで縁の下を支えていた企業たちです。彼らはある提案を始めています。

そもそもその背景にワケがあります。

商社にしても卸しにしても利幅が薄くせいぜい数%の利益しか出な為に大手が中小を合併したり、地方の同業者とアライアンスを組んで商品をお互いに融通させることで流通コストを削減するなどの努力をしています。

そこで付加価値の高い利益の出るプライベートブランドを各飲食店に売り込むことを考え付いたのです。

ただ売り込むのではなく、例えば中華であれば食べ放題プランと仕入れをセットにして提案をしたり、新しいメニュー開発を提案したり調理指導を行っています。

フランチャイズのような知名度による集客力こそ見込めないもののそれ以外はFC本部に匹敵するクオリティーで個人の飲食店と取引を進めています。

今後は更に提案型の食品商社や卸しの営業が盛んになって行くと考えられます。

~まとめ~

確かにフランチャイズ店のオープン当日からの盛況ぶりは魅力ですが、それだけイニシャルにつぎ込む資金があれば、好きな場所で飲食店をオープンさせ、リピート客がつくまでの運転資金として使うことも十分考えられるのではないでしょうか。

この辺りは、調理がご自身で出来るかどうかでその選択は異なってくるかもしれません。いずれにせよ各フランチャイザーの売り文句に惑わされず事前によく研究をすることが重要です。

飲食店 早期閉店 と 繁盛店を分けるものとは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加