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飲食店を悩ませる宣伝・稼働率・距離の問題を新しい発想で解決する

飲食店-宣伝-稼働率

Mediamodifier @ Pixabay

都内の駅前ならどこにでもある牛丼店にドーナツ屋それとアイスクリームのチェーン店に、今まで見たこともない行列が出来、何が起こっているのかと思われた方も多かったことと思います。

これは携帯電話のキャリアが仕掛けたプレゼント企画でしたが、その企画は意外な効果を生んだのです。人生で初めて牛丼を食べたという女性がいたかと思えば20年ぶりぐらいでドーナツ店に入ったというサラリーマンがいたりと様々です。

キャンペーンをするにあたって日本中を網羅しているお店となるとナショナルチェーンである必要があったことと、携帯電話の加入者が一度に訪れても対応できるものである必要があったわけですが飲食業界に目を付けたこの携帯電話会社の着眼点は見習うべきものがあります。

アイデア次第で集客が出来る方法がまだまだあるのではないかと希望が持てます。今回は、これまでとは違う視点で飲食店が抱える3っの課題について考えます。

Contents

飲食店の「宣伝」について振り返る

冒頭の携帯電話の企画は何がそんなにウケたのでしょうか。やはり「ゼロ円」という部分だったことが一番だったと思います。街の風景の一部となっているナショナルチェーン(飲食店)。

学生ばかりか40歳ぐらいの方までは生まれた時から存在していたはずです。そんな飲食店側も新商品の発表や値引き企画はあってもタダでどうぞというようなことはなかったハズです。

そこには新規顧客の開拓というよりもリピート客を増やす目的や固定客ではあるものの来店の期間が長くなっているお客様の呼び戻し企画的な意味あいではなかったでしょうか。

それが「ゼロ円」キャンペーンと広く宣伝をすることで今までにない客層を発掘できたのですから飲食店側にとっては最高の宣伝となった訳です。

ポインとはどこにあったのでしょうか。

飲食店の取るべき宣伝方法とは

〇その金額だったら試してみようと思う金額設定

課題は、普段店を利用しな人や店の前を通りかからない人たちにむけてどうやって告知するかです。参考にするとしても金額の観点で言えば「ゼロ円」である必要はありません。

例えば、有名ラーメン店がやっているような、100円=ワンコインで食べさせる日があったり、チャリティーの寄付名目で10円で老舗洋食店のカレーが食べられる日を作っているのを参考にできます。また、格安の食べ放題の日を不定期に作っている焼肉チェーン店の取り組みも参考になります。

もっともこれら仕掛けはお店を既に知っている人だけが訪れる企画となっており、告知の方法を更に工夫しないと新しい集客層の開拓は無理です。

飲食店の宣伝効果が一番発揮される方法

では今までと違う客層にアピールする宣伝とは何でしょうか。

駅前や店前で告知のビラを配るのでは既にリピーターとなっているお客様たちを喜ばせるだけです。かといってチェーン店でもないのにWEBサイトなどを利用して告知しすぎても対応出来なくなるだけです。

お店の規模を考えて1日限定何十食などにして普段でも来てくれそうなエリア向けにマンションや住宅へのポスティングをやったり、エリアを限定した新聞折り込み広告などが威力を発揮します。

その際気を付けたいのが開催日と時間帯です。やるなら一番お客様が来てくれない曜日と時間帯に限定して行うことで今までにないお客様を呼び込めます。

折角来店頂いたのに限定に漏れるような方が出たとしても次回来店時に使えるクーポンや金券などを用意しておけば完璧です。

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飲食店の「稼働率」について考える

何時の時代も飲食店は稼働率で悩まれています。

ランチも夜も結構賑わっているのですが、広さの関係で全部の席が埋まらないという相談や座敷が遊んでしまっているといった悩みを聞きます。ここでは、実際に行われているサービスを手本に考えて見たいと思います。

その①:客席数が多い分ランチ時に席がまばらにしか埋まらないうどん店の始めたサービスが、無料で飲めるコーヒーサービスでした。

このコーヒーは入り口付近に置いてあり紙コップや砂糖、ミルクなど入れ放題です。その心はお店の中で飲んでよし、帰り際に持って帰って良しというものです。

この気軽さが受けたのか明らかに人が増えています。手間もかからず稼働率を上げるヒントになります。

その②:大手居酒屋が始めたサービスが話題です。ランチタイム後のレイジータイムと夜早い時間は宴会が入らない為お店の座敷席が稼働していません。

稼働率を上げ売上アップする為に考え出したのが企業向けに座敷を「会議室」として利用いただくプランです。もちろん会議が終ったあとはそのまま懇親会に早変わりというものです。

企業側も会議室代と移動の手間が省けますし、店側も早い時間に団体を誘致することで稼働率を上げるというアイデアです。お互いにとってメリットのあるアイデアだと思います。

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駅からの「距離」を逆手に取る発想

距離といて思い浮かぶのは、駅から遠いだとか、そもそもクルマでしか行けないような飲食店の悩みの様に考えるでしょう。

最初に紹介する居酒屋はその逆の発想を思いつきました。そもそも駅前立地ではあるものの売上や稼働率を上げたということであるサービスを始めます。

そのサービスはお客様の会社までワンボックスカーなどのミニバンでお迎えに行くというものです。

駅から遠いので送迎をするというのは聞いたことがありますが、こちらは会社まで迎えに行き、帰りは駅前立地だけに直ぐ帰ってもらえるという発想です。

このサービスは駅前に同業他社が多く少しでもお客様を呼び込みたいと言うところから生まれた発想のようです。まさに逆転の発想です。

ただ、送迎となると小さなお店ではハードが高いでしょう。例えば、都内であれば初乗り500円になったタクシー代割引を行えば同じ発想でお客様を誘致可能です。3名か4名以上に限りタクシーで来られたお客様はその分割引すればよいのです。500円の初乗りで1km程乗れます。80m1分で考えれば10分以上歩く距離をカバーしてくれます。

~まとめ~

2008年に千代田区霞が関でおかきのお店が始めたサービスで、商品のおかきにコーヒーどちらも無料という当時としては驚くサービスを始めて話題になりました。

その噂は海外にも轟き中国からの観光客も大勢押しかけたようです。結局2年程でそのサービスは一部有料となったもののその宣伝効果を考えると十分もとは取れたのではなかったかと思います。

人が価値=バリューを見出すところはどこなのかという問いに今回例示した飲食店は答えを出したのではないかと思います。ピンチはチャンスと言いますが、飲食店の抱える問題点がハッキリしていれば逆転の発想で解決策を考え出すヒントは身近にあるのかもしれません。

飲食店でもない携帯電話のキャリアが思いつくのですから。

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