2020年2月以来ずっと行動制限のあったゴールデンウィークも、マスクを含めすべてが解除され、海外からの観光客も戻ってきました。
2023年のゴールデンウィークは4月29日をかわ切りに、5月1、2日を挟みその後5連休となります。それを当て込んでか各地でイベントが目白押しです。コンサートに食をテーマにしたフェスやフリーマーケットなど大掛かりな催しが目につきます。どの会場も期間中は相当な人手が見込まれています。
観光地の近くなどゴールデンウィーク中に人が集まる場所に近い飲食店を除きこの期間は売上が落ちるという飲食店が多いのですが、今年の様に月の1/3が稼働しないことになり事態は看過できません。ここは対策を練る必要があります。
今回は、飲食店が取り組めるゴールデンウィーク対策として。逆に売上が見込める対策を考えてみたいと思います。
Contents
飲食店のイベント ~ こどもの日 ~
こどもの日に飲食店の魅了を最大限に発揮できるイベントといえば親子で楽しむ「料理体験」です。
博物館では親子で楽しむ実験教室が人気ですが、普段同じ目的で親子が共同作業をすることはまずありませんからいい思い出になり絆も一層強くなります。ここでは、普段から口にする料理や共同作業の定番料理のカレーなどは避け、作れそうでなかなか家庭では作れない料理を取り上げましょう。キーワードは、
「だれが作っても失敗しない、家庭ではあまり作らない料理」となります。
アイスクリームなどをメインに金太郎飴のような、切り口が絵になる巻き寿司、ハンバーグから造るハンバーガーなどお店の雰囲気次第で考えます。
お店のご主人やスタッフはその様子をいっぱい写真に撮って、インスタント紙やデータにして帰りの際渡してあげると大変喜ばれよい思い出になります。
飲食店のイベント ~ ゲストを呼ぶ ~
一戸建てを改造し、1階を甘味どころ、2階をお教室としたお店の取り組みを紹介します。
そのお店の2階は書道、舞踊などの教室を開いて休日はなかなか人が集まらないとおっしゃられていました。ところがあるイベントを企画し状況は一変します。
それは落語家を呼んで即席の寄席を始めたのです。午前と夕方に噺家が2本づつお題を披露するのですが、終了後はお土産用のあんみつセットが売り切れるほどの人気ぶり。夜はそのままお酒が飲めるようにもしています。
昼間に開店していた甘味屋からは大変身ですが、ゲストを呼ぶ以外はお酒を出すようにしただけです。もちろん、高座の入場料は別途販売ですが、人を集める集客装置としてゲストは大きな存在です。
同様にマジシャンを呼ぶイタリアンのお店もあります。こちらは、年代を問わず楽しめますからお子様とのイベントも十分いけます。
飲食店のイベント ~ 競 う ~
〇〇大会と呼ばれる企画です。シニアの方も参加できるカラオケ大会などを参加料という名目で最初に頂戴し、店内の食事は大皿料理からとって頂き飲み物は別料金と言ったシステムです。
その代りカラオケで高得点を出した人を表彰し気の利いた賞品を出せば、リピーター作りもできる一石二鳥のイベントです。参加する方が愛好者ばかりですから打ち解けるのにも時間はかかりません。
もう少し若い年齢層を絞ったならばダーツ大会なども盛り上がります。最近流行のe-スポーツと呼ばれるテレビゲームの大会も自粛時の成果を披露できる大会となります。
ヒントを言えばお店のご主人やスタッフの中に得意とする何かがあればそこから発想することでお客さんが喜ぶポイントが掴めるのではないでしょうか。
飲食店のイベント ~ 定 番 ~
飲食店の定番イベントと言えば食べ放題に飲み放題です。
とはいえ、ただやるだけではうまくいきません。食べ放題を選択するには人が呼べる食材や料理が無ければ始まりません。
例えば、どこにでもある居酒屋さんが、その日は蟹食べ放題というキャンペーンイベントをうってお客様をあつめていたり、イタリアンのお店がブランド牛を仕入れて食べ放題としたり、なにを食べ放題にするのかという選択は重要です。
もし食材や料理が見つからない時は飲み放題で勝負です。
スタッフの少ないお店は、ドリンクのオーダーをさばくので手一杯になりがちです。そんな混乱を避けるのにはカラオケ大会の様に大皿に料理を予め作っておきバイキング形式でお客様にとって頂くのがよいでしょう。厨房も品切れになる料理の補充だけを考えればよいので料理をお待たせすることもなくなります。料理の工夫次第で食材の無駄を極力減らせます。
飲食店のイベント ~ 会 議 ~
イベントは飲食店が個人を対象に仕掛けるものですが、企業に対してのアプローチもあります。
昨今、ゴールデンウィーク期間を休む企業ばかりではありません。取引先に休む企業が多ければその分業務に余裕が生まれます。この時間を利用してジックリ社内打合せという企業も結構あります。いつもと違いランチを囲んでの会議など環境を変えることで違った発想が生まれると言います。
思い切ってランチで貸切の会議を周辺の企業に向けて提案してみては如何でしょうか。ただ最低限インターネットやWiFiに接続できる環境だけは整えましょう。もちろん、会議が終ればそのまま宴会という流れに繋げる工夫もお忘れなく。
~ まとめ ~
これまでゴールデンウィークと言えば旅行、遠出といったイメージが強かったのですが、この時期の宿泊料金が高いことやコロナ後は交通機関の混雑などを避けたいと言う人が増えています。
また、働き方改革が叫ばれるなか以前に比べ休みがとりやすくなっています。逆に休日に働く選択もできるようになってきました。
飲食店が立地する環境にもよりますが、周辺の企業や人口構成などからこの連休になにを打ち出せば振り向いてくれるのか考えてみてはどうでしょうか。
身近で日常と違うサービスを受けたいと言うニーズは、子供もシニアも含め必ずありますから。それが唯一連休の売上を落とさない本質です。