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2024年「飲食業」倒産予想と傾向を分析~過去最多の2023年の振り返りも~

飲食店-倒産-居抜き店舗

PublicDomainPictures @ Pixabay

ようやく街角のコロナ後遺症が薄れかけてきた2024年の年はじめに衝撃的な数字が発表されました。コロナ禍のあおりで飲食店の倒産が激増した2020年の720件を2024年の倒産件数が870件前後と過去最高を記録しそうだというものでした。

一体何が起きていたのか、2024年のデータは2025年に入ってからの発表となりますが、いち早く予想データが出ていますので見ていきたいと思います。

今回は帝国データバンク、東京商工リサーチが公表しているデータを引用しながら閉店、廃業の実態を捉えて見たいと思います。

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 飲食店の倒産が過去最多を記録しそうだとの予測が帝国データバンクより出されました。2024年1-9月の倒産件数は650件、前年同期比で16.5%増加の様子。

このままの状況が続けば、過去最多の2020年(780件)を上回って870件前後となる見通しとなっています。

出典:帝国データバンク

同じようなデータが東京商工リサーチからも出されていますが、こちらは2024年初めに出されたものですが、こちらも衝撃的です。

2023年の飲食業の倒産件数が、前年比71%増の893件となり、これまで最多であった2020年の842件を越え過去最多となったと報じました。

出典:帝国データバンク

今期の倒産実績650件を業態別にみてみましょう。

「酒場、ビヤホール」(居酒屋中心)が160件で最多。

「中華料理店、その他の東洋料理店」(ラーメン中心)117件

「西洋料理店」(90件)、「バー、キャバレー、ナイトクラブ」(70件)、「日本料理店」(53件)となっています。

「酒場、ビヤホール」・「バー、キャバレー、ナイトクラブ」など深夜営業を中心とした業態は230件と全体の35.4%になっていることが分かります。皆さん遅くまで外でお酒を飲まなくなっているのでしょう。

都道府県別にみてみると、店舗数が多い東京と大阪で全体の29.8%を占めています。

小規模事業者が多い飲食店業界は、食材・光熱費の高騰に加え賃料の増加など人材確保・維持対する出費で収益がかなり圧迫されています。

さらに、価格転嫁率(2024年7月調査)は36.0%と、全業種(44.9%)を大きく下回っていて、値上げが出来ない中小店舗の倒産は止められないとの見方が大勢です。

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~まとめ~

コロナ禍前夜となる2019年10月に消費税が10%に引き上げられました。そこにコロナ、海外紛争による世界情勢の変化、円安などが原材料や光熱費に大きな影響を与えています。

中小の飲食店では、徐々に値上げをしつつもその高騰分を吸収しきれない状態が常態化して、倒産もしくは閉店へとつながっています。

2025年には、ビールや食パンなど1,000品目の値上げが予定されています。また、チューハイやノンアルコール飲料も値上げされ、チューハイの希望小売価格は7%から8%引き上げられます。

値上げの理由としては、包装資材や原材料の価格の高騰、物流費などのコスト上昇が挙げられますが、どこまで行けばこの上昇はピークを迎えるのかまだまだ飲食店の受難の年は続きそうです。
 

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