新型ノロウィルスの脅威から飲食店を守る方法とは

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新型ノロウィルスの脅威から飲食店を守る方法とは

クリスマスを目前に銀座の高級イタリアンレストランで49人にも及ぶノロウィルスの感染者を出し営業停止処分というニュースが報道されています。立ち入り検査をした中央区保険所は、食品からウィルスが検出されなかったと発表しています。

飲食に携わる方であれば、違和感を覚えるはずです。ノロウィルスを含む食中毒全般では、食品に含まれる菌が増殖して引き起こすものとのお思いがあるからです。

そもそも同じ食中毒でも菌によるものとウィルスによるものとでは大きな違いがあります。菌は食品の中で増殖しますがウィルスは増殖しません。逆に菌は人の中で増殖しないことに対しウィルスは人体に入ることで増殖をするという決定的な違いがあります。だからこそウィルスは夏場の暑い時期ではなく空気が乾燥して感染力のます冬が彼らの活動期間なのです。

ノロウィルスは文字通りウィルスです。まずそこから入って頂き正確に理解することで対策に努めて頂きたいと思います。

知っ得「 食中毒 」 飲食店 の 予防対策とは

進化したノロウィルスの猛威

2015年末からインフルエンザの流行と共に猛威を振るうノロウィルス。2016年も11月から例年以上に感染者が増えています。これには理由があります。今猛威を振るっているのは従来型のノロではなく新型のノロだからです。なぜなら、これまでのノロは一度罹患すると免疫が出来てその後発症しなかったのですが、新型はこれまでノロに罹患した人も発症するウィルスだからです。

新型ノロウィルスの特徴とは

1.潜伏期間が10数時間

2.ウィルスの数が少なくても(10~100個)発症する強力な感染力

3.不活性化しにくく長期間感染力を維持する

4.ウィルスの大きさが細菌などの1/30から1/100と非常に小さい

5.石鹸やアルコールでは死なない

6.免疫を持っている人がほぼいない

感染経路

・人 ⇒ 人 感染 全体の50%

・食品媒介  感染 全体の27%

(国立感染症研究所感染症情報センター 2010/11~2015/16シーズン)

この中で注目したいのは、4の非常に小さいということと5の石鹸やアルコールで死なないということです。そもそも食中毒を起こさないキーワード、「寄せ付けない」「増殖させない」「死滅させる」のうち死滅させるではこれまでの常識が通じないことになります。また、ウィルスの大きさが非常に小さいことからも爪の間や指輪と指の間に潜んでいたり、調理器具の隙間に隠れることが容易だということです。さらに、感染経路の半数が人から人への感染であるという事実も踏まえ大きく認識を変える必要があることがお分かりいただけたと思います。

感染媒体からみた予防法

接触感染

ドアノブ、照明スイッチ、トイレの水洗レバーなど飲食店内でノロウィルスが付着していそうな箇所があります。もしここにウィルスが付着していたとしたら調理や食事の際に体内に入り込む危険性があります。反対に、ウィルスのついた手でそれらに触れることで二次感染を引き起こし拡散することとなります。

ここで大きな勘違いを引き起こすのが「アルコール消毒」です。SARS(サーズ)の世界的流行を予防すべく日本でもアルコール消毒が一般的となりました。しかし新型ノロウィルスにアルコール消毒で死滅させることは出来ないのです。対策としては、ウィルスが小さい為手に付けた指輪などを必ず外し、十分な時間と流量の水で洗い流すしか方法はないのです。

では、ドアノブやスイッチ類の消毒はどうでしょうか。これまでの様なアルコールでの拭き掃除では効果がないと申し上げましたが、塩素系漂白剤を希釈したものでふき取ることでウィルスを死滅させることが可能です。

次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方(1ℓ)

<ハイターなど原液濃度5%の家庭用塩素系漂白剤を使用する場合>

  • 2.5ℓの水に原液10mlを加えて混ぜる = 200ppm

一般的な拭き掃除に使用します。

※原液を50ml食われる場合は、1000ppmの消毒液となります

注意点が3つ、希釈に使用する際はお湯ではなく水を使用しましょう。また、作り置きをするのではなく、その都度混合する方が殺菌効果が発揮されます。アルコール除菌液の代わりにこの消毒液を使用すると手がとても荒れてしまいますのでご注意ください。

喫食感染

ノロウィルスが付着した食品を食べない為の注意としては、

・十分に加熱すること(食品の中心部が85℃~90℃で90秒以上の加熱)

・厨房に入る人、調理人の手洗い

・厨房内は専用の履物にするか消毒液で靴底を消毒する。

・調理器具、調理台の洗浄、消毒

・厨房や店内の床清掃、消毒

・外から配送される食品の段ボール箱などを厨房に持ち込まない

・下痢などの症状や体調がすぐれないなど抵抗力が落ちている場合はすぐ休む

飛沫感染

感染者の嘔吐物や便などから空気感染します。手袋にマスクといったことはすぐ浮かびますが、実は制服などの洗濯にも気遣う必要があります。何も考えずにウィルスが付着した制服と別の制服や衣類を同じ洗濯機で洗濯するとすべての衣服にウィルスが付着し大変なことになります。85℃以上の熱湯で洗濯をするか、先程説明した消毒液200ppmにつけ置いて消毒したうえで洗濯を行ってください。

新型ノロウィルスは非常に小さくてもとても強い感染力があるとお話ししました。たった1個のウィルスでも体内に入ってしまうと24時間後には100万個を超えるまでに増えると言います。その為、これまでのノロウィルスの潜伏期間が24時間から48時間とされていたのに対し10数時間という短時間で発症します。また、昨年より現れた新型の持つDNAはこれまで確認されているノロウィルスのDNA108個のどれとも違っており市販の検査キットでは判別がつかないと言われております。

この時期、生食用の牡蠣からノロウィルスが見つかったことで宮城県漁業協同組合は出荷の停止に踏み切っています。

益々猛威を振るう新型ノロウィルスをきちんと理解して、十分な対策を講じて下さい。多分今シーズンのピークは年明け2月になるようです。

【具体例で見る】 飲食店 が 食中毒 に備えるべき保険とは

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