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【これで納得】キャッシュフロー管理が飲食店を閉店から救う!廃業理由から考えた売上改善の秘策も

飲食店-廃業-キャッシュフロー

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ー Summary ー

  • 飲食店廃業:見通しのあまさが運転資金の枯渇を招く
  • 飲食店廃業:キャッシュフローが管理できずに資金ショートを起こす
  • 飲食店廃業:なぜメニューを見なおさない
  • 飲食店廃業:宣伝をやり続けていない 計画もない

メニューや宣伝など現状を変える努力をしなければ廃業は近づいてきます。

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オープンから1ケ月で閉店をしたいと申し入れて来られた飲食店があります。お話を伺いにお店を尋ねてみると第一声が「見通しが甘かった」でした。

ちょっと極端な例ですが、オープンして半年以内にピンチを迎える飲食店は少なくありません。まさかそんなことがと思われるかもしれませんが、今回はスタートでつまずく飲食店が抱える問題について考えます。

Contents

飲食店の廃業、大半は手元資金の枯渇

会社もそうですが、事業を継続する上で重要なのが「現金」です。

月末の支払い時にそれを上回る現金がないと決済が出来ず倒産となります。個人が飲食店を経営する額で言えば手形や先付小切手を振り出す決済は考えづらく、できることと言えば取引先に頭を下げて支払いを数日先延ばししてもらうのが関の山です。

もし受け入れてもらえたとしても、その後の取引は月末の一括払いではなく納品ごとに現金精算となるでしょう。仮に、売掛金(未回収の売上)がいくらあるからと言訳をしても聞き入れてもらえないでしょう。

さて、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。お金の管理が出来ていないという一言で片付く話でもありません。順番に考えて見ましょう。

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支払い・入金の時期ズレが飲食店の金銭感覚を麻痺させる

まずお金の流れが先々まで見えているでしょうか?

長年飲食店を切り盛りしてきた経営者の方なら、今月はこれぐらい仕入れて売り上げが大体これぐらいだから来月にはこれぐらいの繰越が出来るだろうと想像がつきます。

これに対し、飲食店を初めて開店する経営者の方はそうはいきません。食材やお酒を仕入れたタイミングとそれをお店で売り上げたお金が入ってくるタイミング、さらに仕入れた食材やお酒の支払いのタイミングもバラバラで、一体どのようにお金が回っているのか分からないというのが正直なところだと思います。

よく聞くのが、宴会や貸し切りの対応で仕入れを先にするのは当たり前ですが、支払がカード払いだったので現金化されるまでの期間にお店の支払が滞らないかヒヤヒヤしたというものです。実はこういったことでお金のズレが生じてきます。

廃業の飲食店は開店当初に運転資金を少なく見ている

飲食店をスタートさせる時に手元にある運転資金(利益を生むための活動資金)が必要です。

これまでは3ヶ月~半年分を用意すべきだと言われています。客単価の高いお店や立地で若干苦戦しそうなお店は、リピーターがつくまでに時間がかかりますので運転資金は10ヶ月は見ておかないと利益が出始めるまでに現金が枯渇して閉店を余儀なくされます。

逆に人通りが多く、客の回転がいいラーメン店などは仕入れと販売のサイクルが早く比較的少ない運転資金でも早く安定的に利益を出すことが出来ます。

そういった意味では、有名店ののれん分けのお店はオープン当初からお客様が集まりやすいので少ない運転資金での開業が可能だといえます。

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廃業する飲食店はキャッシュフローがおろそか

仕入れ、売上、支払それと運転資金の残高を常に管理するには3ヶ月ぐらい先までのキャッシュフロー表が有効です。

一体どういうものかというと、一日毎に出金、売上金、売掛金を実際に入金、支払金など出入りがあることが分かった時点で入力して行きます。不確定の支払いでも月末支払いが到来する金額を大体の額で入れておき、月末支払いに必要な現金の管理と最初に用意した運転資金の残高を1ヶ月から3ヶ月先まで管理するのです。

こうすれば、それぞれ時期がズレる入金、支払のタイミングも見えてきます。月末になってチョット現金が足りないぞということにはなりません。

もう一つこのキャッシュフロー表には大きな役目があります。

売上結果と売上予想が如実に浮かび上がってくる点です。つまり、今のペースでお店をやっていたら何か月後には運転資金が枯渇することが予想できますし、逆に手元に残るお金を増やしたいのなら売り上げをいくらまで引き上げないと達成できないという現実を知ることとが容易にできます。

事業モデルの見直しで廃業を防げ

キャッシュフローから見えてくる事実から、このまま進めばいいのか、売上が伸びるまで我慢を続けるのか、宣伝方法や原価構成の変更をするのかを考えることが出来ます。もし、先々現金が尽きることが分かったとしても時間がなければなにも手が打てません。一方、数ヶ月も前にその姿が把握できていれば手の打ちようがあるという訳です。

飲食店が見直す項目はいくつか考えられます。

食材の在庫低減

メニューに書いてある品目が多く、その為食材を多品種仕入れることでオーバーストックになっていないか。

廃棄率の低減

捨てる部位が多い食材(原価率がアップ)や賞味期限の短い食材で廃棄の量が多くないかを確認することは非常に重要です。オーバーポーションと食材ロスを無くして利益を出す方法は以下の記事で解説しています。

飲食店がオーバーポーションと食材ロスを無くして利益を出す具体的な5つのポイント

価格設定

低価格商品群と主力商品群さらには原価率が低い高利益率商品群など値付けにメリハリはあるか。

これらを見直すことで、これまでと同じ売上でも残ってゆく利益は変わって行きます。売れている商品と売れない商品の記録を分析することで新しいメニューのヒントになり、利益率アップにつながります。

飲食店のメニュー戦略は 注文率向上と顧客満足度アップのためのアプローチ~究極のメニューも紹介~

飲食店は予め宣伝計画をたてて廃業を防ぐ

支払がピンチになってから宣伝を始めても売り上げにつながるまでには時間がかかります。

手を打つのであれば出来るだけ早く、コンスタントに続ける必要があります。キャッシュフローを見ながら2ヶ月先3ヶ月先に売上をどうしたいのかを考えるからこそ今何をしなければならないかが分かるのです。

最初にたてた事業計画に沿って、目標額に達しない場合にはどのような宣伝をすればよいのか予め決めておけばその時になって慌てることはありません。

利益が出る 飲食店の特徴を振り返る~日本政策金融公庫による1年間の総力調査結果~

~まとめ~

さて、冒頭のお客様ですが実は2店目の出店でした。改めて経緯を伺ってみると意外なことが分かってきました。

2店目を出店した理由は売り上げの倍増を狙っての事でした。つまり単体店より複数店の方が残るお金が倍になるだろうと考えたそうです。

たまたま出店をするのに200万円程の資金で開店できる物件だった為即断即決で始めたのですが、食材やお酒など当然ですけれど仕入れも2倍になることをあまり考えていなかったご様子で、併せて家賃に人件費の負担増で売上が安定する前に資金が枯渇することに開業してから気づかれたようです。

幸い人気の場所ということもありすぐに後継テナントが見つかり最小限の出費で済みそうですが、高い授業料になったのは間違いありません。

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